野菜不足が原因となる病気には何がある?野菜に含まれる栄養素の中で、摂取不足が病気の原因となるものは何?医師527人に聞いてみました

野菜の盛り合わせ
本調査では、野菜不足が原因となる病気には何がありますか?という質問をしたところ、「単純性肥満」との回答が一番多く、次に「糖尿病」、「高血圧」が続きました。野菜をあまり摂らないと、炭水化物など他のものを取りがちになり、それによって、単純性肥満を招いたり、糖尿病に繋がってしまったりするようです。また、野菜に含まれる栄養素の中で、摂取不足が病気の原因となるものは何ですか?という質問については、「食物繊維」と回答している医師が一番多く、次に「ビタミンB1」、「ビタミンC」が続きました。食物繊維は、腸内環境にも影響を与えることから、不足すると便秘などを生じる場合があるようです。また、普通の食生活で不足することは考えにくいようですが、ビタミンB1が不足すると、脚気などが生じる可能性も挙げられていました。
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毎日の食生活に気を使っていますか?単身の方や、生活習慣が乱れてしまっている方などは、どうしても野菜不足になりがちですよね。
野菜は、意識して食事に取り入れないと、なかなか摂取できないものです。
では、その野菜不足が慢性化してしまうと、どんな病気を引き起こす危険性があるのでしょうか?
野菜に含まれる栄養素にも関連付けて知っておきたいですよね。

そこで今回は、一般内科、総合診療、代謝・内分泌科、健診・予防医学医527人に、野菜不足が原因となる病気には何があるのか?野菜に含まれる栄養素の中で、摂取不足が病気の原因となるものは何か?について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月25日~2018年11月26日にかけて行われ、一般内科、総合診療、代謝・内分泌科、健診・予防医学医527人から回答を頂きました。

野菜不足が原因となる病気には何がある?

まず「野菜不足が原因となる病気には何がありますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。  

  • 単純性肥満
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 動脈硬化
  • 高尿酸血症・痛風
  • 狭心症・心筋梗塞
  • 脳梗塞・脳出血
  • 悪性腫瘍
  • 自律神経失調症
  • 特にない
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「単純性肥満」との回答が43%と一番高く、次に「糖尿病」、「高血圧」が続きました。全体的に医師からの回答は分散しており、野菜不足が原因となる病気には多くのものが考えられると言えそうです。
まずは上位の病気の概要をおさえてから、医師のコメントを見ていきましょう。

単純性肥満とは

肥満とは、身体における脂肪組織が過剰に蓄積した状態であり、原発性(単純性)肥満と二次性(症候性)肥満に分類される。単純性肥満の原因は過食(エネルギーの過剰摂取)、運動不足(エネルギーの利用不足)、熱産生低下と考えられている。

引用:単純性肥満|室蘭市医師会

脂質異常症/高脂血症とは

血液中の脂肪値が高い状態を脂質異常症(高脂血症)と呼びます。血液中の脂肪分である血清脂質のうち、脂質異常症にかかわる成分は、コレステロールと中性脂肪です。コレステロールは、細胞膜やホルモンをつくるもととなる成分であり、主に悪玉と呼ばれるLDLコレステロール、善玉と呼ばれるHDLコレステロールの二種類があります。

引用:脂質異常症|厚生労働省

偏食では、単純性肥満になりやすい

  • 40代男性 一般内科 「単純性肥満」
    単純性肥満が多いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「単純性肥満」「糖尿病」
    偏りがあると肥満などの原因になります。
  • 50代女性 一般内科 「単純性肥満」
    野菜不足=他のものの摂りすぎに繋がっているためです。
  • 40代男性 一般内科 「単純性肥満」
    食物繊維が足りないことで、吸収効率が増加します。
  • 50代女性 一般内科 「単純性肥満」「糖尿病」
    糖尿病と肥満は関連性があります。
  • 50代男性 一般内科 「単純性肥満」「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」
    上記疾患は、野菜不足が直接の原因にはならないと思いますが、発症しやすくなると思います。
  • 50代男性 一般内科 「単純性肥満」
    腸内細菌の異常により、様々な病気に影響を与えるのではないでしょうか。
  • 60代男性 一般内科 「単純性肥満」「糖尿病」
    運動不足よりは疾病に影響が少ないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「単純性肥満」「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」
    野菜は血圧、コレステロール値、血糖値の上昇を抑える方向に働きます。
  • 30代女性 一般内科 「単純性肥満」
    野菜は肥満を防ぎます。

一番多く回答を集めたのは、「単純性肥満」との意見でした。
医師のコメントによれば、食事の偏りがあると、肥満の原因になり得るとのことでした。加えて野菜に含まれる食物繊維が不足することで、吸収効率が増加し、肥満に繋がる可能性が挙げられています。
また、肥満以外にも腸内細菌の異常を来すことを介して様々な病気に影響を与えるのではないかという声もみられました。
野菜を摂ることのメリットとしては、血圧・コレステロール値・血糖値の上昇を抑えることが挙げられるようです。
肥満や血圧上昇などの予防のためにも、日々の食生活で意識的に野菜を取り入れることが大事そうですね。

野菜を摂取しないと、血糖値の急上昇を招く

  • 50代男性 一般内科 「糖尿病」
    糖尿病は、大いにありえます。
  • 30代男性 一般内科 「糖尿病」
    血糖値が上昇しやすいので糖尿病になりやすいかもしれません。
  • 50代男性 一般内科 「糖尿病」「動脈硬化」
    糖尿病の悪化などは、あり得ると思います。
  • 30代男性 代謝・内分泌科 「糖尿病」「動脈硬化」
    動脈硬化、糖代謝の悪化が懸念されます。
  • 40代女性 一般内科 「糖尿病」
    野菜を食べないと、その分他のものを食べてしまうからです。
  • 30代女性 一般内科 「糖尿病」
    生活習慣病は直結しています。
  • 40代男性 一般内科 「糖尿病」
    野菜は、生活習慣病のコントロールに不可欠です。
  • 30代女性 一般内科 「糖尿病」
    糖質、脂質過多になるし、食物繊維やビタミン不足にもなるので、様々な病気を引き起こします。
  • 50代男性 一般内科 「糖尿病」「単純性肥満」
    野菜から食べることで、血糖値の急激な上昇を抑えられます。
  • 60代男性 一般内科 「糖尿病」「高脂血症」
    糖質の吸収を穏やかにしてくれるので良いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「糖尿病」
    野菜から食べるのが、食事療法の基本です。

次に回答で多かったのは、「糖尿病」との意見でした。
医師のコメントによれば、「糖尿病は大いにありえる」とのこと。その理由として、野菜を摂らないと血糖値が上昇しやすいため、糖尿病のリスクが高まるようです。
また、野菜を食べない場合、その他のものを食べてしまうことから、糖質方・脂質過多・食物繊維不足・ビタミン不足になってしまい、生活習慣病を含む様々な疾患を引き起こす恐れがあるといった声もみられました。
逆に、食事の最初に、野菜を摂ることで血糖値の急上昇を抑えることができるようです。
これは食事療法の基本とのことなので、食卓に野菜が並んでいるときは、まずはじめに野菜から食べることを心がけましょう。

野菜に含まれる栄養素で、摂取不足が病気の原因になるのは何?

続いて「野菜に含まれる栄養素の中で、摂取不足が病気の原因となるものは何ですか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 食物繊維
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンC
  • カリウム
  • カルシウム
  • リン・鉄・亜鉛
  • カロテン
  • 特にない
  • その他

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「食物繊維」と回答している医師が65%と一番多く、次に「ビタミンB1」、「ビタミンC」が続きました。
「食物繊維」という回答のみ過半数を占めており、摂取不足で特に病気につながりやすい栄養素と言えそうです。

食物繊維は腸内細菌叢に影響を与えるため最も重要

  • 50代男性 一般内科 「食物繊維」
    食物繊維の影響が大きいと思います。
  • 50代女性 一般内科 「食物繊維」
    飽食の時代なので食物繊維以外の不足はないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「食物繊維」
    ビタミン類も大切ですが、食物繊維で腸内細菌叢の環境を整えることが最も重要な気がします。
  • 60代男性 一般内科 「食物繊維」「ビタミンB1」「カリウム」
    便秘の原因が食物繊維の不足によることは確かです。
  • 40代男性 一般内科 「食物繊維」
    便秘が腸内細菌叢に影響します。
  • 50代男性 一般内科 「食物繊維」「ビタミンB1」「カロテン」
    食物繊維が不足し、便秘、大腸癌の原因になり得ると思います。
  • 40代女性 一般内科 「食物繊維」
    コレステロール排泄も滞ります。
  • 60代男性 一般内科 「食物繊維」
    繊維質を摂れることは、野菜を直接摂ることの最も重要な要素と考えます。
  • 60代男性 総合診療科 「食物繊維」「ビタミンC」「カリウム」
    サプリメントではなく、通常に食事で バランス良く 色々なものを摂取するのが一番と思います。
  • 40代男性 一般内科 「食物繊維」「ビタミンB1」「ビタミンC」「カルシウム」「カリウム」「カロテン」
    食物繊維・カロテン以外は野菜以外からも摂取できますが、野菜から摂取することがカロリー上も理想ではないでしょうか
  • 60代女性 一般内科「食物繊維」
    食物繊維は、体調維持に重要です。

まず、新しく出てきた言葉の概要をおさえてから、医師のコメントに触れてみましょう。

腸内細菌/腸内フローラとは

我々ヒトの腸管、主に大腸には100種類以上、100兆個にも及ぶ腸内細菌(腸内フローラともよばれます)が生息しています。これらのほとんどは、酸素が存在すると生存することのできない嫌気性(けんきせい)菌です。ヒトの腸内細菌は、善玉の菌と悪玉の菌、そのどちらでもない中間の菌と、大きく分けて3グループで構成されています。これらの菌は互いに密接な関係を持ち、複雑にバランスをとっています。腸内細菌の中で一番数が多い菌は中間の菌で、次に善玉菌が多く、悪玉菌は少数です。

引用:腸内細菌|厚生労働省

一番多く回答を集めたのは、「食物繊維」との意見でした。
医師のコメントによれば、食物繊維は、私達の健康を支える腸内細菌叢に影響を及ぼすため、最も重要な栄養素とのことでした。また、食物繊維が不足することで、腸内細菌のバランスが崩れ、便秘や大腸癌の原因になる可能性があると指摘した医師もおられました。
さらに、食物繊維は、体調維持には重要な栄養素という声もみられました。
野菜不足の解消に手軽なサプリメントに手を伸ばしたいところですが、通常の食事をバランスよく摂ることが一番とのことで、まずは食生活の改善から手を付けてみましょう。

ビタミン欠乏では、便秘や脚気に注意

  • 60代男性 一般内科 「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンC」
    普通に食事をしていて不足するものは少ないと思いますが、極端な偏食の場合それなりのビタミン不足が起こると思います。
  • 50代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    野菜不足でビタミン不足になります。
  • 50代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    ビタミンB群の不足は体に良くないです。
  • 50代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    ビタミンB1は特に大切です。
  • 30代女性 一般内科 「ビタミンB1」
    ビタミンB1欠乏はみたことがあります。
  • 50代男性 一般内科 「ビタミンB1」「リン・鉄・亜鉛」
    便秘などは、ビタミン・ミネラル欠乏症でよく起きる病気です。
  • 30代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    ウェルニッケ脳症はたまに遭遇します。
  • 40代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    ビタミンB1不足の脚気には注意が必要です。
  • 40代男性 一般内科 「ビタミンB1」
    脚気は玄米食べれば大丈夫だと思います。
  • 30代女性 一般内科 「ビタミンB1」「ビタミンC」
    いきなり病気にならなくても、抵抗力が落ちるなどの影響はあると思います。
  • 50代男性 一般内科 「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンC」
    サプリメントで補えばよいものもあるとは思いますが、基本的には食事で摂りましょう。
  • 50代男性 一般内科  「ビタミンB1」「ビタミンC」
    ミネラル類は関係ないにしても、ビタミンに関しては野菜の鮮度さも大事なのではないでしょうか。

次に回答で多かったのは、「ビタミンB1」との意見でした。
まず、通常の食生活をおくっていれば、ビタミンB1が不足することは少ないようです。
しかし、極端な偏食生活をおくっている場合はビタミンB1が不足することが考えられるそうです。
次に、ビタミン・ミネラルの欠乏で発症しやすい疾患として、便秘・ウェルニッケ脳症・脚気が挙げられていました。
ウェルニッケ脳症について知らなかったという方は、以下の引用を参考にしてみてください。

ウェルニッケ・コルサコフ症候群とは

ビタミンB1(チアミン)の不足によっておこるウェルニッケ脳症とその後遺症であるコルサコフ症候群のことをウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼びます。
チアミンが不足すると軽度から昏睡までさまざまな程度の意識障害、眼球運動障害、小脳失調を特徴とするウェルニッケ脳症を発症します。眼球運動障害は眼球が全く動かないのが典型的ですが、細かい眼の振るえ(眼振)も含みます。

引用:ウェルニッケ・コルサコフ症候群|厚生労働省

また、脚気は特に注意が必要との声もあり、予防策としては玄米を食べることが好ましいといったアドバイスも見られました。
他にも「サプリメントで補えばよいものもあるとは思いますが、基本的には食事で摂りましょう」という医師のコメントもあったことから、新鮮な野菜を摂取して栄養素を補うよう意識した方がよさそうです。

野菜に含まれる栄養素が不足すると様々な疾患を引き起こしやすくなる

本調査では、最初に野菜不足が原因となる病気には何があるのか聞いたところ、「単純性肥満」との回答が一番多く、次に「糖尿病」、「高血圧」が続きました。
偏食気味の方は特に、野菜の代わりに炭水化物などの他の食べ物を摂りやすいことから、単純性肥満になりやすいようです。
また、野菜を摂取しないことで、吸収率が上昇し、急激に血糖値が上がることから、糖尿病を引き起こす恐れがあるといった声も聞かれました。
続いて、野菜に含まれる栄養素の中で、摂取不足が病気の原因となるものは何ですか?という質問については、「食物繊維」と回答している医師が一番多く、次に「ビタミンB1」、「ビタミンC」が続きました。
食物繊維が不足してしまうと、腸内細菌のバランスが悪くなり、便秘がちになってしまうことが考えられ、最悪の場合、大腸癌を引き起こすリスクも出てくるようです。
また、ビタミン・ミネラルが不足してしまった場合、便秘・ウェルニッケ脳症・脚気などにかかる恐れを指摘した声も聞かれました。
野菜不足では、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維などの栄養素が不足してしまいます。それに伴い、肥満や便秘、糖尿病、脚気などの病気にも繋がりかねないので、毎日の食生活に積極的に野菜を取り入れてみましょう。

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