鼻血が出やすい年齢はいつ頃?鼻血がよく出る季節はあるの?耳鼻咽喉科医143人に聞いてみました

鼻血
本調査では、まず鼻血が出やすい年齢はいつ頃かという質問については、「10歳未満」との回答が一番多く、次に「70歳以上」、「60代」が続きました。子供は鼻のいじりすぎ、高齢者は高血圧や内服薬の影響を受けて鼻血が出やすいとの特徴がありました。続いて、鼻血がよく出る季節はあるかという質問については、「冬」と回答している医師が一番多く、次に「季節によって差はない」、「春」が続きました。乾燥して鼻の粘膜が傷つきやすく血圧も上がるため、冬に鼻血は増えるそうです。冷え込む季節は鼻血に注意しましょう。
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昔はめったに鼻血は出なかったのに、最近は鼻血の頻度が増えた気がする…。
そんな悩みを抱えている方も少なくないと思います。
頻繁に鼻血が出てしまうと、何をするにも困ってしまいますよね。
人によっては特定の季節によって鼻血が出やすくなるという話も聞きます。果たして年齢や季節は鼻血に影響するのでしょうか。

そこで今回は、耳鼻咽喉科医143人に、鼻血が出やすい年齢はいつ頃か、鼻血がよく出る季節はあるのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年11月4日~2018年11月5日にかけて行われ、耳鼻咽喉科医143人から回答を頂きました。

鼻血が出やすい年齢っていつ?

まずは、「鼻血が出やすい年齢はいつ頃ですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。           

  • 10歳未満
  • 10代
  • 20代
  • 30代
  • 40代
  • 50代
  • 60代
  • 70歳以上
  • 特に年齢差はない

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「10歳未満」との回答が50%と一番多く、次に「70歳以上」、「60代」が続きました。
上位2つ「10歳未満」・「70歳以上」に対して目立って多くの医師からの支持が集まっており、特に鼻血が出やすい年齢と考えられそうです。

まず鼻血の概要をおさえてから、医師のコメントを見ていきましょう。

鼻血とは

「鼻出血」とはいわゆる鼻血のことです。鼻出血の原因として、「鼻をこする・ほじる、鼻をかむなどによる鼻粘膜への物理的刺激や高血圧による血管の破綻」「鼻の中のできもの」「血液の病気」などがあります。血管が破綻しやすい部位というのは、左右の鼻腔を隔てる壁で最も血管が集まっている「キーゼルバッハ部位」です。小児の9割が、鼻腔の表面粘膜に傷をつけることで出血します。原因は、鼻がムズムズすることで鼻をこすったり、ほじったりするためです。これは、鼻の入り口付近やキーゼルバッハ部位からの出血のため、治療としては小鼻をつまんで数分間押さえる、あるいは、鼻の入り口に綿球を詰めて圧迫することで止血します。また鼻のムズムズ感を和らげるため、抗アレルギー薬を投与します。
引用:鼻出血|一般社団法人 江戸川区医師会

子供は鼻をいじりすぎて鼻血に繋がりやすい

  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    鼻いじりをやめるように指導しています。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    多くの場合、鼻のいじりすぎが多いです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    軽度の出血ならば小児が多い印象を受けます。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    子供の鼻血が多いですが、子供は圧迫がメインで電気で焼く事はほぼありません。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    子供の鼻出血は止まりやすいです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    小児が圧倒的に多いです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」・「10代」
    成長期には、鼻出血は不可避な疾患と感じています。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「10歳未満」
    若年はキーゼルバッハ部位、壮年期以上は比較的後方からの出血が増えます。

医師の回答を見ると「10歳未満」との声が多数挙がっていました。
原因としては10歳未満という年齢だと、どうしても鼻をいじりすぎてしまうようで、病院でも鼻いじりを止めるように指導することも多いそうです。鼻血の件数としても小児が特に目立つとのことでした。
出血する箇所としては、キーゼルバッハ部位が子供は多いみたいですが、出血はほとんど軽度で処置も圧迫がメインとのことでした。

なかなか鼻いじりをやめるように子供をしつけるのは骨が折れるかもしれませんが、鼻血を予防するためにも声をかけてみた方がよいかもしれませんね。

抗凝固薬の内服や基礎疾患を有している高齢者の鼻血が多い

  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    特に高齢者が多い印象です。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    高齢者の鼻血の処置にはいつも苦労します。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    成人病、特に高血圧・糖尿病・高脂血症を合併していることが多いです。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    高齢者の抗血小板薬などを内服しているケースが最も大変です。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    高齢者は抗凝固薬の服用者が多いです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    高血圧があり、かつ凝固抑制剤などを内服している年齢の方が鼻血が出やすいと思います。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」
    基礎疾患の多い高齢者の鼻血がよく見られます。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「70歳以上」・「60代」
    動脈性出血は高齢の人の方が多いです。

次にコメントで多かったのは、「70歳以上」との意見です。
原因としては、成人病、特に高血圧・糖尿病・高脂血症を合併している場合が多く、抗凝固薬・抗血小板薬を内服しているケースもあるそうです。

病気や薬についての概要もここでおさえておきましょう。

高血圧とは

高血圧とは、血圧の値が収縮期血圧/拡張期血圧のどちらか一方、あるいは両方が140/90mmHg 以上になる病気で、そのままにしておくと脳卒中や心臓病、腎臓病など重大な病気になることがあります。
引用:高血圧|日本高血圧学会

糖尿病とは

血液中のブドウ糖の濃度が、適切な範囲を超えて慢性的に高い状態が続くことを糖尿病といいます。食事などにより体内に吸収されたブドウ糖は、血液中に流れ込み全身へと送られることで、わたしたちの活動エネルギーとなっていきます。通常は、すい臓から分泌されるホルモンであるインスリンの働きによって、一定量に保たれています。しかし、インスリンが上手く働かなかったり、分泌量が少なかったりすると糖尿病になるリスクは高まってしまいます。
引用:糖尿病|一般社団法人 千葉市医師会

高脂血症とは

血液の中には、コレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)、リン脂質、遊離脂肪酸といった脂質が含まれています。通常、脂質は肝臓でつくられたり食事からとりこまれたりして、血液中に一定の量が保たれるように調整されています。しかし、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)とトリグリセライド(中性脂肪)が通常値より多くなりすぎたり、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少なすぎたりすることで、体の脂質の流れをうまく調節できなくなり血中の脂肪分の濃度(血清脂質値)が高くなります。この状態を「脂質異常症」といい、かつては「高脂血症」と言われていました。現在では、HDLコレステロールは高いことが望ましいとされているため「脂質異常症」と呼び方が変わりました。
引用:脂質異常症(高脂血症)|一般社団法人 千葉市医師会

抗血小板薬とは

院内でよく使われるお薬
パナルジン錠、バファリン81mg錠、バイアスピリン錠、プレタール錠

作用
血小板は血液を固めるために重要な働きをしている血液の成分です。しかし狭心症、心筋梗塞の患者さんでは血が固まりやすい状態にあります。抗血小板薬は血小板の働きを抑えることにより血の固まり(血栓)を予防し、血液をさらさらにするお薬です。(中略)

副作用
・すべてのお薬に共通の副作用
・出血傾向(鼻血、歯ぐきからの出血、皮膚の内出血など)
引用:抗血小板薬|京都大学医学部附属病院

抗凝固薬とは

血液が固まる機序は、体外で顕著にわかりますが、血液を放置しておくとゼリー状になって固まります。これはフィブリノーゲンという物質がフィブリンに変化して起こるものですが、体内でも何らかの理由で血流が停滞すると血液が固まって血栓を作りやすくなります。このフィブリンの生成を防ぐのが抗凝固薬です。代表的なお薬が、ワルファリンや、後で紹介する新しい抗凝固薬です。心房細動による脳梗塞の予防や静脈血栓による肺塞栓の予防に使われます。
引用:抗凝固薬|公益財団法人 日本心臓財団

医師のコメントによれば、高血圧といった持病があり、薬も服用していると鼻血もさらに出やすくなるそうで、処置に苦労することも多いそうです。
これらに該当する鼻血の症状で困っている高齢者の方は、一度医師に相談してみてはいかがでしょうか。

鼻血がよく出る季節ってあるの?

続いて「鼻血がよく出る季節はありますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 季節によって差はない

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「冬」と回答している医師が61%と一番多く、次に「季節によって差はない」、「春」が続きました。
「冬」との医師の回答は過半数を占めており、鼻血が出やすい季節と考えられそうです。

それでは医師のコメントを見ていきましょう。

乾燥や血圧の上昇により、冬に鼻血は増える

  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    鼻血患者は1年中いますが、特に冬は鼻血で来院する患者が増えます。
  • 40代女性 耳鼻咽喉科 「冬」
    冬場は乾燥するので、鼻血が出やすいです。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    冬は寒くて乾燥した季節です。粘膜が乾燥し充血しているため鼻血が出やすいです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    乾燥で粘膜が傷つきやすいためです。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    冬は乾燥し、血圧上昇もあるので鼻血が増えます。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    冬は血圧の変動が多く、鼻血も多い印象です。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    高血圧の高齢者やアレルギー性鼻炎にともなった鼻血が多くなります。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    血管障害なので寒くなると自然と増えます。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    高齢者は冬場が多いです。
  • 30代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    止まらない鼻血もこの時期が多いです。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「冬」
    血圧変動が大きいために冬が多いです。

一番多く見られたコメントは、「冬」というものでした。
冬だと乾燥して鼻の粘膜が傷つきやすいために、鼻血が増えるとの理由が一番多く挙がっていました。

また、冬は血圧の変動が多くなるため、それも鼻血が増える要因になっているそうです。
さらにアレルギー性鼻炎に伴った鼻血も増えるという見解もみられました。アレルギー性鼻炎の概要についてもおさえておきましょう。

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎では、原因となる物質が鼻粘膜に浸入すると、アレルギー反応を起こし、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。その原因となる物質には、さまざまなものがあります。花粉もその中のひとつです。(中略)花粉症以外のものとして、ヤナヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニなどのダニやカビ、室内のチリつまりハウスダストなどもアレルギーを引き起こします。
引用:アレルギー性鼻炎|土浦市医師会

以上のように冬は鼻血の原因になる要因が多そうなので、注意した方がよいかもしれませんね。

一年を通して鼻血の患者はおり、季節差は少ない

  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    鼻血に季節性はないと思います。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    以前に患者数を調べたことがありますが、結局大差はありませんでした。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    一年中鼻出血の人はいます。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    具体的にいつとは言えないと思います。必ずしも冬とは言い切れません。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    感染症が地域で流行するかによります。
  • 30代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    抗血栓剤により、季節変動は従来より少なくなりました。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    経験上、特定の季節に偏る事はあまりありません。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科 「季節によって差はない」
    冬と思っていましたが、夏場も意外に多く季節差を感じなくなりました。

次に紹介するのは、「季節によって差はない」との意見です。
一年中鼻血の人はいるといったコメントや、通年の鼻血の患者数を調べて結局大差はなかったとの声がありました。夏場の鼻血も意外に多いようで、必ずしも冬とは言い切れないみたいです。

また、感染症が地域で流行するかどうかによっても、鼻血の患者数は影響をうけるようです。他にも抗血栓剤の使用によって鼻血が出やすくなるとのコメントもありました。
このような様々な要因が鼻血に繋がるので、特定の季節以外にも鼻血が増える可能性はあると言えそうです。

子供は鼻のいじりすぎ、高齢者は内服薬に注意。冬は乾燥・血圧変動で鼻血が出やすい

本調査では、まず鼻血が出やすい年齢はいつ頃かという質問をしたところ、「10歳未満」との回答が一番多く、次に「70歳以上」、「60代」が続きました。
年代によって鼻血の主な原因が異なる結果となりました。子供に対しては必要以上に鼻をいじりすぎないように周りも気を付けてあげたいですね。また、高齢者の場合は服用している薬の影響があるそうなので、必要に応じて医師にも相談するようにしましょう。

続いて、鼻血がよく出る季節はあるかという質問については、「冬」と回答している医師が一番多く、次に「季節によって差はない」、「春」が続きました。
冬は血圧も上がりやすく、乾燥もするので鼻血に繋がるリスクが多いとのことでした。しかし、季節によって差はないとした医師の声も見られます。

今回は、鼻血が出やすい年齢はいつ頃か、鼻血がよく出る季節はあるか、についてみてきました。鼻血が出やすい年齢についても季節についても、傾向があることが分かりましたね。
鼻血は鼻をいじるなど、ちょっとした刺激でも出血の原因になりかねません。鼻血がよく出ると悩まれている方は注意するようにしましょう。

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