お酒が好きな方でも、お酒の影響による体重増加は心配ですよね?
特に女性であれば気にされる方が多いと思います。年末年始のシーズンなどで飲み会が増えた際に、急な体重増加に困惑してしまう方もいるのではないでしょうか。
そんななか、体重が増えないようにするためにはお酒の何に気をつければ良いのでしょうか。また、太りにくいお酒があれば、知りたいところです。
そこで今回は、一般内科、総合診療、消化器内科医509人に、お酒を飲むことは体重増加に影響があるのか、太りにくいお酒の種類は何があるのか聞いてみました。
※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月19日~2018年11月20日にかけて行われ、一般内科,総合診療,消化器内科医509人から回答を頂きました。
お酒を飲むことは体重増加に影響はある?
まずは、「お酒を飲むことは体重増加に影響はありますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。
- 大いにある
- ある
- あまりない
- ほとんどない
以下のグラフが結果となります。
集計結果では、「ある」との回答が46%と一番高く、次に「大いにある」36%、「あまりない」13%が続きました。
肯定的な回答が半数以上にのぼり、頻繁に飲酒の機会がある方にとっては肥満が心配される結果となっています。
それでは医師のコメントを見ていきましょう。
飲酒に伴う過食が、肥満の原因になる
- 60代男性 一般内科 「ある」
体重増加は因果関係が大きいと思います。 - 50代男性 一般内科 「ある」
お酒は栄養にはならないですが、カロリーが多いです。 - 50代男性 一般内科 「ある」
やはりお酒には糖質も入っているので、体重増加に関係があります。 - 50代男性 一般内科 「ある」
お酒の種類にもよります。 - 50代男性 一般内科 「ある」
低血糖気味になることから過食となり、二次的に肥満を来すと考えます。 - 40代女性 一般内科 「ある」
ダイエット中は禁酒するべきです。 - 50代男性 一般内科 「ある」
体質や飲み方にもよりますが、関係があると思います。 - 50代男性 一般内科 「ある」
糖質の多いアルコールは太る原因となります。 - 70代男性 一般内科 「ある」
お酒だけでなく、つまみも加えて考えないといけないです。 - 70代男性 一般内科 「ある」
酔うとつい摂取カロリーがオーバーします。 - 30代男性 一般内科 「ある」
飲酒による過食が原因となります。 - 50代男性 一般内科 「ある」
食事が進む方なのかそうでないのかによります。 - 50代男性 一般内科 「ある」
飲む量と食べる量や質が重要です。 - 50代女性 一般内科 「ある」
アルコール単品でどうかと言われると体重増加に関与は少ないかもしれませんが、つまみを食べてしまったり、自己抑制が効きにくくなって食べ過ぎたりする点で、結果的に体重増加に関与すると思います。 - 60代女性 一般内科 「ある」
アルコ-ルが原因と言うより、アルコールを多飲する原因と不規則な食生活となる原因が共通して肥満を作る印象です。 - 60代男性 一般内科 「ある」
酒をやめて痩せた人は沢山います。
一番多く挙がった回答は、「ある」との意見です。
まず、お酒の種類によりますが、お酒自体に糖質が含まれていることから、摂取カロリーが高くなり、太る原因となるという意見が挙がりました。
次に、お酒と一緒に摂取するおつまみが重要とする声もありました。アルコールを摂取すると、酔って自己抑制が効きにくくなり、おつまみを食べすぎてしまうことから、二次的に肥満を来すとの考えがあるようです。
他にも、不規則な食生活になることが原因で、肥満になるという意見も挙がっています。
飲酒に伴う様々な影響が、結果的に肥満につながると考えられているようです。
飲酒により、食欲増進作用・糖質の吸収率の上昇・脂肪燃焼の阻害などで肥満になりやすい
- 60代男性 一般内科 「大いにある」
お酒を飲むことは体重増加に影響はあります。 - 60代男性 一般内科 「大いにある」
飲酒の際は、ほとんどカロリーオーバーになるからです。 - 50代男性 一般内科 「大いにある」
お酒もカロリーがありますので、非常に関係します。 - 50代男性 一般内科 「大いにある」
飲み方次第で体重増加を招きます。 - 40代男性 一般内科 「大いにある」
アルコールから始まり過食になります。 - 40代男性 一般内科 「大いにある」
お酒のつまみはカロリーが高いものが多いからです。 - 50代男性 一般内科 「大いにある」
飲酒により食事時間が増え摂取量も増えるからです。 - 60代男性 一般内科 「大いにある」
酒の種類によっても様々ですが、カロリーのある酒類が殆どです。更に酒のツマミからのカロリーを考えると体重増加に関連ありと思います。 - 40代女性 一般内科 「大いにある」
アルコールだけなら痩せるとおもいますが、お酒の糖分やつまみで普通は太る人が多いです。 - 60代男性 一般内科 「大いにある」
食欲増進作用があるため、当たり前のことです。 - 40代男性 一般内科 「大いにある」
糖質の吸収率が上昇してしまします。 - 50代男性 一般内科 「大いにある」
つまみもありますが、アルコールは脂肪燃焼を邪魔します。 - 40代女性 一般内科 「大いにある」
飲酒中は、その他の栄養素の代謝ができず全て脂肪となります。 - 50代男性 一般内科 「大いにある」
見事な相関だと思います。アルコールで体重増加をきたさないのは、体質か、末期的栄養障害の場合です。 - 60代男性 一般内科 「大いにある」
減酒により内臓脂肪は減少します。 - 60代男性 一般内科 「大いにある」
肥満解消には飲酒を規制すべきです。 - 40代女性 一般内科 「大いにある」
禁酒で痩せた患者さんは沢山見ています。
次に多く挙がった回答は、「大いにある」との意見です。
まず、「ある」と回答した医師と共通して、「アルコールにもカロリーがあるから」「酒のつまみはカロリーが高いものが多いから」というコメントが多く見られました。
また、飲酒によって食事時間が長くなることから、結果的にカロリーオーバーになってしまうようです。
他にもアルコールの作用として、「食欲増進作用・糖質の吸収率の上昇・脂肪燃焼の阻害・その他の栄養素が代謝できず脂肪になる」などが体重増加のメカニズムとして挙げられていました。
禁酒で痩せた患者さんも沢山いるとの実体験をコメントしてくれた医師もおられたことから、ダイエットの第一歩としてまずは、禁酒または減酒を試みてはいかがでしょうか?
太りにくいお酒の種類は何?
続いて「太りにくいお酒の種類は何ですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。
- ウイスキー
- 焼酎
- ブランデー
- ワイン
- 日本酒
- 泡盛
- ビール
- 太りにくいお酒はない
- わからない
- その他
以下のグラフが結果となります。
集計では、「太りにくいお酒はない」と回答している医師が47%と一番多く、次に「わからない」18%、「ウイスキー」17%が続きました。
太りにくいお酒があればそれを積極的に選びたいところでしたが、そのようなお酒はないとの回答が多くみられています。
それでは医師のコメントを見ていきましょう。
太りにくいお酒は特になく、カロリー・度数・量によって変わる
- 40代女性 一般内科「太りにくいお酒はない」
太りにくいお酒は存在しないと思います。 - 60代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
太りにくいお酒の種類はないです。度数と量が全てです。 - 60代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
酒の種類ではなく、アルコールの量の問題です。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
酒のカロリーと飲む量に関係すると思います。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
お酒にカロリーがある以上、どれも太ります。 - 60代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
お酒そのものには関係ないです。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
太りにくいお酒はないと思います。ビールが特に太ります。 - 40代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
特に、種類によって差はなく、一緒に食べるもの次第です。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
酔って食べ過ぎればどんなアルコールでも太ります。 - 30代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
アルコールが原因というよりは、つまみが原因と思っています。 - 30代女性 一般内科「太りにくいお酒はない」
お酒のカロリーは吸収されませんので、種類は関係ないような気がします。やはり同時にする食事内容と、浮腫が問題です。 - 30代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
お酒は何でも一緒です。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
カロリーはアルコール度数と関連して、おそらく純アルコール量と一致すると思います。したがって、お酒の間でそのような差異はないと思います。 - 40代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
お酒だけで、おつまみを食べなければ太らないです。 - 50代男性 一般内科「太りにくいお酒はない」
ノンカロリーならありえます。
一番多かった回答は、「太りにくいお酒はない」という意見でした。
酒の種類によって太りやすい・太りにくいという差はないという意見が挙がりました。
また、お酒自体もカロリーがあることが太る原因でもありますが、一緒に摂るおつまみを食べすぎることも原因になるようです。
一方、「お酒だけで、おつまみを食べなければ太らない」「ノンカロリーならありえる」といった意見も見られました。
体重増加をおさえながらお酒を楽しむ方法として、おつまみを控えたり、飲むお酒の種類やカロリーに気を付けたりすることは有効なようです。
ウイスキーは比較的糖分が少ないため太りにくい
- 40代男性 一般内科 「ウイスキー」
蒸留酒は太りにくい傾向があるかと思います。 - 40代女性 一般内科 「ウイスキー」
ウィスキーなどは良いかと思います。 - 50代男性 一般内科 「ウイスキー」
アルコール度数の薄いお酒ほど、発酵せずに残っている糖質が多いからです。 - 60代男性 一般内科 「ウイスキー」
炭水化物が少ないのでウイスキーだと思います。 - 50代男性 一般内科 「ウイスキー」
比較的糖分が少ないと思います。 - 50代男性 一般内科 「ウイスキー」
ハイボールはなかなか良いと思います。 - 40代男性 一般内科 「ウイスキー」
カロリーが低いです。 - 40代男性 一般内科 「ウイスキー」
少ない量でアルコール量が多ければ、量(液体体積)が少ないため胃容積を増加させることなく酔うことができます。ただ太りにくいかもしれないですが純アルコール量は増えるので健康に良いわけではありません。 - 50代女性 一般内科 「ウイスキー」
これは食べ過ぎには関係ないお酒です。 - 50代男性 一般内科 「ウイスキー」
飲み過ぎたらなんでも一緒です。
具体的な酒の種類で多く回答を集めたのが「ウイスキー」です。
理由として多かったのは、「糖分が少ない」「カロリーが低い」「蒸留酒であるから」などのコメントでした。
こちらの回答を踏まえると、体重を気にする場合はウイスキーやハイボールを積極的に選んでも良いかも知れませんが、一方で純アルコール量が増えるのは健康によいわけではないといった指摘もみられました。
また、おつまみの量が多ければ意味がありませんので、食べすぎや飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。
お酒を飲む場合は、一緒に摂る食事のカロリーを抑えよう
本調査では、「お酒を飲むことは体重増加に影響はありますか?」と質問したところ、「ある」との回答が一番高く、次に「大いにある」、「あまりない」が続きました。
「ある」と回答した医師からは、「糖質の多いアルコールは太る原因となる」といったコメントがみられました。
さらに飲酒に伴ってカロリーの高いおつまみなどを過剰に摂取してしまうことが体重増加に繋がると考えられるようです。
次に、「大いにある」と回答した医師からも、お酒とつまみの関係について指摘した意見が多く見られました。
また、飲酒の作用として食欲増進作用・糖質吸収率の上昇・脂肪燃焼の阻害などがあるようで、その作用に伴って結果的に体重増加に繋がってしまうと考えられているようです。
続いて、「太りにくいお酒の種類は何ですか?」という質問については、「太りにくいお酒はない」と回答している医師が一番多く、次に「わからない」、「ウイスキー」が続きました。
半数近くの医師は「太りにくいお酒はない」と回答しており、この質問においても、太る原因はお酒自体にカロリーがあること、おつまみなどを食べすぎることといった意見がありました。
「ウイスキー」と回答した医師からは、糖分が少ない・カロリーが低いという具体的な理由が挙げられました。
本調査の結果を踏まえると、体重増加をおさえるためにも禁酒や減酒、一緒に摂るおつまみの見直しなどを意識することが大事そうです。