鼻血が止まらない際の適切な対処法って何?どの程度、鼻血が止まらない場合は病院を受診すべき?耳鼻咽喉科医143人に聞いてみました

鼻をつまむ女性
本調査では、まず鼻血が止まらない場合の適切な対処法は何かという質問をしたところ、「下を向く」との回答が一番多く、次に「鼻に綿球やティッシュを詰める」、「座位の姿勢を保つ」が続きました。対応に困ったら、まずは下を向いて鼻翼を圧迫すると良いそうです。止血のために鼻に何か詰める際は、ティッシュではなく綿球やガーゼの使用がお勧めされていました。次に、どの程度の時間、鼻血が止まらない場合は病院の受診を考えた方が良いかという質問については、「30分以上」と回答している医師が一番多く、次に「20分以上」、「10分以上」が続きました。貧血の恐れもあるので、30分が一つの目安と考える医師が多くいました。正しく止血が出来ているなら10分ほどで血が止まるとの意見もありましたが、出血量が多く、状態が気になる場合は早めに医師に相談する必要もありそうです。
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鼻血がなかなか止まらなくて困ってしまった…。そんな経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
安静にしていても鼻血がおさまらないと、どう対処していいか焦ってしまいますよね。
どうしても鼻血が止まらない場合に病院を受診した方が良いのか、その基準が分からない方も多いはずです。

そこで今回は、耳鼻咽喉科医143人に、鼻血が止まらない場合の適切な対処法は何か、どの程度の時間、鼻血が止まらない場合は病院の受診を考えた方が良いのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月4日~2018年11月5日にかけて行われ、耳鼻咽喉科医143人から回答を頂きました。

鼻血が止まらない場合の対処法って何が良い?

まず「鼻血が止まらない場合の適切な対処法は何ですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 下を向く
  • 鼻に綿球やティッシュを詰める
  • 座位の姿勢を保つ
  • 鼻根部をつまむ
  • 吐き気・出血に備えてビニール袋を用意する
  • 鼻を冷やす
  • 頭を高くして横になる
  • 鼻をかんで鼻血を出し切る
  • 頭を後ろに反らして首の後ろを叩く
  • 濡れタオルを前頭部、うなじ、心臓部に当てる
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「下を向く」との回答が43%と一番多く、次に「鼻に綿球やティッシュを詰める」、「座位の姿勢を保つ」が続きました。
多くの対処法に対して医師の回答は分散しており、複数の方法が鼻血の止血に有効と考えられそうです。
それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

下を向いて鼻翼を圧迫してみよう

  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「座位の姿勢を保つ」
    坐位で少し下を向きましょう。鼻翼を圧迫すると良いです。
  • 50代女性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「吐き気・出血に備えてビニール袋を用意する」
    座位もしくはコーマポジションで、血液が喉に流れないような、姿勢を促します。頭を高くしての臥位や仰臥位は喉に血液が流れるのでお勧め出来ません。出血が止まってからだと良いでしょう。鼻を冷やして血管収縮させる事は、冷却が終わった際に血管が広がる為再出血になりやすいという意見もあり、良し悪しがあります。鼻をつまむなら入り口近くの小鼻を両側からでしょうし、(鼻根は骨がある為圧迫できません)綿花を詰めるのは止血後が適切でしょう。ティシュは意外と固くてカドが立つので止血後もおススメできません。
  • 30代女性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「座位の姿勢を保つ」
    尾翼部をつまんで、座位で下を向き5分は安静にしましょう。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「座位の姿勢を保つ」
    まずは、座位にて下を向き、鼻中隔を押さえるように鼻翼を押さえます。片方を押さえにくいようなら両鼻を大きくつまんでください。鼻腔の下側まで一緒に押さえられれば完璧です。10分や20分で出血が減らないようなら耳鼻科へ、止まらないまでも減ってきているのならそのまま10分頑張ってみましょう。止まらないようなら耳鼻科の受診を勧めます。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「座位の姿勢を保つ」
    座位・うつむき姿勢による圧迫(鼻根部ではなく鼻翼)が最優先と感じています。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「下を向く」「座位の姿勢を保つ」
    血液を呑まないようにし、座位のままが良いです。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「下を向く」
    鼻翼を指で押さえます。後頚部を冷やしましょう。下を向き、血液は飲み込まないように注意します。

医師の回答を見ると、「下を向く」との声が多数挙がっていました。
単純にただ下を向くだけでなく、「鼻翼を圧迫すること」「後頚部を冷やすこと」など併せていくつかの対処法が勧められていました。
特に鼻翼を圧迫することは複数の医師が勧めており、鼻血の際の適した対処法と言えそうです。
また、具体的な鼻血の止血の手順もいくつか紹介されていました。以下にその方法をまとめてみました。

【鼻血の止血方法 1】

①座位もしくはコーマポジションで、血液が喉に流れないような、姿勢を保つ。
※頭を高くしての臥位や仰臥位は喉に血液が流れるので控えましょう。
※鼻を冷やして血管収縮させる事は、冷却が終わった際に血管が広がる為再出血になりやすいとの意見もあり、良し悪しがあります。
②入り口近くの小鼻を両側からつまむ。
※鼻根は骨がある為圧迫できません。
③止血後に綿花を詰める。
※ティシュは意外と固くて角が立つので、止血後もお勧めできません。

【鼻血の止血方法 2】

①座位にて下を向く。
②鼻中隔を押さえるように鼻翼を押さえる。
※片方を押さえにくいようなら、両鼻を大きくつまみましょう。
※鼻腔の下側まで一緒に押さえられれば理想的です。
③10分~20分おさえてみて様子を見る。
※出血が減らないようなら耳鼻科の受診も検討しましょう。止まらないまでも出血が減ってきているのなら、そのまま10分頑張ってみましょう。

鼻血が喉に流れないような姿勢にすることや、鼻を押さえる点などは共通していますね。止血の時間の目安としては10~20分ほどとの事でした。
また止血の際には血液を飲み込まないよう気をつけることや、ティッシュではなく綿花を詰めることもお勧めされていました。
鼻血が出て困った際はこれらの方法を是非試してみてください。

綿を詰めて、しっかり止血できるまで取り換えは控ること

  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」「下を向く」
    鼻に詰め物をしてもいいですが、それをあまり変えないで欲しいです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」
    ティッシュはあまりお勧めできません。
  • 30代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」
    軟膏をつけた綿を鼻に入れて圧迫しましょう。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」
    ティッシュは不可で、詰めるなら綿球にしましょう。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」「下を向く」
    綿球やティッシュを詰めたら、耳鼻科に行くまで取らないようにしましょう。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」「下を向く」
    圧迫止血でだめならガーゼタンポンを鼻に詰めましょう。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」
    綿を詰めて鼻翼を挟むように圧迫するのが最も良いです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「鼻に綿球やティッシュを詰める」「下を向く」
    その後ボスミンガーゼを詰めて処置する事が多いです。

次にコメントで多かったのは、「鼻に綿球やティッシュを詰める」との意見です。
鼻に綿球などを詰める際のポイントとして、以下が挙がっていました。

・詰めた綿球を頻繁に変えない
・軟膏をつけた綿を鼻に詰める
・ティッシュの使用は控える

ティッシュの使用については、複数の医師が使用はお勧めしないとの意見がありました。綿球などが手元にあれば、そちらを利用した方が良さそうです。
また、止血には、ボスミンガーゼというものも使われるようですが、これは主に医療機関にあるもののため、止血しきれず、そういったものが必要な場合は受診した方がよさそうですね。

どの程度の時間、鼻血が止まらなかったら病院を受診すべき?

続いて「どの程度の時間、鼻血が止まらない場合は病院の受診を考えた方が良いですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

・10分以上

・20分以上

・30分以上

・1時間以上

・1日以上

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「30分以上」と回答している医師が46%と一番多く、次に「20分以上」、「10分以上」が続きました。
約半数の医師は鼻血が止まらずに病院の受診を考える時間を「30分以上」と考えている事が分かります。
それでは医師のコメントを見ていきましょう。

30分以上は受診を。出血が長時間続くと貧血になる恐れあり

  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    止血がうまくいかない場合は、圧迫が軽い場合があります。おさえが肝心です。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    ちゃんとした止血法をしているなら20分でも受診を考えた方がいいですが、大体はしっかりできていない事が多いです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    30分以上鼻血が続く時は高血圧・血液疾患・血管病変を疑います。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    適切に圧迫すれば止血できるケースの方が多いです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    30分以上鼻翼を圧迫して止まらなければ受診を考えましょう。
  • 30代女性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    動脈性の鼻出血が長時間続くと貧血になるので、受診した方がよいと考えます。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    薬を内服している人は要注意です。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    30分以上は動脈性の場合があります。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    かなり強くつまんで圧迫止血を試みた場合で30分以上だと思います。何もしなければ、30分程度出血するのはよくあります。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    まずは、自己で適切な応急処置をして止血をはかる事が重要です。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    30分程度で決断しないと受診して処置を受けるまでにかなり失血してしまいます。
  • 40代女性 耳鼻咽喉科 「30分以上」
    病院に来たら出血が止まっていたという事もあるかと思いますが、原因が分かってなければ、このくらいで受診は考えた方が良いです。大量出血であれば、時間ではなく、すぐに救急車を要請してもいい場合もあるかと思います。

一番多く見られたコメントは、「30分以上」というものでした。
理由としては、30分程度で決断しないと受診して処置を受けるまでの失血量が多くなり、貧血になってしまう恐れがあることが挙がっていました。
他にも、長時間の止血できない場合は動脈性の出血の場合や、高血圧・血液疾患・血管病変などの可能性があるなどの指摘もありました。また止血がうまくいかない場合は、圧迫が軽い場合があるそうです。
もし出血が大量であれば、時間ではなく、すぐに救急車を要請してもいい場合もあるとのことでした。鼻血の状態を見極めて、無理のない判断をするようにしましょう。

止血できていれば通常10分以内で鼻血は止まるが心配なら受診を

  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    きちんと止血できていれば、通常10分以内に止まります。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    反復する出血は必ず耳鼻科にかかってください。結構内科にかかる患者が多いですが、ほとんどの内科医は鼻をのぞく道具も技術も不足しています。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    出血が10分も止まらないのは、止血処置が不適切でしょう。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    症状が心配であれば受診した方がいいです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    大抵軽い出血は5分以内で止まります。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    きちんと圧迫止血をしていても10分以上出たら医療機関へ行きましょう。きちんと圧迫できていないだけならば、30分くらいすれば自然に止まると思います。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    出血の時間が長くなれば不安になるはずです。できるだけ早い受診が望ましいです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    出血の量や勢いにもよりますが、全く止まらないなら10分でも病院の受診を考えて良いです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10分以上」
    すべての疾患を考えれば早期の受診がいいと思います。

次にコメントで紹介するのは、少数ですが「10分以上」との意見です。
きちんとした手順で止血できていれば、通常10分以内に鼻血は止まるとの意見が目立ちました。また軽い出血であれば、5分以内で止まるそうです。
出血が10分も止まらない場合は、止血処置が不適切とのコメントもありました。止血が上手くいかない場合は、止血方法を見直してみても良いかもしれません。
全ての疾患を考えれば早期の受診が望ましいといった医師の見解もあり、特に症状が心配であれば病院を受診した方がよさそうです。

鼻血の際は下を向いて鼻翼の圧迫を。30分以上続く場合は病院受診。

本調査では、まず鼻血が止まらない場合の適切な対処法は何かという質問をしたところ、「下を向く」との回答が一番多く、次に「鼻に綿球やティッシュを詰める」、「座位の姿勢を保つ」が続きました。
下を向くことを基本として、複数の方法が医師の方よりお勧めされていました。かなり具体的な鼻血の止血手順も紹介されていたので、是非参考にしてみてください。
次に、どの程度の時間、鼻血が止まらない場合は病院の受診を考えた方が良いかという質問については、「30分以上」と回答している医師が一番多く、次に「20分以上」、「10分以上」が続きました。
30分も鼻血が止まらないのは失血量も考えると問題のようです。止血がうまくいかない場合は、圧迫が軽い場合があるそうなので、しっかりときつく抑えるようにしたいですね。
今回は鼻血が止まらない場合の適切な対処法は何か、どの程度の時間、鼻血が止まらない場合は病院の受診を考えた方が良いかどうか、についてみてきました。
突然鼻血が出てしまうと動揺してしまいますが、今回の医師の方のお勧めの対処法を参考にすれば冷静に対処できそうですよね。焦らずに止血を試みて、それでも鼻血が止まらない場合は病院の受診を検討しましょう。

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