飲酒後にお風呂に入ると、どのような影響がある?お風呂に入る場合はどのくらい時間を空けるべき?医師509人に聞いてみました

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本調査では、「飲酒後にお風呂に入る場合、どのような影響がありますか?」という質問をしたところ、「脱水症状に陥りやすい」との回答が一番多く、次に「転倒する恐れがある」、「血行が良くなって酔いがまわる」が続きました。多くの医師は、飲酒直後の入浴では、アルコールの利尿作用もあるため脱水の危険性が高まることを訴えていました。また、酩酊状態の場合に起こりやすい事故として、転倒の恐れがあるとしています。次に「飲酒後にお風呂に入る場合はどの程度時間が経過した後が望ましいですか?」という質問については、「2時間以上」と回答している医師が一番多く、次に「当日は入浴してはいけない」、「3時間以上」が続きました。医師のコメントによれば、飲酒後、何時間空けるのが望ましいかは、飲酒量やアルコール度数によって変動してくるようです。あまり飲んでいない場合でも「2時間以上」を最低ラインとする医師が多かったのですが、「当日は入浴してはいけない」とする医師もおられたことから、大量飲酒時は入浴を控えた方がよさそうです。
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飲み会の次の日、お出かけの予定がある場合など、飲酒後に入浴が必要なことは誰しもあるかと思います。
では、飲酒後に入浴すると、何らかの影響やリスクは考えられるのでしょうか?
また、そのリスクを避けるためには、飲酒からどの程度時間をおいて入浴するのが理想的なのでしょうか。
飲酒と入浴のリスクを知ることで、それに伴う危険を回避できるかもしれません。

そこで今回は、一般内科、総合診療、消化器内科医509人に飲酒後にお風呂に入る場合、どのような影響があるか、飲酒後にお風呂に入る場合はどの程度時間が経過した後が望ましいのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月19日~2018年11月20日にかけて行われ、一般内科,総合診療,消化器内科医509人から回答を頂きました。

飲酒後にお風呂に入る場合、どのような影響がある?

まずは、「飲酒後にお風呂に入る場合、どのような影響がありますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。      

  • 脱水症状に陥りやすい
  • 転倒する恐れがある
  • 血行が良くなって酔いがまわる
  • 血圧が下がりすぎる
  • 心臓や脳への血流が減る
  • アルコールの分解を妨げる
  • 影響はあまりない
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「脱水症状に陥りやすい」との回答が57%と一番高く、次に「転倒する恐れがある」55%、「血行が良くなって酔いがまわる」51%が続きました。
特に上位2つは、場合によって事故になる危険もあるかもしれません。
まずは、用語の概要を確認した後、医師のコメントを見ていきましょう。

脱水症とは

脱水症は3つに分類されます。1つは水分の著しい喪失、摂取不足など単純な水分不足が原因の「高張性脱水」です。ひどくなると意識障害を起こすこともあります。成人男性が安静にしていた場合、約1200mlの水分が呼吸や皮膚から自然に失われます。加えて体温や気温が上昇する毎に喪失する水分量は増え、汗をかけば更に増加します。2つめは下痢や嘔吐などが原因で体内の電解質を喪失し、血液中の塩分濃度が薄くなる「低張性脱水」です。口の渇きや肌の乾燥が少なく、初期には自覚しにくいですが、ひどくなると頭痛・吐き気・痙攣を引き起こすことがあります。3つめは両者の混合型である「等張性脱水」です。

引用:脱水症|公益財団法人 兵庫県健康財団

アルコールの利尿作用による脱水が起こりやすい

  • 40代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    脱水症状に陥りやすいと思います。
  • 50代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    水分が一番の問題かと思います。
  • 50代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    飲酒も入浴も脱水に傾きます。
  • 30代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    利尿作用による脱水症状が起こりやすいと思います。
  • 50代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    熱い風呂と飲酒は避けた方がいいです。
  • 50代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    飲酒後の長湯はリスクが高いとは思います。
  • 30代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    飲酒・入浴後は、しっかり飲水するよう説明しています。
  • 50代男性 一般内科 「脱水症状に陥りやすい」
    急死の原因になりかねないです。

一番多かった回答は、「脱水症状に陥りやすい」でした。
特に気になったものは、「利尿作用による脱水が起こりやすい」という意見です。医師のコメントによれば、アルコールを摂取すると、その利尿作用により、脱水症状に陥りやすくなるようでした。さらに入浴した場合は、飲酒による脱水と、入浴による脱水の両方を考慮しなければならないようです。
また、飲酒後に入浴をする場合の注意点として、熱い風呂は避ける・長湯は避ける・しっかり飲水するなどが挙げられています。
飲酒後に入浴してしまうことは、急死の原因にもなりかねないという意見も挙げられました。飲酒直後は、なるべく入浴を避けた方がいいかもしれません。

酩酊による転倒の恐れあり

  • 60代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    酔い過ぎた場合は転倒の恐れがあります。
  • 50代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    転倒の危険が増すでしょう。
  • 50代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    絶対にめまいが起こるでしょう。
  • 50代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    血圧が下がって転倒することがあります。
  • 30代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    酩酊による転倒を経験しました。
  • 30代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    高齢者だと特に気をつけてください。
  • 50代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    人によると思いますが、場合によっては転倒リスクが高まると思います。
  • 60代男性 消化器内科「転倒する恐れがある」
    飲酒後に転倒されて救急搬送される方が多い気がします。
  • 60代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    風呂は飲酒前が良いと思います。
  • 30代女性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    飲酒していたら入るべきではないです。
  • 60代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    あくまで自分自身の経験です。「大丈夫」と思っても、酔うと足元は危ないものです。できれば入浴は避けた方がいいでしょう。
  • 50代男性 一般内科 「転倒する恐れがある」
    自殺行為に近いと思います。

次に多かった回答は、「転倒する恐れがある」との意見です。
前提として、酔い過ぎた場合に酩酊状態になることが挙げられており、実体験に基づいて「足元が危ない」とコメントをしている医師もいました。
飲酒後の入浴は、血圧が低下しやすかったり、めまいが起こりやすかったりと、転倒の危険性が増すようです。また、高齢者は注意が必要といった意見もみられました。
他にも、飲酒後の転倒による救急搬送が多いとの意見や、飲酒後の入浴は自殺行為に近いという指摘もありました。
医師のコメントからは、飲酒後の入浴の危険性が伺えます。

飲酒後にお風呂に入る場合はどの程度時間が経過した後が望ましい?

続いて、「飲酒後にお風呂に入る場合はどの程度時間が経過した後が望ましいですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 30分以上
  • 1時間以上
  • 2時間以上
  • 3時間以上
  • 6時間以上
  • 当日は入浴してはいけない

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「2時間以上」と回答した医師が29%と一番多く、次に「当日は入浴してはいけない」24%、「3時間以上」18%が続きました。
全体的に回答にバラつきがみられる結果となっています。
それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

飲酒後は、最低でも2時間空けてから入浴する

  • 50代男性 一般内科 「2時間以上」
    2時間以上あけるよう指導しています。
  • 30代男性 一般内科 「2時間以上」
    最低2時間くらいは空けてほしいです。
  • 40代男性 一般内科 「2時間以上」
    ほどほどの量だと2時間くらいで良いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「2時間以上」
    飲酒量次第だと思いますが、多いのであれば間を取ったほうが良いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「2時間以上」
    排尿をして、酔いが回らないことを確認してから入浴しましょう。
  • 50代男性 一般内科 「2時間以上」
    ある程度酔いが覚めた段階での入浴なら許可します。
  • 60代男性 一般内科 「2時間以上」
    血圧の過剰な低下を防ぐため2時間以上経過してから入浴したほうが良いです。
  • 30代女性 一般内科 「2時間以上」
    飲酒後2時間経過すればある程度代謝も行われた後なので影響は小さくなるかと思っています。
  • 20代男性 一般内科 「2時間以上」
    なるべく空けた方がいいです。
  • 40代男性 一般内科 「2時間以上」
    飲む量と体質によるので一概には言えないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「2時間以上」
    量によると思います。飲酒後十分水分を取れば良いと思います。

一番多く挙がった回答は、「2時間以上」という意見でした。
医師のコメントをみると、2時間を最低ラインとする声が挙げられていました。
しかし、このラインは、飲酒量や個人の体質により変動してくるようです。
あくまで程々の量の飲酒であれば2時間程度で良いとの意見が複数みられました。
飲酒量が多い場合や、2時間以上経過しても酩酊状態の場合は、酔いがさめるまで時間を空けることが推奨されています。
また、2時間以上とする理由としては、「アルコールが、ある程度代謝された後だから」との声が挙げられました。
飲酒直後の入浴は避けて、2時間程度は十分水分を摂りながら過ごし、酔いが覚めるまで待ってから入浴するのがよいのかもしれませんね。

飲酒に伴うリスクが高いため、当日は入浴してはいけない

  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    安全のためには入浴は避けたほうが無難です。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    基本的に入らない方が良いです。
  • 60代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    血管が拡張しているので、あまり、時間に関係なく入らない方が良いです。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    脱水になるため、入浴してはいけません。
  • 30代男性 消化器内科 「当日は入浴してはいけない」
    転倒のリスクが高く、勧められないです。
  • 60代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    6時間後でも影響がかなり残っているからです。
  • 60代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    飲酒は大抵夜なので入浴を数時間遅らすのは現実的ではないからです。
  • 50代男性 総合診療科 「当日は入浴してはいけない」
    通常量なら問題ないですが大量飲酒時は入浴禁止です。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    飲酒後にお風呂に入る場合は量と度数で決まります。
  • 60代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    ほぼ完全にアルコールが抜けるまでは危険性があると認識すべきです。
  • 30代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    高齢者では飲酒日には入浴をしないように指導しています。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    酒に弱い人は駄目だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    人によりアルコールの分解速度は違いますから、一概には言えません。
  • 40代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    シャワーのみにするべきです。
  • 40代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    入浴後に飲酒した方が良いかと思います。
  • 50代男性 一般内科 「当日は入浴してはいけない」
    当日入浴したい場合は、リスクを了解して、自己責任で入浴しましょう。

次に回答で多かったのは、「当日は入浴してはいけない」との意見です。
まず、飲酒に伴うリスクとして脱水や転倒などが挙がっています。
「2時間以上」と回答した医師からは、「2時間経過していればアルコールの影響は小さくなる」とありましたが、こちらの回答では「6時間後でも影響がかなり残っている」との意見もありました。
しかし、当日入浴してはいけないかどうかは、飲酒量やアルコールの分解速度によって変わり、一概には言えないようです。
また、この回答を選択した医師からは、入浴後に飲酒をすることや、もし飲酒後に入浴したい場合はシャワーのみにすることが推奨されていました。
いずれにしても、飲酒当日の入浴には注意が必要ですね。

飲酒後の当日入浴はなるべく避けるか時間を空けてから

本調査では、「飲酒後にお風呂に入る場合、どのような影響がありますか?」と質問したところ、「脱水症状に陥りやすい」との回答が一番多く、次に「転倒する恐れがある」、「血行が良くなって酔いがまわる」が続きました。
脱水症状に陥りやすい理由としては、アルコールの利尿作用が指摘されており、さらに、酩酊状態で入浴した場合、めまいや血圧が下がってしまうことで、転倒してしまう恐れもあるようです。
また、「飲酒後にお風呂に入る場合はどの程度時間が経過した後が望ましいですか?」という質問については、「2時間以上」と回答している医師が一番多く、次に「当日は入浴してはいけない」、「3時間以上」が続きました。
「2時間以上」と回答した医師は、ほどほどの量であれば、2時間以上を最低ラインとすることが推奨されていました。
一方、「当日は入浴してはいけない」と回答した医師からは、脱水や転倒などのリスクを考えると、入浴しないほうが良いと考えているようです。特に高齢者や、お酒に弱い人は避けるべきだとしています。
本調査をまとめると、飲酒後に入浴することは、脱水や血圧の低下など様々なリスクが考えられるようです。
医師のコメントでもあったように、もしどうしても入浴が必要な場合は、酔いが覚めるまで時間をおいたり、水分をしっかり摂ったりするなど十分な対処を行い、できればシャワーのみで済ませることなどがよさそうです。
しかし、酩酊の場合は、入浴自体を避けることも念頭におきましょう。

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