脂質の摂りすぎで起こりやすい病気って?脂質を含む食品で身体に悪いものとは?医師523名に聞いてみました

揚げ物を食べる男性
本調査によると、脂質の摂りすぎで引き起こされる病気は「動脈硬化」との回答が最も多く、続いて「高脂血症」、「肥満症」という結果となりました。特に動脈硬化を選択した医師からは、心筋梗塞や多臓器不全といったその他の病気を引き起こす可能性が懸念されていました。続いて行った「摂りすぎると身体に悪い脂質について」の質問では、「マーガリン」、「ラード」との回答が最も多く、どちらも43%の医師が選択する結果に。さらに、脂質を含む食品で特に身体に悪いものは「脂身の多い肉」との回答が最も多く、続いて「揚げ物」、「マヨネーズ」という結果になりました。
全身の不調の悩み
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インターネット上の情報サイトを見てみると、近年、日本人で脂質を摂りすぎている人の割合が増えているといったデータをたびたび目にします。
脂質の摂りすぎは、肥満やメタボリック症候群の原因となり、健康リスクを増大させる可能性もあるようです。
では、そんな脂質の摂りすぎによって起こる病気にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
また、脂質を含む食品のなかで身体に悪影響を及ぼすかもしれないものとは一体何なのでしょうか。

そこで今回は、脂質を摂りすぎるとどのような病気を引き起こすのか、摂りすぎると身体に悪い脂質および脂質を含む食品で特に身体に悪いものは何か、一般内科医、総合診療医、代謝・内分泌科医、健診・予防医学医、計523名の医師に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年11月2日〜11月5日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、代謝・内分泌科医、健診・予防医学医の523名から回答を頂きました。

脂質の摂りすぎで起こりやすい病気とは?

まずは、「脂質を摂りすぎると、どのような病気を引き起こすと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 動脈硬化
  • 高血圧症
  • 高脂血症
  • 肥満症
  • 糖尿病
  • 脂肪肝
  • 脳梗塞・脳出血
  • 狭心症・心筋梗塞
  • 腎臓病
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「動脈硬化」
    脂質を摂りすぎると動脈硬化が進みます。
  • 40代女性 健康・予防医学科 「動脈硬化」
    全身の動脈硬化が進めば多臓器不全となります。
  • 60代男性 一般内科 「動脈硬化」
    動脈硬化に基づく血管の病気にかかると思います。
  • 40代男性 一般内科 「動脈硬化」
    動脈硬化によりHT(高血圧)やDM(糖尿病)や脳梗塞や心筋梗塞になります。
  • 40代女性 一般内科 「動脈硬化」
    動脈硬化はたくさんの合併症を引き起こします。
  • 50代男性 総合診療科 「高脂血症」
    高脂血症が考えられます。
  • 60代男性 一般内科 「高脂血症」
    高脂血症と動脈硬化が心配です。
  • 50代男性 一般内科 「高脂血症」
    高脂血症、動脈硬化には良くないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「肥満症」
    高カロリー摂取となると肥満にはなります。
  • 60代男性 代謝・内分泌科 「肥満症」
    高カロリーとなるので肥満などは出るでしょう。

集計したところ、脂質の摂りすぎで引き起こされる病気は「動脈硬化」との回答が最も多く、続いて「高脂血症」、「肥満症」という結果となりました。

動脈硬化を選んだ方のコメントを見てみると、動脈硬化が別の病気を引き起こす可能性を示唆するコメントが多くありました。
具体的には、HT(高血圧)やDM(糖尿病)、脳梗塞や心筋梗塞、多臓器不全といった様々な疾患が挙げられています。
また、肥満症を選んだ方からは、高カロリー摂取について指摘する意見が寄せられました。

摂りすぎると身体に悪い脂質とは?

次に「摂りすぎると身体に悪い脂質は何だと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • サフラワー油
  • ひまわり油
  • パーム油
  • 大豆油
  • コーン油
  • オリーブオイル
  • マーガリン
  • ショートニング
  • バター
  • ラード
  • 特にない
  • わからない
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「マーガリン」
    マーガリンの過剰摂取は危険です。
  • 50代男性 一般内科 「マーガリン」
    トランス脂肪酸が入ったマーガリンなどは良くないです。
  • 40代男性 一般内科 「マーガリン」
    マーガリンにはトランス脂肪酸が入っているので身体に悪いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「マーガリン」
    バターよりマーガリンのほうが身体に悪いです。
  • 50代男性 一般内科 「マーガリン」
    どれも摂りすぎれば良くないとは思いますが、特にマーガリンは危険です。
  • 40代男性 一般内科 「ラード」
    ラードの摂りすぎは良くない印象があります。
  • 50代男性 総合診療科 「ラード」
    ラードは身体に悪影響を及ぼすのではないでしょうか。
  • 50代男性 一般内科 「ラード」
    ラードの摂りすぎは良くないです。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「ラード」
    ラードは身体に悪い印象です。
  • 60代男性 一般内科 「ラード」
    ラードが悪そうな気がしますが量も問題です。

集計したところ、摂りすぎると身体に悪い脂質は「マーガリン」、「ラード」との回答が最も多く、どちらも43%の医師が選択する結果となりました。

マーガリンを選んだ方のコメントには、トランス脂肪酸が入っているという理由で身体に良くないとの意見や、バターと比較してマーガリンの方が身体に悪いとの声が多く寄せられました。
実際、マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれており、それによって悪玉コレステロールの数値を上昇させてしまうこともあるといいます。

多価不飽和脂肪酸を含む植物油から作られるマーガリンは、飽和脂肪酸がおよそ60%と高いバターよりも普通は健康的です。しかし、一部のマーガリンおよび加工食品には、LDL(悪玉)コレステロール値を上昇させ、HDL(善玉)コレステロール値を低下させてしまうトランス脂肪酸が含まれています。

引用:脂質異常症 - 12. ホルモンと代謝の病気 - MSDマニュアル家庭版

ラードと回答した方のコメントを見てみると、ラードが特別身体に悪い理由について言及したものはなかったものの、ラードは身体に良くないという印象を持っている方が複数おられました。
また、摂取量が問題だとの指摘もあり、脂質は摂りすぎに要注意ですね。

脂質を含む食品で特に身体に悪いものとは?

最後に、「脂質を含む食品で特に身体に悪いものは何だと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • マヨネーズ
  • 生クリーム
  • 脂身の多い肉
  • 脂の乗った魚
  • ナッツ
  • 揚げ物
  • 卵類
  • 乳製品
  • 油漬け缶詰
  • 特にない
  • わからない
  • その他

以下が結果となります。

  • 30代男性 一般内科 「脂身の多い肉」
    肉類が魚より悪いと思います。
  • 50代男性 総合診療科 「脂身の多い肉」
    魚の脂は体に良いと思いますが肉の脂身は良くないと思います。
  • 40代男性 一般内科 「脂身の多い肉」
    脂の乗った魚よりも、脂身の多い肉の方が良くないです。
  • 50代男性 一般内科 「脂身の多い肉」
    いずれも食べ過ぎは良くないですが、脂身の肉は特によくないと思います。
  • 30代女性 総合診療科 「脂身の多い肉」
    肉の脂身が一番身体に影響を及ぼすかと思います。
  • 40代女性 健康・予防医学科 「揚げ物」
    質の良くない油で揚げた揚げ物は身体に良くないでしょう。
  • 30代男性 代謝・内分泌科 「揚げ物」
    揚げ物はカロリーが高いので身体に良くないと思います。
  • 60代男性 一般内科 「揚げ物」
    揚げ物はできれば避けたいところですね。
  • 60代男性 一般内科 「マヨネーズ」
    マヨネーズは良いものですが、習慣性は危険です。
  • 40代男性 総合診療 「マヨネーズ」
    マヨネーズは本来良いものですが、習慣性がつくのが問題です。

集計したところ、脂質を含む食品で特に身体に悪いものは「脂身の多い肉」との回答が最も多く、続いて「揚げ物」、「マヨネーズ」という結果となりました。

脂身の多い肉を選んだ方のコメントを見てみると、脂の乗った魚よりも脂身の多い肉の方が身体に悪いとの意見が多く見られました。
ですが「いずれも食べ過ぎは良くない」と考えている医師もいらっしゃり、一概に〇〇だからダメということではないようです。
揚げ物と回答した方からは、質の良くない油で揚げた揚げ物はよくない、揚げ物はカロリーが高いなどの声が寄せられました。
また、マヨネーズを選んだ方のコメントには、マヨネーズ自体は良いものと捉えた上で、習慣性がつくのは危険であるという意見が目立ちました。
マヨネーズが好きな人はついついいろいろな食べ物にかけすぎてしまうこともあるかもしれませんが、くれぐれも食べすぎには注意が必要そうです。

脂質を含む食品の摂取はほどほどにしましょう

本調査では、脂質の摂りすぎで引き起こされる病気について「動脈硬化」との回答が最も多く、続いて「高脂血症」、「肥満症」という結果となりました。
特に動脈硬化と回答した医師からは、これをきっかけに他の病気を発症する可能性が指摘されました。
次に摂りすぎると身体に悪い脂質について尋ねたところ、「マーガリン」、「ラード」に回答が集まりました。
マーガリンはトランス脂肪酸が入っているため、バターと比べると身体に悪いからといった理由が挙げられ、ラードについては身体に良くない印象を抱く医師が目立ちました。
最後に、脂質を含む食品で特に身体に悪いものについて質問したところ、「脂身の多い肉」との回答が最も多く、続いて「揚げ物」、「マヨネーズ」という結果となりました。
脂の乗った魚よりも脂身の多い肉の方が身体に良くない、揚げ物はカロリーが高い、マヨネーズの習慣性は危険等の意見が目立っていました。
みなさんも、今回の調査を踏まえて毎朝食べる食パンにつけるマーガリンの量を少し減らしたり、揚げ物を食べるペースを抑えたりすることから始めてみてはいかがでしょうか。

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