動悸はストレスで起こることがあるの?どう対処したらいい?医師549人にアンケート調査

考え事をする女性
今回の調査では、ストレスと動悸の関連について「大いにある」「多少ある」と答えた医師が合わせて9割を超える結果になりました。心身のストレスが動悸の原因のひとつと考える医師は多いですが、ストレスが原因であると判断するためには、身体疾患などほかの原因がないか調べる必要があるとのことです。また、ストレスが動悸の原因となっている場合の対処方法は、ストレスの軽減やリラックスのほか、睡眠や生活習慣の改善、適度な運動も大事だそうです。場合によっては、薬などでの治療も有効とのことでした。
全身の不調の悩み
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胸がドキドキする、脈が速い気がする…などといった症状、経験があるという方も少なくないかもしれません。
この動悸について、ストレスが原因で起きているのではと考えている方もいるのではないでしょうか?
しかし、本当にストレスで動悸が起きるのか、検査する必要はないのか、どのように対処したらよいのかなど、気になることも多いですよね。

そこで今回は、一般内科医、循環器内科医、心療内科医の計549人に、動悸とストレスは関連があるかどうか、ストレスが原因の場合どう対処したらいいのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月15日〜4月16日にかけて行われ、一般内科医、循環器内科医、心療内科医549人から回答を頂きました。

ストレスは動悸と関わりがあるの?

まずは、「ストレスは動悸にどのくらい関わりがあると思いますか」という質問に対して、以下のような結果となりました。

集計では、「大いに関わりがある」とする回答が51%で最多となり、「多少関わりがある」とする回答が42%で続きました。
つまり今回の調査では、ストレスは動悸と何らかの関係があると考える医師が合わせて9割を超える結果となったことがわかります。
アンケートに回答した医師のコメントを見ていきましょう。

ストレスや不安で動悸が現れることは多い

  • 50代男性 心療内科   「大いにある」
    ストレスにより不安が増大した場合、高率に認められます。
  • 60代男性 一般内科 「大いにある」
    睡眠不足を含め、心身のストレスの影響は大きいと思います。
  • 40代男性 心療内科 「大いにある」
    ストレスが減ると動悸がなくなった症例をよく経験します。
  • 60代男性 一般内科 「大いにある」
    あることはありますが、すぐに消えていくので、あまり問題とならないことが多いです。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    検査しても異常所見が無い方が多いです。
  • 40代男性 循環器内科  「大いにある」
    検査しても有意な異常が認められないことがよくあります。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    特に緊張すると起きることがあります。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    急激な過度のストレスという場合にはあると思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    精神的ストレスで動悸を訴える患者さんは多いです。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    不安で動悸を覚える方は多いです。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    多少はありますが持続しません。

ストレスと動悸の関連について「大いにある」「多少ある」と回答した医師のコメントを見ると、

  • 不安や緊張、睡眠不足などの心身のストレスで動悸を訴える人は多い
  • ストレスが軽減すると動悸も改善することがある
  • 検査をしても異常が見られない場合が多い

という内容が目立ちました。
医師のコメントによれば、ストレス・不安などの精神的な要因によって動悸が起こることはよくあるそうです。そのため、ストレスが軽くなると動悸も改善することは珍しくないようでした。

個人の性格やストレスの程度にも左右される

  • 60代男性 一般内科 「大いにある」
    性格など個人差が大きいですが、かなりあると思っています。
  • 30代男性 循環器内科 「大いにある」
    個人差はありますが、概してストレスは有害であることが多いです。
  • 40代男性 循環器内科 「大いにある」
    特に若い患者に多い傾向にあります。また高齢者でも不安が強いと訴えると思います。
  • 40代男性 一般内科 「大いにある」
    仕事をしている人は多いと思います。
  • 40代男性 一般内科 「大いにある」
    ストレス・疲労などの程度にもよります。
  • 50代男性 循環器内科  「多少ある」
    患者の性格によるところが大きい印象です。
  • 40代女性 一般内科 「多少ある」
    不安が身体症状に現れやすい人はいます。
  • 30代男性 一般内科 「多少ある」
    過換気を起こしやすい人は特に動悸を起こしやすいです。
  • 70代男性 循環器内科 「多少ある」
    神経質な患者さんに多いと思います。
  • 60代男性 循環器内科 「多少ある」
    精神的に不安定な人の場合は関連が大きいです。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    本人がどれだけ気にするかにもよります。

また、ストレスと動悸の関連について「大いにある」「多少ある」と回答した医師のコメントのなかには、その人の性格やストレスの度合いによっても異なる、個人差があるという意見が多くみられました。
具体的には、若い人や高齢者に多い、仕事をしている人に多いというコメントがみられます。
さらに、精神的に不安定な人や、不安が身体症状として出やすい人にはよく見られるようでした。

精神科疾患を持つ患者が動悸を訴えることは多い

  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    パニック障害などでは大いに関連します。
  • 50代男性 心療内科 「大いにある」
    精神科クリニックなので、こういった症例が多いです。
  • 50代女性 心療内科 「大いにある」
    精神科では、ストレスが要因となることが大きいです。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    自律神経失調症の方は、いつも脈が早い方がいます。
  • 50代男性 心療内科 「大いにある」
    パニック障害や身体化障害といった疾患にも動悸を伴うことが多いです。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    抗不安薬が奏功するのはストレスによるものと思います。
  • 40代男性 心療内科 「大いにある」
    精神科医師なのでストレスに関わる動悸を見る頻度が高いです。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    精神科疾患でなければ、あくまで増悪因子として考えています。

ストレスと動悸の関連について「大いにある」「多少ある」と回答した医師のコメントのなかには、パニック障害や自律神経失調症などの精神科疾患を持つ人は動悸を訴えることが多いとの見解もみられました。
そのため、特に精神科ではストレスを原因とする動悸の症例が多く見られるという意見がありました。このような場合、治療として抗不安薬が効果的な場合もあるようです。
また、精神科疾患がなければ、ストレスは動悸の原因ではなく、あくまで症状を強くする要因のひとつとして捉えている、というコメントもありました。

身体疾患が原因になっていないか、精査は必要

  • 40代男性 一般内科 「大いにある」
    大いにあると思いますが断定はしません。
  • 30代男性 一般内科 「多少ある」
    全てがストレスという訳ではありません。
  • 30代男性 一般内科 「大いにある」
    一概には言えないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    多いのはストレス性、でも鑑別は重要です。
  • 40代女性 一般内科 「大いにある」
    器質的疾患が原因とはっきりわかる動悸はほんの少しで、ストレス性の動悸は非常に多いと思います。ただし、両方が重なっている場合もあるのでまずは器質的疾患を除外します。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    心疾患との鑑別を行ったうえでストレスと判断します。
  • 50代男性 心療内科 「大いにある」
    原因疾患の検索が不十分なまま、ストレスのせいにしてしまうとあとが大変です。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    ストレスは最終的に判断する項目だと思います。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    動悸の原因をストレスで片づけるのは危険です。

動悸の出現にストレスが関わっていることは多いものの、心臓の病気などの身体疾患がないかどうかは検査する必要がある、とのコメントも多くみられました。
動悸が起きている原因を、最初からストレスであると判断するのは危険であるとの指摘もありました。ちゃんとした原因究明をせずにストレスのせいにすると、後で大変なことになることがあるとのことです。
まずは検査をして、体に原因がないかどうかを確かめてから、ストレスが原因となっていることを疑う必要がありそうですね。

ストレスに対して、うまく対処する方法を身につけることが大切

続いて、ストレスが動悸の原因と考えられる場合にどのように対処したら良いか、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 生活習慣を整える
  • 精神的にリラックスする時間を持つ
  • ストレスの原因への対処方法を身につける
  • 適度な運動をする
  • 睡眠時間を十分とる
  • カルシウムの多い食品をとる
  • 抗不安薬を内服する
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計では、「精神的にリラックスする習慣を持つ」「ストレスの原因への対処法を身につける」と答えた医師が6割、「生活習慣を整える」「睡眠時間を十分とる」と答えた医師が5割という結果になりました。
質問に回答した医師のコメントを見ていきましょう。

ストレスへの対処法を身につけること、休養することが大切

  • 40代男性 一般内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    ストレスを軽減させるのが1番です。
  • 50代男性 心療内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    自分なりのストレス解消法を見つけるべきです。
  • 70代男性 一般内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    毎日のストレスは毎日発散させましょう。
  • 50代男性 一般内科    「精神的にリラックスする時間を持つ  」「ストレスの原因への対処方法を身につける」                   
    ストレスマネジメントを推奨しています。
  • 50代女性 心療内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    ストレスに対するコーピングスキルを身につけるよう指導します。
  • 40代男性 一般内科 「すべて」
    ストレスの原因を除去していき、貯めないよう指導します。
  • 40代男性 一般内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    リラックスする方法を考えて対処法を指導します。
  • 40代男性 一般内科 「精神的にリラックスする時間を持つ」「睡眠時間を十分とる」
    休むことが一番だと思います。
  • 40代女性 一般内科 「睡眠時間を十分とる」
    まずはよく寝てください。
  • 40代男性 一般内科 「睡眠時間を十分とる」
    睡眠不足は動悸を誘発します。

質問に回答した医師のコメントを見てみると、「ストレスを軽減させることが1番」「ストレス解消方法、リラックスできる方法を身につけるべき」「まずはよく寝ること」といった意見が多くありました。
コメントにも「毎日のストレスは毎日発散すべき」とあるように、日頃からストレスをため込まないよう、自分なりの発散方法を見つけておくことが大切なようです。
また、睡眠不足は動悸を誘発するというコメントもありました。睡眠不足を自覚している場合は、まず十分に眠ることを心掛けると良さそうです。

生活習慣の改善や運動で動悸の症状が良くなることもある

  • 40代女性 心療内科 「生活習慣を整える」
    まずは規則正しい生活と十分な休養だけでも改善が得られます。
  • 50代男性 一般内科 「生活習慣を整える」
    まず生活リズムを安定化させます。
  • 50代男性 一般内科 循環器内科 「生活習慣を整える」
    大体は生活習慣の乱れに起因します。
  • 50代男性 一般内科 「適度な運動をする」
    軽度の運動を進めることが特に必要かなと思います。
  • 30代男性 一般内科 「適度な運動をする」
    運動が心身ともにいいと思います

医師のコメントの中には、「生活習慣の乱れが原因となっていることもある」「規則正しい生活と休養だけで改善することもある」という意見もありました。
適度な運動を勧める意見も多くあり、生活習慣の見直しや運動不足の解消も大切なようです。

状況によっては薬などによる治療が必要なことも

  • 70代男性 一般内科 「生活習慣を整える」「抗不安薬を内服する」
    まずはてっとり早く抗不安薬を使用し、落ち着いたところで生活習慣を変えて行くようにします。
  • 50代男性 一般内科 「抗不安薬を内服する」
    ストレスの度合いにより内服薬を検討します。
  • 50代男性 一般内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」「抗不安薬を内服する」
    ストレスを解消できなければ抗不安薬内服も必要かもしれません。
  • 50代男性 心療内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    薬は一時的な効果なので、しっかりとした精神療法が必要です。
  • 60代男性 一般内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」
    ストレスとなるものは人により違うので、対処方法も千差万物となります。
  • 50代男性 循環器内科 「ストレスの原因への対処方法を身につける」「抗不安薬を内服する」
    なんといっても病状説明をすることが大事です。
  • 50代女性 心療内科 「生活習慣を整える」「精神的にリラックスする時間を持つ」「ストレスの原因への対処方法を身につける」「睡眠時間を十分とる」「抗不安薬を内服する」
    患者さんと相談し、様々なアプローチを試行錯誤します。
  • 60代男性 一般内科 「その他」
    他に原因がないと仮定の上で、気にしないように指導します。

質問に回答した医師のコメントのなかには、「ストレスの状況によっては内服薬も必要」「まずは抗不安薬を内服して、落ち着いてから生活習慣を変える」といった薬を勧める意見もありました。
ストレスが強い場合、なかなか改善されない場合には、内服薬などの治療も有効なようです。
ただ、薬の効果は一時的であるため、薬に頼るばかりではなく、しっかりと精神治療も行っていくことが大切とのことです。
また、「ストレスの原因や症状は人それぞれなので、それに応じて対応する」「十分な説明が大事」「気にしないように指導する」というコメントもありました。
ストレスと言っても個人差があるため、必要な対処法も場合によって異なるようです。
対処に困ったときは、一人で抱え込まずに医師に相談して一緒に方法を検討してみるのも良いかもしれません。

動悸とストレスは関連があることが多いが、ほかの原因がないかを確認する必要あり

今回の調査では、ストレスと動悸の関連について「大いにある」「多少ある」と答えた医師が合わせて9割を超える結果になりました。
心身のストレスが動悸の原因になっていることも多いようですが、なかには心臓などの重篤な疾患が原因の場合もあるため、ストレス以外に原因がないかは調べる必要があるとのことでした。

また、ストレスが動悸の原因となっている場合の対処方法としては、ストレスを軽減する方法やリラックスする方法を身につけることのほか、睡眠や生活習慣の改善、適度な運動も大事だそうです。さらに、場合によっては薬などでの治療も有効とのことでした。

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