大人の水ぶくれ(水疱)は何が原因で起きることが多い?皮膚科医207名に聞いてみました

ふくらはぎを押さえる女性
本調査では、大人の方で水ぶくれができる原因として、「帯状疱疹」が最も多く回答され、次に「虫刺され」、「熱傷」が続きました。帯状疱疹は高齢者に多いとのコメントがあり、日本人の寿命が延びたことや免疫力が関係しているようでした。次に、虫刺されと回答した医師からは、夏は虫刺されによる水ぶくれが多いとの見解もあり、季節によって水ぶくれの原因が多少変わってくるのかもしれません。最後に熱傷と回答した医師からは、大きい水ぶくれを伴うのは熱傷が多く、冬に頻度が増えるという意見をいただきました。上記の内容を踏まえると、水ぶくれの原因は、年齢、季節などによって異なるようです。
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皆さんは、水ぶくれになったことはあるでしょうか?
水ぶくれは子供に多いというイメージの方もおられると思いますが、インターネット上で調べてみると、大人でも水ぶくれができてしまうケースがあるようです。
大人で水ぶくれができてしまう原因とは、いったい何なのでしょうか?気になりますよね。
そこで今回は、大人の方で水ぶくれができる原因で多いものは何か、皮膚科医の計207名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年7月2日〜7月8日にかけて行われ、皮膚科医、計207名から回答を頂きました。

大人で水ぶくれ(水疱)ができる最も多い原因とは?

「大人の方で水ぶくれができる原因として多いものは何ですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 虫刺され
  • 白癬
  • 靴擦れ
  • 熱傷
  • 汗疱
  • 単純疱疹
  • 帯状疱疹
  • 水痘
  • 天疱瘡
  • その他

以下が結果となります。

集計の結果、大人の方で水ぶくれができる原因として多いものは、「帯状疱疹」との回答が最も多く、次に「虫刺され」、「熱傷」が続きました。

はじめに、上位3つの原因についておさえておきましょう。

帯状疱疹

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、水痘を引き起こす水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することで生じる感染症です。
・ウイルスが再活性化する原因は分からないことが多いのですが、病気や薬によって免疫系の機能が低下したときに起こる場合があります。
・帯状疱疹では痛みを伴う水疱の発疹が現れ、患部に慢性痛が生じることもあります。”

引用:Shingles Symptoms, Causes andTreatment | Merck Manual - 16. 感染症 - MSDマニュアル家庭版

虫刺され

虫さされによって生じる皮膚症状には、大きく分けると「痛み」と「かゆみ」があります。
痛みには、虫が皮膚を刺したり咬んだりすることによる物理的な痛みと、皮膚に注入される物質の化学的刺激による痛みがあります。
かゆみは、皮膚に注入された物質(毒成分や唾液腺物質)に対するアレルギ-反応によって生じます。そして、アレルギー反応には主に即時型(すぐに起こる)反応と遅延型(ゆっくり起こる)反応があります。
即時型反応は、虫の刺咬を受けた直後からかゆみ、発赤、ジンマシンなどが出現し、数時間で軽快する反応です。一方、遅延型反応は、虫の刺咬を受けた1~2日後にかゆみ、発赤、ぶつぶつ、水ぶくれなどが出現して、数日~1週間で軽快する、という反応です。”

引用:虫さされ Q2 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

熱傷

熱傷(やけど)とは、熱、電気、放射線、化学物質によって生じる組織の損傷のことです。
・熱傷では痛み、水疱、腫れ、皮膚の剥離が様々な程度で起こります。(中略)熱傷は通常、火、蒸気、タール、熱い液体などの熱によって生じます(通常の熱傷)。化学物質による熱傷は通常の熱傷と似ていますが、放射線( 放射線障害)、日光( 日光と皮膚障害の概要)、電気(感電による外傷)による熱傷は、かなり性質が異なります。 “

引用:熱傷 - 25. 外傷と中毒 - MSDマニュアル家庭版

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

まずは帯状疱疹を懸念

  • 40代男性 皮膚科 「帯状疱疹」
    病院によっては頻度が異なりますが、水ぶくれを伴う疾患としては帯状疱疹をまずは念頭に置きます。
  • 50代男性 皮膚科 「帯状疱疹」
    帯状疱疹では水ぶくれが出来る前に来院する症例が増えています。
  • 50代女性 皮膚科 「帯状疱疹」
    最近は、寿命が延びて帯状疱疹を2回罹患する患者もいます。
  • 60代男性 皮膚科 「帯状疱疹」
    大人の方で水ぶくれができる原因として多いものは帯状疱疹です。
  • 30代女性 皮膚科 「帯状疱疹」
    帯状疱疹は高齢者に多いです。

帯状疱疹を選択した医師からは、大人であれば帯状疱疹が多いとのコメントが散見されました。
また、「帯状疱疹は高齢者に多い」、「寿命が延びて帯状疱疹を2回罹患する患者もいる」とのコメントを頂きました。
寿命が延びて2回羅患するというのはどういうことなのでしょうか。
帯状疱疹について調べてみると、以下のサイトにこのように書かれていました。

帯状疱疹は1度発症すると、水疱瘡(水痘)ウイルスに対する強い抗体ができますので、再発することはほとんどありません。しかし、中には数年後に再発することもあります。これもやはり、免疫力の低下と関係があります。

引用:帯状疱疹の原因 | 公益財団法人長寿科学振興財団

1度発症すれば再発する可能性は低いようですが、免疫力の低下との関係で2回目を再発することがあるようです。
このため、なるべく帯状疱疹を発症しないよう、日頃から免疫力を下げないよう生活習慣を心がけることがまず大事かもしれません。

夏は虫刺されによる水ぶくれが増加

  • 40代女性 皮膚科 「虫刺され」
    夏は虫刺されで水ぶくれができている大人を見かけます。
  • 40代男性 皮膚科 「虫刺され」
    夏は虫刺され、冬は2度熱傷、季節の変わり目は汗疱が多いです。
  • 20代男性 皮膚科 「虫刺され」
    頻度的には虫刺されが一番多いでしょうか。稀ながら水ぶくれ性類天疱瘡や水痘も見逃せないです。
  • 40代男性 皮膚科 「虫刺され」
    通常は虫刺されと接触皮膚炎が多いと思います。冬は熱傷が増えてきます。
  • 70代女性 皮膚科 「虫刺され」
    季節によっても異なりますが、夏は虫刺され、単純疱疹が多いようです。

虫刺されと回答した医師では、夏に虫刺されが多いとの見解が複数見られました。
そのほかに、接触皮膚炎、冬は熱傷、季節の変わり目は汗疱、稀に水ぶくれ性類天疱瘡や水痘もあるといった様々な意見も頂きました。
季節によっても、水ぶくれの原因・頻度も異なるようですね。

やけどはII度熱傷以上で水ぶくれの可能性も

  • 50代女性 皮膚科 「熱傷」
    冬は熱傷が増えてきます。
  • 70代男性 皮膚科 「熱傷」
    2度熱傷以上は水疱ができます。
  • 30代男性 皮膚科 「熱傷」
    いずれも鑑別疾患にはなり得ますが、頻度的には熱傷を含む外傷性変化のことが多いです。
  • 40代女性 皮膚科 「熱傷」
    大きい水ぶくれを伴うのは熱傷、天疱瘡が多いと思います。
  • 50代男性 皮膚科 「熱傷」
    水ぶくれを生じた熱傷はすぐに皮膚科を受診するべきです。

熱傷との回答では、大きい水ぶくれを伴うのは熱傷が多いといった症状の特徴が挙げられました。さらに「2度熱傷以上は水疱ができる」との声も。
II度熱傷について、日本創傷外科学会のサイトには以下のように説明されていましたのでご覧ください。

やけどの深さは大きく分けるとⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度の3段階に分類されます(表1、図2)。Ⅰ度は表皮まで、Ⅱ度は真皮まで、Ⅲ度は皮下組織まで傷害が及んだものです。

引用:やけど(熱傷) 日本創傷外科学会

II度熱傷とは、火傷により真皮まで傷ついてしまった状態ということですね。
なかには、水ぶくれを生じた熱傷はすぐに皮膚科を受診するべきとの指摘もあり、熱傷による水ぶくれは甘く考えず、病院を受診する方が良さそうです。

大人の方で水ぶくれができる多い原因は、帯状疱疹、虫刺され、熱傷

本調査では、「大人の方で水ぶくれができる原因として多いものは何ですか」という質問に対し、最多で回答されたものは「帯状疱疹」でした。その後を「虫刺され」、「熱傷」が続く結果となりました。
帯状疱疹は高齢者に多く、日本人の寿命が延びている関係から、2回羅患する人もいるようです。次に虫刺されについては、夏に多いとの見解が見られました。
水ぶくれができてしまった方で、夏と虫に心あたりがあるときは虫刺されが原因かもしれません。
最後に熱傷は、冬に多く見られ、II度熱傷以上だと水ぶくれができると述べたコメントもありました。
このように、年齢、季節、度合いによって、ある程度水ぶくれの原因に当たりがつけられるようです。
しかし、症状がひどい場合は、自己判断せず、きちんと原因を把握して治療をするためにも、医師に相談されてみてはいかがでしょうか。

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