入眠前の飲酒はアルコール依存症に繋がる?良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべき?医師509人に聞いてみました

お酒を飲んで寝る女性
本調査では、「入眠前の飲酒はアルコール依存症に繋がりますか?」という質問をしたところ、「繋がる」との回答が一番多く、次に「あまり繋がらない」、「大いに繋がる」が続きました。「繋がる」と回答した医師からは、飲酒の理由が「眠るため」である場合、アルコール依存症になる危険性が増すという意見が挙げられました。一方、「あまり繋がらない」と回答した医師からは、少量の寝酒でずっと問題ない人も沢山いるといった意見が挙がりました。続いて、「良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべきですか?」という質問については、「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」と回答している医師が一番多く、次に「睡眠の2時間前」、「睡眠の4時間前」が続きました。飲酒が睡眠に悪影響を与えるエビデンスが数多くあるという意見が挙げられ、基本的には飲酒した日は良質な睡眠がとれないという指摘が目立ちました。次に多かった「睡眠の2時間前」とする回答では、利尿作用による排尿が終わってから寝ることを考えると睡眠の2時間前には飲酒をやめるべきとの指摘がありました。
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ご家族が、毎晩寝る前の晩酌をしていると、「アルコール依存症になってしまうのでは?」と、心配になる方もおられるかもしれません。
果たして、寝酒をしている方は、アルコール依存症に陥りやすいのでしょうか。
また、良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめたら良いのでしょうか。

そこで今回は、一般内科、総合診療、消化器内科医509人に、入眠前の飲酒はアルコール依存症に繋がるのか、良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべきなのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月19日~2018年11月20日にかけて行われ、一般内科,総合診療,消化器内科医509人から回答を頂きました。

入眠前の飲酒はアルコール依存症に繋がる?

まずは、「良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべきですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。         

  • 大いに繋がる
  • 繋がる
  • あまり繋がらない
  • ほとんど繋がらない

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「繋がる」との回答が40%と一番多く、次に「あまり繋がらない」25%、「大いに繋がる」24%が続きました。
「繋がる」と「大いに繋がる」を合わせると、肯定的な回答が過半数を超えて支持を集めています。それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

睡眠薬代わりに飲酒している場合、アルコール依存症に繋がる

  • 50代男性 一般内科 「繋がる」
    多少はつながるのではないかと思います。
  • 70代男性 一般内科 「繋がる」
    大いに関係あると思います。
  • 60代男性 一般内科 「繋がる」
    繋がる と思いますが、個人差が大きいです。
  • 50代男性 一般内科 「繋がる」
    量次第だとは思いますが、影響が出ると思います。
  • 50代男性 一般内科 「繋がる」
    飲酒量と飲酒の理由(不眠の理由)にもよるかと思います。
  • 40代男性 消化器内科 「繋がる」
    飲まないと眠れないという人が多いからです。
  • 50代男性 一般内科 「繋がる」
    飲酒で眠れることから依存が生じます。
  • 30代男性 一般内科 「繋がる」
    飲酒を睡眠薬代わりにすると、依存症になる危険が増します。
  • 40代男性 一般内科 「繋がる」
    定期的な飲酒が依存の一歩です。
  • 70代男性 一般内科 「繋がる」
    アルコールを飲んで酔っ払った状態で寝付くという習慣の人は、アルコール依存症に陥りやすいかもしれない。
  • 70代男性 一般内科 「繋がる」
    日を追ってアルコール摂取量が増える可能性があります。

一番多く回答を集めたのは、「繋がる」との意見でした。
ただし、多少は繋がる・大いに関係がある・個人差が大きいなど意見のバラつきはみられました。
個人差があるとしても、睡眠前に飲む量、あるいは飲酒の目的次第だとも言われています。
睡眠前に飲酒する目的が「眠るため」として、習慣化してしまう場合、アルコール依存症に繋がる可能性が考えられるようです。
アルコール依存症については、以下の概要を参考にしてください。

アルコール依存症とは

大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態が、アルコール依存症です。その影響が精神面にも、身体面にも表れ、仕事ができなくなるなど生活面にも支障が出てきます。またアルコールが抜けると、イライラや神経過敏、不眠、頭痛・吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状が出てくるので、それを抑えるために、また飲んでしまうといったことが起こります。

引用:アルコール依存症|厚生労働省

眠るための飲酒だけでは依存には繋がらないが、個人差がある

  • 60代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    アルコール依存症とは関係なさそうです。
  • 60代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    飲酒の習慣とアルコール依存症は別物です。
  • 40代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    入眠前に飲酒することだけでアルコール依存症に繋がることはないです。
  • 40代女性 一般内科 「あまり繋がらない」
    アルコール摂取と睡眠は関係ないです。
  • 60代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    人によると思いますがそんなに繋がらないと思います。
  • 60代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    眠るための飲酒でなければ、関係ないと思います。
  • 50代女性 一般内科 「あまり繋がらない」
    飲まないと寝られないと思い込むケースもあるかもしれません。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    アルコール依存症まではいかないでしょう。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    アルコール摂取量と期間に左右されます。
  • 60代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    寝る前のお酒で、依存症へ向かった人はいないような気がします。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    寝酒は最初は、効いたように見えても睡眠をかえって浅くするケースがあります。だんだん量が増えていくので良くない、と教科書的には言われています。しかし少量の寝酒でずっと問題ない人も沢山いると思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    飲む人の精神性や飲む量が大きな要因だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    依存症になる人は入眠前だけではないと思います。
  • 40代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    睡眠への悪影響はあると思いますが、日中の飲酒と比較するとリスクは少ないような気がします。
  • 50代男性 一般内科 「あまり繋がらない」
    可能性がゼロではないでしょう。

次に回答で多かったのは、「あまり繋がらない」との意見です。
まず、気になったコメントは「入眠前に飲酒することだけで依存に繋がることはない」といったものです。
アルコール依存症に陥ってしまうかどうかは、摂取量・精神性などが関わってくるようで、少量の寝酒であれば問題がみられない方も多くいるとのことです。
他にも、「飲酒の習慣とアルコール依存症は別物」という意見も挙げられました。
入眠前の飲酒が習慣になってしまっている全ての方が、アルコール依存症に繋がってしまうとは言えないようです。

良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべき?

続いて「良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべきですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 睡眠の1時間前
  • 睡眠の2時間前
  • 睡眠の4時間前
  • 睡眠の5時間以上前
  • 飲酒した日は良質な睡眠はとれない
  • 飲酒と睡眠は関係ない

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」と回答している医師が37%と一番多く、次に「睡眠の2時間前」25%、「睡眠の4時間前」17%が続きました。
飲酒した日は良質な睡眠がとれないという回答が多いようですが、飲酒後2時間の回答理由も気になるところです。それでは医師のコメントを見ていきましょう。

体内にアルコールが残っていると眠りが浅く中途覚醒を起こす

  • 70代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    一般的に良質な睡眠はとれないと言われています。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    基本飲酒した日は良質な睡眠がとれないと思った方がいいですね。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    飲酒そのものが良質な睡眠を妨げていると思います。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    代謝に関する個人差を考えても睡眠の質への影響は強いでしょう。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    飲酒量にもよりますが、飲酒が睡眠に悪影響を与えるエビデンスは数多くあります。
  • 70代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    アルコールの影響は、本人が思うよりも長時間持続することを自覚すべきです。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    アルコールが体に残っている限り良質な睡眠は取れないと思います。
  • 60代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    神経興奮作用が残るからです。
  • 40代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    飲酒すると眠りが浅く中途覚醒を起こします。
  • 70代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    飲酒により眠れるようになりますが、短時間のみ眠気を誘いすぐ目覚めるので、その後眠れず、返って睡眠不足となります。
  • 50代男性 一般内科 「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」
    飲酒の量や種類に依存するのでわからないです。

一番多く回答を集めたのは、「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」という意見でした。一般的に言われていることのようで、飲酒をした日は良質な睡眠をとれないと思っておいた方がいいとのことです。
一方、良質な睡眠がとれるか否かは、飲酒の量・種類・本人の代謝能力などが関わってくることから、個人差があるようです。
しかし、その個人差を踏まえても睡眠への影響は強いと考えられています。飲酒をすると、一見入眠がスムーズなように感じますが、神経興奮作用や中途覚醒で眠りが浅くなってしまうようです。
また、中途覚醒後眠ることができず、かえって睡眠不足になる可能性も挙げられています。
このように、アルコールの影響は、私たちが思うより長時間身体に影響するようです。
良質な睡眠を第一に考えると、飲酒を控えるか、少量で留めておいた方が良いのかも知れません。

飲酒後2時間空けることが最低限

  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    2時間以上空けるよう指導しています。
  • 40代女性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    2時間以上は空けるべきです。
  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    2時間空けるのは最低限です。
  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    個人差が大きいので選択は難しいです。
  • 60代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    飲酒量によりアルコールの代謝時間が異なりますが、2時間以上空けたほうが良いです。
  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    飲んだ量、体質にもよると思います。
  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    排尿してから寝るのが良いです。
  • 50代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    中等量までの飲酒なら、飲酒後の利尿が治まったら大体は問題ないでしょう。人によったら多少睡眠が浅くなるかもしれません。
  • 40代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    飲酒した日は、睡眠の質は悪いと思われますが、利尿作用分の排尿が終ってからとすると2時間が良いです。
  • 60代男性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    アルコールが抜け始めてから寝ると良いです。
  • 30代女性 一般内科 「睡眠の2時間前」
    睡眠導入には使わない方がいいと思います。

次に回答で多かったのは、「睡眠の2時間前」との意見です。
良質な睡眠をとることを考えると、飲酒後最低でも2時間空ける必要があるようです。
しかし、こちらでも空けたほうが良い時間は、飲酒の量・体質などが関わってくるため、個人差があるという意見が挙がっています。
中等量までの飲酒では、利尿作用がおさまればあまり問題はないと考えている医師もいました。
また、「睡眠導入には使わないほうが良い」という意見もあり、眠るために飲酒することは避けた方がよさそうです。

睡眠の質を考える場合、最低でも睡眠の2時間前には飲酒を終えましょう

本調査では、「入眠前の飲酒はアルコール依存症に繋がりますか?」と聞いたところ、「繋がる」との回答が一番多く、次に「あまり繋がらない」、「大いに繋がる」が続きました。
「繋がる」と回答した医師からは、飲酒量と飲酒理由についての指摘が挙げられていました。
睡眠薬代わりに飲酒する行為が習慣化してしまうと、アルコール依存症に繋がる可能性があるとのことでした。
一方、「あまり繋がらない」と回答した医師からは、入眠前に飲酒することだけでアルコール依存症に繋がる可能性は低いという意見が挙がりました。
続いて、「良質な睡眠をとるためには、睡眠の何時間前に飲酒をやめるべきですか?」という質問については、「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」と回答している医師が一番多く、次に「睡眠の2時間前」、「睡眠の4時間前」が続きました。
「飲酒した日は良質な睡眠はとれない」と回答した医師からは、アルコールの影響は、本人が思う以上に長時間持続することが指摘され、基本的には飲酒した日は良質な睡眠がとれないと思っておいた方が良いとしています。
次に、「睡眠の2時間前」と回答した医師からは、飲酒量や体質にもよるが、最低限睡眠の2時間前には飲酒をやめるべきと指摘しています。
自身やご家族に飲酒の習慣がある場合は、飲酒量や、飲酒をやめる時間に気を配ると良いかも知れません。

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