塩分不足が原因で病気にかかるリスクはあるの?医師508名に聞いてみました

塩のイメージ
本調査によると、塩分不足が原因で病気にかかるリスクについて、59%の医師が肯定的な意見、41%の医師が否定的な意見を回答し、肯定派が優勢な結果となりました。肯定的な意見には、塩分が人間の身体にとって必要な要素であることを述べるコメントや、塩分不足によって脱水症状や低血圧にかかることを心配する声などが目立ちました。一方、否定的な意見には、通常の食事をしていれば塩分不足になることがないというコメントや、そもそも塩分不足の症例を経験したことがないという声がありました。
全身の不調の悩み
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インターネット上のサイトをいくつか見てみると、塩分の摂りすぎによって口渇や血圧上昇、むくみなど、身体にさまざまな影響を与える可能性や、何かしらの病気にかかるリスクもあるといった情報を目にすることがあります。
スーパーでも減塩を謳った商品が陳列されているのを見たことがある人も多いのではないでしょう。
ですが、逆に塩分が不足することで病気にかかってしまうことはあるのでしょうか。

そこで今回は、塩分不足が原因で病気にかかるリスクはあるのか、一般内科医、総合診療科医、循環器内科医、健康・予防医学科医の医師508名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年12月17日〜12月20日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、循環器内科医、健診・予防医学医の508名から回答を頂きました。

塩分不足によって病気にかかるリスクはあるの?

「塩分不足が原因で病気にかかるリスクはあると思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでいただき、コメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少はある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

集計したところ、塩分不足が原因で病気にかかるリスクはあるかについて、59%の医師が肯定的な意見(「大いにある」と「多少はある」の合計)、41%の医師が否定的な意見(「あまりない」と「ほとんどない」の合計)を回答する結果となりました。

肯定派の意見

まずは、肯定的な意見をした医師のコメントから見てみましょう。

人間の身体に塩分は必要不可欠

  • 30代男性 一般内科 「大いにある」
    塩分は本来体に必要なものです。
  • 50代男性 循環器内科 「大いにある」
    人間の身体に塩分は必要だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少はある」
    塩分は人間が生きていくのに絶対に不可欠なものですから。
  • 40代男性 一般内科 「多少はある」
    最低の摂取量の確保が必要です。
  • 60代男性 一般内科 「多少はある」
    適度の塩分は必要でしょう。

肯定的な意見のなかには、塩分が人間の身体に必要な要素であるというコメントが見られました。
塩分(ナトリウム)の働きについては以下のように説明されています。

ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。また、水分を保持しながら細胞外液量や循環血液の量を維持し、血圧を調節しています。ナトリウムを過剰にとると、この液量が増大するため血圧が上がったり、むくみを生じたりします。そのほかに、胆汁、膵液、腸液などの材料でもあります。
〔中略〕
ナトリウムは通常の食生活であれば欠乏することはありません。しかし、多量の発汗、激しい下痢の場合には欠乏し、疲労感、血液濃縮、食欲不振を起こします。

引用:ナトリウムの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット

塩分過多は決して推奨できることではありませんが、日常的に適度な塩分を摂取した方が良いことは確かです。減塩しすぎると体の不調に繋がるようなので注意しましょう。

脱水症状にかかる危険性がある

  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    脱水症があると思います。
  • 50代男性 循環器内科 「大いにある」
    夏場や、異常発汗などの場合は危険です。
  • 60代男性 一般内科 「大いにある」
    脱水症状にかかるリスクは考えられます。
  • 40代男性 循環器内科 「大いにある」
    夏場の脱水時に思うことがあります。結構最近低張性脱水が多いです。

また、肯定的な意見のなかには、塩分不足によって脱水症状を起こす可能性があるというコメントもありました。
塩分の摂取は、熱中症対策の一つとして考えられおり、一般的にも水分に加え塩分を摂取すると良いと言われています。
塩分の摂りすぎも何かしらの問題に繋がる可能性がありますが、摂らなすぎるとこのような事態を引き起こすリスクもあるため、注意が必要そうです。

低血圧を心配する声も

  • 30代女性 一般内科 「多少はある」
    低血圧などが考えられます。
  • 50代男性 一般内科 「多少はある」
    低血圧が出ることがあると思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少はある」
    低血圧ぐらいしか思いつかないです。
  • 50代男性 一般内科 「多少はある」
    低血圧となり健康的ではありません。

さらに、肯定的な意見のなかには、低血圧の可能性を心配する声もありました。

塩分を摂取すると、血液中の塩分濃度が上昇します。塩分濃度が高まると、私たちの身体は血液の濃度を一定に保とうとするため水分を増やします。すると血管にかかる圧力が上昇し、血圧が上昇する仕組みとなっています。

引用:減塩が大事といわれるのはなぜ? 塩分と高血圧の関係 | 医療法人医徳会 

塩分過多になると血圧が上昇し高血圧の心配がなされますが、医師の方々によると、反対に塩分不足に陥ると低血圧となる可能性があるようです。

関連記事:塩分の摂りすぎで起こる症状や病気って?命に別状はあるの?医師508名に聞いてみました

否定派の意見

では、次に否定的な意見をした医師のコメントを見ていきましょう。

通常の食事であれば心配はない

  • 50代男性 一般内科 「あまりない」
    通常の食事を行っていれば塩分不足になることはほとんどないと思います。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    食品に含まれているので、通常の生活で塩分不足に陥ることはないかと思います。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    日本の食生活で塩分不足にかかることはないと思います。
  • 30代女性 一般内科 「ほとんどない」
    日本で生きている限りは塩分過多が多いです。もし塩分不足ということなら、相対的な意味であって、尿崩症など水分過多による希釈かと思います。
  • 30代女性 総合診療科 「ほとんどない」
    現代の食生活で塩分不足はほぼありえないと思います。
  • 30代女性 一般内科 「ほとんどない」
    ホルモンの異常を除けば、現代の日本で塩分不足はみたことがありません。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    日本人に塩分不足などということがあるのでしょうか。ともすれば、アルコール依存症の方が数日間食事をしていないケースかと思います。

否定派の意見のなかには、通常の食事を行っていれば塩分不足になることはないというコメントも見られました。
医師の方々によれば、現代の食生活では塩分過多になる可能性は否めなくても、塩分不足に陥る可能性は極めて低いようです。
もしも塩分不足となってしまった場合は、減塩のしすぎか医師のコメントにもあるように何らかの病気を疑った方が良いかもしれません。

そもそも塩分不足の経験がない

  • 50代男性 一般内科 「あまりない」
    多少はリスクがあると思いますが、実際に経験したことはないです。
  • 50代男性 循環器内科 「ほとんどない」
    塩分不足が疑われる患者に遭遇した経験はありません。
  • 50代男性 循環器内科 「ほとんどない」
    塩分不足の経験がありません。
  • 50代男性 循環器内科 「ほとんどない」
    このような症例は経験がないです。

また、否定的な意見のなかには、診察した患者さんや先生方自身が、そもそも塩分不足を経験したことがないというコメントもありました。
前述と同様に、現代の食生活を鑑みれば、塩分不足に陥るといったケースはあまり起こるものではないという見解のようです。

塩分不足が脱水症状や低血圧に繋がる可能性がある

今回の調査では、塩分不足が原因で病気にかかるリスクはあるかと尋ねたところ、「大いにある」、「多少はある」と答えた肯定的な意見が59%、「あまりない」、「ほとんどない」と答えた否定的な意見が41%で、塩分不足によって病気にかかるリスクがあると考える医師が優勢となりました。
肯定的な意見を述べた医師からは、塩分は人間の身体にとって必要、塩分不足が脱水症状や低血圧に繋がる可能性があるなどのコメントを頂いています。
一方、否定的な意見を述べた医師からは、通常の食事をしていれば塩分不足にはならない、そもそも塩分不足の経験がない、といったコメントが見られました。
塩分を摂りすぎると身体に何かしらの影響を及ぼすことは否めません。しかし、塩分を摂らなすぎることもまた問題のようです。
健康な生活を送るうえで、適度に塩分を摂るように心がけましょう。

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