タンパク質不足の原因と症状って?解消するためには何を食べたらいいの?医師524名に聞いてみました

考える女性
本調査によれば、タンパク質不足の原因は「食事摂取量の低下」、「肉類摂取量の低下」と考える医師が多く、ほとんどの方が”高齢者の”タンパク質不足について言及していました。また、タンパク質不足によって起こる症状・現象については、「筋肉量の低下」との回答が最も多かったです。さらに、タンパク質不足を解消するために効果的な食べ物としては「肉類」、「魚介類」を選ぶ方が多いという結果となりました。肉と魚は、どちらも多くのタンパク質を含むため、タンパク質の補給に適しているようです。なかには、「高齢者フレイルでは魚など、メタボのケースでは植物性蛋白など推奨する」との声もあり、ご本人の状況によって最適な食べ物は変わってくるのかもしれません。
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インターネット上のサイトをいくつか見てみると、タンパク質は人間の身体にとって非常に重要な要素であるという情報を目にします。
では、タンパク質が不足してしまうと、身体に悪影響を及ぼす症状・現象が起こってしまうのでしょうか?タンパク質が不足する原因や、タンパク質不足の解消に効果的な食べ物についても気になるところです。

そこで今回は、医師524名にタンパク質不足を引き起こす原因、タンパク質不足によって起こる症状・現象、タンパク質不足の解消に効果的な食べ物について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年11月23日〜11月26日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、代謝・内分泌科医、健診・予防医学医の計524名から回答を頂きました。

そもそもタンパク質とは?

医師のコメントを見る前に、そもそもタンパク質とは一体何なのかという部分に触れたいと思います。
医療情報サイトのMSDマニュアルを見ると、タンパク質は以下のように説明されています。

タンパク質

“タンパク質は、複雑な形状につながったアミノ酸という単位で構成されています。タンパク質は複雑な分子なので、体内での分解に時間がかかります。そのため、炭水化物に比べてはるかに利用に時間がかかり長持ちするエネルギー源となります。
〔中略〕
体には、組織を維持し入れ換えたり、体が機能し成長したりするためにタンパク質が必要です。タンパク質がエネルギー源として使われることは通常はありません。しかし、他の栄養素や体内に蓄えられている脂肪から十分なカロリーが得られない場合には、タンパク質がエネルギー源として使われます。必要以上のタンパク質を摂取すると、体はタンパク質を分解し、その成分を脂肪として蓄えます。

引用:炭水化物、タンパク質、脂肪 - 11. 栄養障害 - MSDマニュアル家庭版

つまり、タンパク質は人間の身体を構成する上で大事な要素であり、他の成分から十分なカロリーが得られない場合には、エネルギー源として働くことがあるそうです。

では、それぞれの調査結果を見ていきましょう。

タンパク質不足の原因とは?

まずは、「タンパク質不足を引き起こす原因は何だと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 食事摂取量の低下
  • 肉類摂取量の低下
  • 糖質摂取量の低下
  • 栄養バランスの偏り
  • 肺炎など消耗性疾患の罹患
  • 加齢など消化吸収力の弱まり
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「食事摂取量の低下」
    食事摂取量の低下と思います。
  • 30代女性 一般内科 「食事摂取量の低下」
    ご年配の方は食べなくなることが多くなります。
  • 30代男性 代謝・内分泌科 「食事摂取量の低下」
    基本的に食事摂取が落ちた高齢者に多いです。
  • 50代男性 一般内科 「食事摂取量の低下」
    高齢者でアルブミンが低下している人が結構います。
  • 40代女性 一般内科 「食事摂取量の低下」
    高齢者になるとアルブミン低下がみられる人が多いです。
  • 50代男性 総合診療科 「食事摂取量の低下」
    健康成人であれば食事バランスの偏りが多いと思いますが、高齢患者では食事摂取の問題と吸収の問題が主と考えます。
  • 50代男性 一般内科 「肉類摂取量の低下」
    高齢になると肉類を取らない方が増えてきます。
  • 60代男性 一般内科 「肉類摂取量の低下」
    年をとるとあまり肉類を食べなくなります。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「肉類摂取量の低下」
    高齢で肉を取らない人によく見られます。
  • 70代男性 代謝・内分泌科 「肉類摂取量の低下」
    高齢者にみられる肉類摂取の低下だと思います。

集計したところ、タンパク質不足を引き起こす原因は、「食事摂取量の低下」との回答が最も多く、2番目に多かったのは「肉類摂取量の低下」でした。
食事摂取量の低下を選んだ医師のほとんどが、高齢者の食事量低下について言及しています。
年配になると食事量が減る傾向にあり、それにしたがってタンパク質の摂取も滞ることがあるようです。
一方、健康な成人の場合は栄養バランスの偏りが原因との声もありました。食事の際にはバランスよく食べることを心掛けるのが大事そうです。
また、コメントのなかに「アルブミン」というキーワードもいくつかありましたので確認しておきましょう。

アルブミン

”アルブミンは、約600個のアミノ酸からできた分子量約66,000の比較的小さなタンパク質です。そして、アルブミンは血漿タンパクのうち約60%を占めており、100種類以上あるといわれる血漿タンパクの中で最も量が多いタンパク質です。”

引用:アルブミンについて 一般社団法人日本血液製剤協会

肉類摂取量の低下を選んだ方からも、高齢者による肉類摂取の低下を示唆するコメントが多かったです。高齢の方は、特に意識してタンパク質を摂った方が良いかもしれません。

タンパク質が不足すると何が起こるの?

次に、「タンパク質不足が原因で起こる症状・現象は何だと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 筋肉量の低下
  • むくみ
  • 貧血
  • 肌や髪のトラブル
  • 集中力の低下
  • 情緒不安定
  • 無症状
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「筋肉量の低下」
    筋肉量の低下だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「筋肉量の低下」
    筋肉が落ちることが多いです。
  • 30代男性 一般内科 「筋肉量の低下」
    筋肉量が減るのは間違いありません。
  • 60代男性 一般内科 「筋肉量の低下」
    やはり筋肉量の低下に影響があります。
  • 30代女性 一般内科 「筋肉量の低下」
    材料が無いと筋肉になりません。
  • 60代男性 一般内科 「筋肉量の低下」
    体重や筋肉量の減少があると思います。
  • 50代男性 総合診療科 「筋肉量の低下」
    筋肉が衰えたり、皮膚が弱くなったりします。
  • 50代男性 一般内科 「むくみ」
    高齢者ではむくみが多いです。
  • 50代女性 一般内科 「むくみ」
    低たんぱくで高齢者には多い症状はむくみです。
  • 50代男性 健康・予防医学科 「むくみ」
    高齢者に多いのはむくみだと思います。

調査の結果、タンパク質が原因で起こる症状・現象は、「筋肉量の低下」との回答が最も多く、2番目に多かったのは「むくみ」という回答でした。
筋肉はタンパク質によってできているため、やはりタンパク質が不足すると筋肉量が低下すると考える医師は多いようです。
また、タンパク質の不足によって、筋肉量の低下だけでなく、皮膚が弱くなるという意見もありました。
むくみと回答した方のコメントを見ると、むくみは高齢者によく起こる症状という意見が多かったです。

タンパク質不足を解消する食べ物とは?

では、タンパク質不足にならないためにはどのような食事を摂ったらいいのでしょうか。
最後は、「タンパク質不足の解消に特に効果のある食べ物は何だと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 肉類
  • 魚介類
  • 卵類
  • 穀物類
  • 大豆製品
  • 乳製品
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「肉類」
    やっぱり肉が一番だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「肉類」
    タンパク質不足の解消に効果的だと思う食べ物は肉です。
  • 60代男性 代謝・内分泌科 「肉類」
    肉類の摂取で補充可能となるでしょう。
  • 50代女性 一般内科 「肉類」
    なかでも特に重要なのは肉だと思います。
  • 30代男性 一般内科 「肉類」
    肉類にはタンパク質が豊富かと思います。
  • 40代男性 一般内科 「魚介類」
    高齢者フレイルでは魚など、メタボのケースでは植物性蛋白など推奨しております
  • 30代男性 一般内科 「魚介類」
    一番の良質なタンパク源は魚です。
  • 50代男性 一般内科 「魚介類」
    肉類や魚介類が、摂取しやすく効果があると思います。

今回の調査では、タンパク質不足の解消に特に効果のある食べ物は、「肉類」との回答が最も多く、続いて「魚介類」という結果となりました。
肉には多くのタンパク質が含まれているため、タンパク質不足を解消するためには、肉類を食べることがおすすめのようです。
2番目に多かった回答は、「魚介類」でした。魚は良質なタンパク源と考えている医師もいらっしゃり、摂取しやすいというコメントも寄せられています。
なかには、「高齢者フレイルでは魚など、メタボのケースでは植物性蛋白など推奨する」との声もありました。
高齢で身体の弱くなってきた方は魚を、肥満の方は大豆などの植物性タンパク質が良いとのことです。
このように、自身の状況によっても摂るべきタンパク質が変わってくることもあるようでした。

高齢者のタンパク質不足には要注意

今回の調査では、まずタンパク質不足の原因について尋ねたところ、64%の医師が「食事摂取量の低下」、51%の医師が「肉類摂取量の低下」と回答しました。
どちらの回答においても、”高齢者の”食事量および肉類摂取量が低い傾向にあるとの意見が多く見られました。
次にタンパク質不足で起こる症状・現象については、79%の医師が「筋肉量の低下」、46%の医師が「むくみ」と回答しました。
タンパク質には筋肉をつくる要素が含まれているため、タンパク質が足りないと筋肉も衰えるそうです。
さらにタンパク質不足を解消するのに効果的な食べ物について質問したところ、75%の医師が「肉類」、61%の医師が「魚介類」を選んでいました。
肉も魚も豊富なタンパク質が含まれているため、タンパク質不足にはおすすめだといいます。
タンパク質は人間の身体を構成する重要な成分であるため、不足してしまうと健康的な生活を保てなくなる場合もあるようです。
そのため、日々の生活のなかでタンパク質不足に陥らないよう、普段からタンパク質を程よく摂っておきましょう。
特に、高齢者の方は食事摂取量や肉類摂取量などの低下によりタンパク質不足となる恐れが高いようなので、とりわけ注意が必要なようです。

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