幼児のインフルエンザで合併症を引き起こすケースはどのくらい?合併症として多いものは?小児科医157名に聞いてみました

インフルエンザの合併症
本調査では、「幼児のインフルエンザで合併症を引き起こす割合はどのくらいか」という質問に対して、「1~5%程度」との回答が33%で最多となり、「1%未満」、「5~10%程度」が続きました。入院を要するほどの合併症が発症してしまうことはあまり多くないようですが、軽症の気管支炎や中耳炎も含めるともう少し割合は増えるようでした。続いて、「幼児のインフルエンザの合併症で最も多いものは何か」という質問に対しては、「熱性けいれん」とする回答が41%で最多となり、次に「気管支炎」、「中耳炎」が続きました。医師のコメントによれば、「今年(2018年)は特にけいれんが多い」、「新型の時は肺炎が多かった」などの意見がみられたことから、時期やインフルエンザの型によっても、見られる合併症は変わってくるのかもしれません。
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幼児のインフルエンザでは、合併症もとても怖いですよね。大人ほどの体力がない幼児では、合併症を引き起こしやすいのではではないかと心配になる親御さんもおられると思います。
では、幼児のインフルエンザで合併症を引き起こしてしまう割合はどのくらいなのでしょうか。また、どんな合併症を引き起こすことが多いのでしょうか。

そこで今回は、幼児のインフルエンザで合併症を引き起こすケースはどのくらいか、幼児のインフルエンザの合併症で最も多いものは何か小児科医157名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年2月22日〜2月26日にかけて行われ、小児科医157名から回答を頂きました。

幼児のインフルエンザで合併症を引き起こしてしまう割合はどれくらい?

まずは、医師に「幼児のインフルエンザで合併症を引き起こす割合はどのくらいか」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 1%未満
  • 1~5%程度
  • 5~10%程度
  • 10~20%程度
  • 20%以上

以下のグラフが結果となります。

  • 40代男性 小児科 「1~5%程度」
    薬なしで経過観察することを希望された児のなかに肺炎・気管支炎に進行して入院するケースが一部ありました。熱性けいれんは意識クリアであれば入院不要です。
  • 50代男性 小児科 「1~5%程度」
    熱性けいれんは、多いです。インフルエンザ流行期になると。
  • 40代女性 小児科 「1~5%程度」
    けいれん、肺炎、等考慮して、このくらいの印象です。
  • 30代男性 小児科 「1%未満」
    それほど多くはない印象です。母集団が非常に大きいせいもあると思います。
  • 30代女性 小児科 「1%未満」
    インフルエンザに特有の脳炎や肺炎に限れば少ないです。
  • 40代男性 小児科 「5~10%程度」
    熱性けいれんの既往があると、インフルエンザでけいれんしているように感じます。
  • 50代男性 小児科 「5~10%程度」
    抗インフルエンザ薬を投与することで減っていると思います。
  • 50代女性 小児科 「20%以上」
    気管支炎も合併症に入れるならかなり多いです。
  • 40代男性 小児科 「10~20%程度」
    軽症のものもふくめればこの程度ではないでしょうか。

今回の調査では、「1~5%程度」との回答が33%で最多となり、「1%未満」、「5~10%程度」が続きました。

「1%未満」および「1~5%程度」と回答した医師のコメントによれば、「けいれん、肺炎、等考慮して、このくらいの印象」、「インフルエンザに特有の脳炎や肺炎に限れば少ない」などの意見が挙がっていました。
脳炎や肺炎、入院が必要なほどの熱性けいれんなど比較的重症なものを合併症として捉えて考えると合併症の割合は1%未満または1~5%程度になるとのことでした。

一方、「10~20%程度」、「20%以上」と回答した医師は、軽症のものや気管支炎などの入院に至らないものも合併症として考えて選択しているようでした。
どこまでを合併症とするかで割合は変わってきそうですが、近年は抗インフルエンザ薬の服用で減ってきているとの声もあり、全体としては合併症が起こる割合はそんなに多くないのかもしれません

幼児のインフルエンザの合併症でよく見られるものは?

続いて、医師に「幼児のインフルエンザの合併症で最も多いものは何か」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 熱性けいれん
  • インフルエンザ脳炎・脳症
  • 中耳炎
  • 気管支炎
  • 肺炎
  • その他

以下のグラフが結果となります。

  • 30代女性 小児科 「熱性けいれん」
    今年度は特に、痙攣の合併が多かったと思います。2009年は肺炎の合併が多かったです。なので、インフルエンザの型によっても合併しやすい病気が異なると思います。
  • 40代男性 小児科 「熱性けいれん」
    今の時期の熱性けいれんは十中八九インフルによる発熱からくるもの、という印象です。残りは突発性発疹など。
  • 50代男性 小児科 「熱性けいれん」
    救急外来に熱性けいれんで受診した子供さんは、冬場はほぼインフルエンザです。
  • 30代男性 小児科 「熱性けいれん」
    熱性けいれんの合併が多いですが、重症だと脳炎、脳症もみられることがあります。
  • 50代男性 小児科 「熱性けいれん」
    インフルエンザで熱性けいれんを起こすことが多い印象があります。
  • 40代男性 小児科 「熱性けいれん」
    痙攣は多いと思います。新型の時は肺炎が多かったです。
  • 60代男性 小児科 「気管支炎」
    中耳炎も多いため、必ず鼓膜のチェックを行います。気管支炎や喘息を持っている子どもは、インフルエンザの回復期に悪化するため、初診の時にそのことを考慮して治療します。
  • 50代男性 小児科 「気管支炎」
    最も多いのは呼吸器感染症でしょう。注意が必要なのは痙攣、脳炎のあたりです。
  • 40代男性 小児科 「気管支炎」
    中耳炎も考慮されますが、一番多いのは気道症状の悪化でしょうか。
  • 60代男性 小児科 「気管支炎」
    解熱前後で咳が強くなる子が多いように思います。
  • 40代男性 小児科 「中耳炎」
    中耳炎は全ての感冒において頻度の高い合併症です。
  • 40代男性 小児科 「中耳炎」
    幼児の呼吸器感染の合併症は中耳炎が多いです。

今回の調査では、幼児のインフルエンザの合併症として最も多いものは、「熱性けいれん」とする回答が41%で最多となり、次に「気管支炎」、「中耳炎」が続く結果となりました。

特に熱性けいれんと気管支炎の2つの回答は多くの医師に支持されていました。
「熱性けいれん」と回答した医師のコメントでは、「冬場の熱性けいれんで受診する子どもはだいたいインフルエンザ」との意見が挙がっていました。冬場に子どもがけいれんを起こした場合はインフルエンザの可能性も考慮した方がよさそうです。
さらに、「今年(2018年)は特にけいれんが多い」、「新型の時は肺炎が多かった」との声も寄せられており、インフルエンザの型やそのシーズンによってもよく見られる合併症が多少異なってくるのかもしれません。

続いて、「気管支炎」と回答した医師からは、「気管支炎や喘息を持っている子どもは、インフルエンザの回復期に悪化する」、「解熱前後で咳が強くなる子が多い」との意見が寄せられました。どうやら喘息持ちのお子さんがいるご家庭では、インフルエンザの際に特に注意が必要みたいです。
また、回復期や解熱前後で症状が悪化することもあるようなので、この時期には特にしっかりと様子を見てあげましょう。

重度の合併症はそこまで多くなさそう。熱性けいれんや気管支炎には要注意

本調査では、「幼児のインフルエンザで合併症を引き起こす割合はどのくらいか」という質問に対して、「1~5%程度」との回答が33%で最多となり、「1%未満」、「5~10%程度」が続きました。
入院を要するほどの合併症が発症してしまうことはそこまで多くないようですが、軽症の気管支炎や中耳炎も含めるとある程度割合が増えるようでした。

続いて、「幼児のインフルエンザの合併症で最も多いものは何か」という質問に対しては、「熱性けいれん」とする回答が41%で最多となり、次に「気管支炎」、「中耳炎」が続きました。
医師のコメントでは、「今年(2018年)は特にけいれんが多い」、「新型の時は肺炎が多かった」などの意見がみられたことから、時期やインフルエンザの型によっても、見られる合併症は変わってくるのかもしれません。
また、「気管支炎や喘息を持っている子どもは、インフルエンザの回復期に悪化する」との声もあり、喘息持ちのお子さんがいるご家庭ではこの時期には特にしっかりと様子を見てあげましょう。

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