慢性的な高血圧になる原因って何?高血圧は遺伝するの?医師500人に聞いてみました

血圧測定の様子
本調査では、慢性的な高血圧になる原因には何があるか聞いたところ、「塩分過多」との回答が一番多く、次に「加齢」、「喫煙」が続きました。上位3つの原因はどれも医師からの支持が過半数を占めており、中でも「塩分過多」の得票率が際立って高い結果となっています。また、高血圧の原因の一つとして、遺伝は考えられるかという質問については、「多少ある」と回答している医師が一番多く、次に「大いにある」、「あまりない」が続きました。「多少ある」と「大いにある」を合計すると、9割以上の医師が高血圧は遺伝すると考えていることが分かります。どうやら高血圧は、生活習慣から遺伝まで様々な影響を受けるようです。生活習慣は努力や工夫で改善が期待できるため、まずはご自身で取り組めることから実践してみてはいかがでしょうか。
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多くの人の健康の悩みとして、高血圧が挙げられると思います。
食生活などに気をつけていても、なかなか血圧が下がらず、どうしようと困っている方も多いのではないでしょうか。
もしかしたら日々の生活の思わぬ習慣が、高血圧の原因になっているかもしれません。
人によっては自分の高血圧って遺伝なのではと、気になる方もいるでしょう。

そこで今回は、一般内科、総合診療、循環器内科医500人に、慢性的な高血圧になる原因には何があるか、高血圧の原因の一つとして遺伝はあるか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年10月3日~2018年10月4日にかけて行われ、一般内科、総合診療、循環器内科医500人から回答を頂きました。

慢性的な高血圧になる原因って一体何?

まずは、「慢性的な高血圧になる原因には何が考えられますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。    

  • 塩分過多
  • 加齢
  • 喫煙
  • ストレス、疲労の蓄積
  • 運動不足
  • 遺伝
  • 飲酒
  • 動物性脂肪のとりすぎ
  • 急激な温度差
  • カリウム不足
  • カルシウム不足
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「塩分過多」との回答が85%と一番高く、次に「加齢」、「喫煙」が続きました。
上位3つの原因はどれも医師からの支持が過半数を占めており、中でも「塩分過多」の得票率が際立って高い結果となっています。
それでは医師のコメントを見ていきましょう。

塩分過多が高血圧の原因で多い。日本人は特に注意!

  • 60代男性 一般内科 「塩分過多」
    減塩は非常に有効だと思います。
  • 30代男性 循環器内科 「塩分過多」
    塩分で高血圧になります。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」
    減塩が基本だと思っています。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」「飲酒」「喫煙」
    塩分を控えるように指導しています。
  • 40代男性 一般内科 「塩分過多」
    なるべく薄味にしようと心がけるのが大切です。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」
    食生活は影響すると思います。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」
    日本は食材自体の塩分が多いため、減塩が難しい環境です。もっと塩分制限を啓蒙していく必要があります。
  • 40代男性 一般内科 「塩分過多」「飲酒」「喫煙」「加齢」「遺伝」
    遺伝よりも生活習慣が大きく影響します
  • 70代男性 一般内科 「塩分過多」「飲酒」
    日本人の場合は、やはり塩分摂取過多が一番の原因ではないかと思います。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」「飲酒」「遺伝」
    患者さんの中にも塩分摂取の多い人はかなりいる印象です。
  • 50代男性 一般内科 「塩分過多」「喫煙」
    指導しても塩分制限はなかなかうまくいきません。

医師の回答を見ると「塩分過多」との声が多数挙がっていました。
まずはナトリウム、塩分についておさえましょう。

ナトリウム(塩分)とは

ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。また、水分を保持しながら細胞外液量や循環血液の量を維持し、血圧を調節しています。ナトリウムを過剰にとると、この液量が増大するため血圧が上がったり、むくみを生じたりします。

引用:ナトリウムの吸収と働き|公益財団法人長寿科学振興財団

塩を過剰に摂ると血圧が上がる原因になると明記されていますね。
多くの医師の意見にも、塩分は高血圧の原因になると記載がありました。実際にどのような食生活を送っているかが血圧に大きな影響を与えるようです。
血圧が気になる方は医師の勧めにもあるように、なるべく食事を薄味にするように心掛けてみましょう。
ただ、日本は食材自体の塩分が多いようで、減塩が難しい環境だそうです。その影響もあってか、実際に医師の方が塩分制限を指導しても、上手くいかないケースも多いみたいでした。
塩分制限を成功に導くには苦労があると思いますが、高血圧で悩まれている方はまず減塩に取り組んでみてはどうでしょうか。

高齢になるほど高血圧になる割合は高くなる

  • 50代男性 一般内科 「加齢」
    加齢による動脈硬化が原因として多いです。
  • 40代男性 一般内科 「加齢」
    高齢者では特に、長期の高血圧等の影響から動脈壁の弾力性が失われて、治療抵抗性の高血圧になる患者さんが多いと感じます。
  • 60代男性 一般内科 「加齢」
    高齢化に伴う動脈硬化、肥満に伴う血圧上昇などが影響すると思われます。
  • 40代男性 一般内科 「加齢」
    加齢の関与があることが多いです。
  • 30代男性 一般内科 「加齢」
    高齢になるほど高血圧になる割合は高いです。
  • 60代男性 一般内科 「加齢」「運動不足」
    加齢と生活習慣が一番影響すると思います。
  • 30代男性 一般内科 「加齢」「塩分過多」
    塩分の要素は大きいと思いますが、加齢には勝てないと思います。

次にコメントで多かったのは、「加齢」との意見です。
実際に、高齢になるほど高血圧の人の割合が高くなっているそうです。
高齢者の場合だと長期の高血圧等の影響から動脈壁の弾力性が失われてしまい、治療抵抗性の高血圧になるケースも多いそうですね。
また、加齢による動脈硬化が原因として多いとの意見も目立ちました。ここで、動脈硬化の概要についておさえておきましょう。

動脈硬化とは

動脈をはじめとする血管は弾力性に富んでいますが、年をとるとともに血管にも老化現象が起こります。弾力性が失われて硬くなったり、内部にさまざまな物質が沈着して血管の通り道が狭くなり、流れが滞るような状態を「動脈硬化」といいます。

引用:動脈硬化|日本医師会

上の文章からも、年齢と共に血管も老化が進行してしまうのが分かりますね。
中には塩分の要素以上に、加齢による影響は大きいとする医師のコメントもありました。
加齢を防ぐことは出来ませんが、生活習慣の改善など出来ることから気を付けるようにしましょう。

高血圧って遺伝するの?

続いて「高血圧の原因の一つとして、遺伝は考えられますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 大いにある
  • 多少ある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「多少ある」と回答している医師が55%と一番多く、次に「大いにある」、「あまりない」が続きました。
「多少ある」と「大いにある」を合計すると、9割以上の医師は高血圧は遺伝すると考えていることが分かります。
それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

高血圧は遺伝する!若くして高血圧の場合は遺伝の可能性あり

  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    いくら生活に気を付けても血圧が高い患者がいます。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    肥満体質は遺伝が関係する場合もあります。
  • 50代男性 一般内科  「多少ある」
    遺伝か家庭環境かは難しいです。
  • 40代女性 一般内科  「多少ある」
    高血圧そのものではなくても、他の遺伝疾患の一症状として高血圧はあると思います。
  • 50代男性 一般内科  「多少ある」
    高血圧の原因の一つとして、遺伝は10~20%あります。
  • 40代男性 一般内科  「多少ある」
    若い人の高血圧患者を診察する時には遺伝も考えます。
  • 50代男性 一般内科  「多少ある」
    実際に親も高血圧の症例を見受けます。
  • 40代男性 一般内科  「大いにある」
    高血圧家系では腎臓からの塩分排泄が少ないと、学生時代に教わりました。
  • 40代男性 一般内科  「大いにある」
    若年者ですでに高血圧の人もおり、遺伝の影響もあると考えられます。
  • 70代男性 一般内科  「大いにある」
    遺伝による体質は血圧に大いに関係あると思います。
  • 50代男性 循環器内科  「大いにある」
    本態性高血圧は家系的に多いです。
  • 50代男性 一般内科  「大いにある」
    両親に高血圧がいると子供も血圧高い人が多いと思います。
  • 50代男性 一般内科  「大いにある」
    比較的若年者の高血圧は家系による遺伝である事が多いです。
  • 60代男性 一般内科  「大いにある」
    家族性の生活習慣の引継ぎも大きいですが、遺伝要因はしっかり存在すると認識しています。
  • 30代女性 一般内科  「大いにある」
    不摂生のある食生活でも高血圧にならない人もいますので、遺伝の影響は大きいと思います。
  • 50代男性 一般内科  「大いにある」
    塩分を尿に排泄できない遺伝があります。

「多少ある」・「大いにある」と回答した医師によれば、実際、親に高血圧の方がいる患者さんも多いそうです。具体的な数値感を挙げて、遺伝は高血圧の原因の10~20%と指すコメントもありました。
遺伝で高血圧になる原因なのですが、高血圧の家系の場合だと腎臓からの塩分排泄が少ないために、高血圧になりやすい場合があるそうです。
遺伝の影響が考えられる実例として、生活にいくら気を付けていても高血圧になってしまう場合や、その逆で不摂生のある食生活でも高血圧にならない人もいると紹介されていました。
また、傾向として若くして高血圧の場合は家系による遺伝の影響もあるみたいです。
自身の血圧について気になる場合は、遺伝の可能性も含めて医師に相談してみましょう。

食生活など生活習慣の影響も大きい

  • 30代女性 一般内科 「多少ある」
    生活習慣が似ていることが主な影響と思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    関係はあると思いますが、親子では食生活状況が同じなのも影響あると思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    遺伝よりも生活習慣が大事です。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    遺伝よりも、発達時の生活環境が大きいと思います。
  • 30代男性 一般内科 「多少ある」
    遺伝も多少は関係していますが、それよりも生まれてからの生活習慣が同じような方々であれば、そこで影響を受けてしまいます。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    遺伝の要素は確かにあります。ただ、家族間での生活習慣スタイル・味覚の嗜好など共有・類似の影響も、同様かそれ以上に影響が大きいと思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    なりやすい体質も対なものは多少あると思います。しかし、一番は生活習慣です。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    家族内集積は多いのである程度あると思いますが、生活因子の方が大きいかなと思います。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    生活環境による家族性の高血圧は考えられるかもしれません。
  • 50代男性 一般内科 「あまりない」
    影響が大きいのは食生活だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「あまりない」
    明らかな家族性高血圧例をみたことがありません。ほとんどが親と同じ様な生活様式です。
  • 60代男性 一般内科 「あまりない」
    遺伝の寄与よりも生活習慣、食事の影響が大きいです。

次にコメントで気になったのは、「多少ある」・「あまりない」の中でも、生活習慣に関するものです。
高血圧は、食生活といった生活習慣の影響を受けているとの意見が多くありました。
幼少期から青年期にかけて親と一緒に生活している場合、子供の生活習慣や味覚の嗜好などが親と似通ってくるようです。
そんな中で家族が高血圧になりやすい食事をとっているのであれば、自身の血圧への影響もあるとの指摘がありました。
体質などの遺伝よりも、この生活習慣の影響の方が大きいと考える医師もいました。
高血圧で困っている方は、普段当たり前になっている生活習慣も振り返ってみると良いかもしれません。

塩分過多や加齢が高血圧に影響する。高血圧は遺伝も考えられるが、生活習慣の影響も大きい

本調査によると、まず慢性的な高血圧になる原因について聞いたところ、「塩分過多」との回答が一番高く、次に「加齢」、「喫煙」が続きました。
塩分制限は、日本食自体に塩分が多いようなので、特に食生活に気をつけておかないと実行は厳しい面があるようです。まずは、少しずつでも塩分の使用量を減らす努力が大事かもしれません。
続いて、高血圧の原因の一つとして、遺伝は考えられるかという質問については、「多少ある」と回答している医師が一番多く、次に「大いにある」、「あまりない」が続きました。
実際には、遺伝の影響の他に、家族と日々生活を共にするので生活習慣の影響を受けるとの意見が多く見られました。また、若くして高血圧の場合は、遺伝の影響も強いようです。
今回は慢性的な高血圧になる原因は何か、高血圧は遺伝するのか、についてみてきました。
遺伝の可能性もあるようですが、まずは塩分の摂り過ぎをはじめとする日々の生活習慣を少し工夫することが血圧の改善に重要そうです。
日頃から血圧が高めという方は、出来ることから少しずつ始めてみましょう。

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