喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患は何?すぐさま病院に行くべき随伴症状とは?医師519人に聞いてみました

頭を押さえる男性
本調査では、喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患について「急性咽頭炎」との回答が一番多く、次に「感冒」、「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」が続きました。主に咽頭から喉頭にかけての疾患が挙げられていましたが、「重症なものもあるので注意が必要」といったコメントもみられました。また、喉の痛みを伴う寒気を主訴する場合、すぐさま病院に行くべき随伴症状は、「喉が痛くて水も飲めない」と回答した医師が一番多く、次に「開口障害がある」、「息切れ・息苦しさを伴う」が続きました。医師の意見の中には、「破傷風の可能性がある」、「重症感染症のことがある」、「特に急性喉頭蓋炎では致命的」といったコメントもみられ、これらの随伴症状に早い段階で気づくことの重要性が伺えます。重篤な症状に発展する前に、病院を受診すべきか、本記事を参考に検討してみてください。
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「喉の痛みを伴う寒気」で悩んではいませんか?
喉の痛みも、寒気もつらい症状ですし、一刻も早く良くしたいものですよね。
では、喉の痛みを伴う寒気でよくみられる疾患にはどんなものがあるのでしょうか。また、何か深刻な病気も考えられるのであれば、どんな随伴症状がみられた場合に病院を受診するべきなのでしょうか。気になるところです。

そこで今回は、一般内科、総合診療科医519人に、喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患は何か、喉の痛みを伴う寒気を主訴する場合、すぐさま病院に行くべき随伴症状は何か聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月4日~2018年11月5日にかけて行われ、一般内科、総合診療科医519人から回答を頂きました。

喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患は何?

まずは、「喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患はなんですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。 

  • 感冒
  • 急性咽頭炎
  • インフルエンザ
  • 急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍
  • 急性喉頭蓋炎
  • 外傷
  • 熱傷
  • 悪性腫瘍
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「急性咽頭炎」との回答が66%と一番多く、次に「感冒」64%、「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」60%と続きました。
上位3位まで全てが60%以上となり、発症率の高さがわかります。

まずは、上位となった疾患の概要をおさえてから、医師のコメントを見ていきましょう。

急性咽頭炎とは

咽頭・喉頭と呼ばれる、いわゆる“のど”の炎症です。風邪症候群の部分症状として現れることが多く、急性期には咽頭痛やのどの掻痒感、声がれ、刺激発作性の咳、痰などの症状を呈しますが、重症化すると急性喉頭蓋炎等を合併し窒息のおそれもあるので、呼吸困難などある場合は注意が必要です。

引用:急性咽頭炎|関西医科大学附属病院

急性扁桃炎とは

風邪の症状が続き、風邪薬を服用してもなかなか良くならない場合は扁桃炎の可能性があります。扁桃炎は初期症状が風邪に似ているため、悪化するまで気づかないことがほとんどです。38~40度近くの高熱を伴い、のどが痛み、赤く腫れて食べ物や飲み物、さらには唾液まで飲み込めなくほど辛くなる場合もあります。(中略)その他の症状としては、高熱による頭痛や関節痛、悪寒。さらに首のリンパが腫れ、耳まで痛くなることもあります。

引用:急性扁桃炎|一般社団法人 千葉市医師会

扁桃周囲膿瘍とは

扁桃炎をこじらせ、扁桃のまわりに膿がたまる状態が「扁桃周囲膿瘍(のうよう)」です。のどの強い痛み、つばを飲み込むときの強い痛みがあります。痛みが強くて食事が食べられないことや、口が開きにくくなることがあり、耳も痛く感じることがあります。扁桃だけでなく、扁桃のまわりも赤く大きくはれます(矢印)。

引用:扁桃周囲膿瘍|一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会

急性咽頭炎は時に重篤なものもある

  • 60代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    急性咽頭炎や副鼻腔炎でしょう。
  • 60代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    急性咽頭炎 が最も考えられます。
  • 60代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    ウイルス感染症に伴う咽頭痛が多いです。
  • 40代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    咽喉頭の感染症が主だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    咽頭の感染では悪寒は生じます。
  • 50代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    重症なものもあるので注意が必要です。
  • 50代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    感冒の2次感染のこともあります。
  • 40代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    のどに感染巣(かんせんそう)が存在する場合が多いです。
  • 40代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    急性咽頭炎も感冒も区別するのは難しいです。
  • 60代男性 一般内科 「急性咽頭炎」
    のどが痛いのは、そこに炎症があるからです。

まずコメントで多く見られたのは、「急性咽頭炎」です。

「急性咽頭炎」は、ウイルスによるものと細菌によるものがあるようですが、医師のコメントによれば、ウイルス感染症による急性咽頭炎が多いようでした。咽頭の感染では悪寒を生じる、とした指摘もみられています。
一方で、「重症なものもあるので注意が必要」という意見もあり、症状が強い場合は、自己判断せず医師の診察をあおぐことが大事そうです。

高熱の場合は急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍が考えられる

  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃腺感染が頻度高いです。
  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患は扁桃炎です。
  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃腺感染が頻度高いです。
  • 40代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃炎はまず考える事項です。
  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    咽頭痛、悪寒の原因はエンドトキシンと思います。
  • 60代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    急性扁桃腺炎は結構、高熱が出ます。
  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃周囲膿瘍はかなり高熱になります。
  • 40代女性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃腺が膿んでいることが多いです。
  • 30代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    扁桃炎の咽頭痛は著明なことが多いです。
  • 60代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    抗生物質の投与について検討します。
  • 50代男性 一般内科 「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」
    多くはサイトメガロウィルス感染症(伝染性単核球症)かもしれないです。

3番目に多かった「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」について見ていきましょう。

医師のコメントでは、「高熱を伴う」との意見があり、寒気・喉の痛みの他に、高熱を伴う場合は、「急性扁桃炎」または「扁桃周囲膿瘍」の疑いが強まるようです。
診察の際も医師は扁桃炎を視野に入れて診察を行うことが多いとのコメントがありました。
急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍の場合、扁桃腺が膿んでいることが多く、治療法として抗生物質の投与を行うこともあるようです。
高熱に加えて、喉の痛みと寒気が見られる場合は、早めの病院の受診を検討しましょう。

喉の痛みを伴う寒気を主訴する場合、すぐさま病院に行くべき随伴症状はなに?

続いて「喉の痛みを伴う寒気を主訴する場合、すぐさま病院に行くべき随伴症状は、なんですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 喉が痛くて水も飲めない
  • 喉の痛みに加えて嗄声がある
  • 開口障害がある
  • 頭痛・筋肉痛・関節痛などを伴う
  • 息切れ・息苦しさを伴う
  • 高熱を伴う
  • 症状が数週間続く
  • 緑色の痰がでる
  • よだれが出ている
  • その他

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「喉が痛くて水も飲めない」と回答している医師が64%と一番多く、次に「開口障害がある」63%、「息切れ・息苦しさを伴う」57%が続きました。
やはり、飲水ができなかったり、呼吸が苦しかったりと重い症状に注意が必要なのでしょうか。
それでは医師のコメントを見ていきましょう。

脱水症の危険があるため要注意

  • 50代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    これは要注意ではないでしょうか。
  • 60代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    飲食ができるか否かは大切です。
  • 50代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    飲水や呼吸すらしづらいようならすぐ受診すべきと思います。
  • 30代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    飲水困難は脱水になるので危険です。
  • 50代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    脱水症への対応も必要です。
  • 50代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    水分がとれないと点滴が必要です。
  • 50代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    扁桃腺炎がひどい場合、点滴抗生剤でないと効かないことがあります。
  • 30代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    急性喉頭蓋炎の可能性があるためです。
  • 30代男性 一般内科「喉が痛くて水も飲めない」
    扁桃肥大症状を考えます。

一番多く見られたコメントは、「水が飲めない場合は要注意」というものでした。

「急性喉頭蓋炎の恐れがあるため」とした医師の意見もあり、その疾患の危険性から緊急性があると判断されるようです。
「飲水困難は脱水になるので危険」といった意見など、脱水症への危険性を考える意見も全体で多く見られました。
水が飲めない状態の場合、「点滴が必要になる」と指摘している医師もいます。
喉の痛みで水が飲めないという状態は、かなり緊急性が高いようなので、我慢せず病院を受診しましょう。

開口障害がみられる場合は危険

  • 60代女性 一般内科 「開口障害がある」
    挿管の必要がある場合があります。
  • 40代女性 一般内科 「開口障害がある」
    破傷風の可能性があります。
  • 60代男性 一般内科 「開口障害がある」
    開口障害があると危険です。
  • 70代男性 一般内科 「開口障害がある」
    開口障害がある場合はすぐに受診を勧めます。
  • 50代男性 一般内科 「開口障害がある」
    呼吸困難に陥る可能性が高いと思います。
  • 70代男性 一般内科 「開口障害がある」
    特に急性喉頭蓋炎では致命的になります。
  • 50代男性 一般内科 「開口障害がある」
    重症感染症のことがあります。
  • 40代女性 一般内科 「開口障害がある」
    開口障害は急性咽頭炎ではあまりみられないです。
  • 30代女性 一般内科 「開口障害がある」
    急性喉頭蓋炎はまず除外したいです。

次に多く寄せられたのが、「開口障害がある」という回答です。

医師のコメントでは、開口障害がみられる場合、呼吸困難に陥る可能性があるようで、最悪の場合、「挿管の必要性」が出てくるようです。
また、「破傷風の可能性がある」、「重症感染症のことがある」、「特に急性喉頭蓋炎では致命的」という医師の意見もありました。
いずれにしても、開口障害は危険という認識をもった方がよさそうです。

自己判断で症状を放置してしまうと、危険な恐れも

本調査によれば、喉の痛みを伴う寒気を主訴とする場合、考えられる疾患は、「急性咽頭炎」との回答が一番高く、次に「感冒」、「急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍」が続きました。
医師のコメントによれば、高熱が併発している場合は、急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍の可能性が高まるようです。
続いて、喉の痛みを伴う寒気を主訴する場合、すぐさま病院に行くべき随伴症状については、「喉が痛くて水も飲めない」と回答している医師が一番多く、次に「開口障害がある」、「息切れ・息苦しさを伴う」が続きました。
「喉が痛くて水も飲めない」といった状況を放置してしまうと、脱水や呼吸困難の可能性が高くなり、危険な場合もあるようです。
重篤な症状に発展する前に、病院を受診すべきか、本記事を参考に検討してみてください。

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