カルシウムを野菜から摂取することは推奨できる?医師526人に聞いてみました

野菜を洗う
本調査では、カルシウムを野菜から摂取することは推奨できるのか質問したところ、「推奨できる」との回答の割合が一番高く、次に「わからない」、「あまり推奨できない」が続きました。カルシウムを野菜から摂取することに対し、肯定的な意見と否定的な意見が挙げられました。野菜には、カルシウムだけでなく、豊富な栄養素が含まれているため、野菜を摂取すること自体、推奨できると言われています。しかし、野菜はカルシウムの含有量が少なく、吸収率も低いことから、野菜を主なカルシウム源とすることは難しい面がありそうです。本記事を参考までにカルシウムの適切な摂取方法を考えてみてはいかがでしょうか。
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みなさんは「カルシウム」というと、どのような食品を思い浮かべますか。
「牛乳」、「チーズ」、「小魚」といった、一般的にカルシウムが多く含まれる食品が思い浮かぶかもしれません。
「野菜」を思い浮かべる人は少ないのではないでしょうか。野菜というとカルシウムというより、ビタミンや食物繊維などの印象が強いですよね。ところが、野菜にもカルシウムが多く含まれているものがあるようです。
「牛乳が苦手!」という人でも、野菜からカルシウムを摂取することができれば、無理せずカルシウム不足を解消できるかもしれません。

そこで今回は、一般内科,総合診療,代謝・内分泌科,健診・予防医学医526人に、カルシウムを野菜から摂取することは推奨できるのか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2019年4月24日~2019年4月26日にかけて行われ、一般内科,総合診療,代謝・内分泌科,健診・予防医学医526人から回答を頂きました。
 

カルシウムを野菜から摂取することは推奨できる?

「カルシウムを野菜から摂取することは推奨できますか?」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 大いに推奨できる
  • 推奨できる
  • あまり推奨できない
  • 全く推奨できない
  • わからない

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「推奨できる」との回答の割合が36%と一番高く、次に「わからない」29%、「あまり推奨できない」22%が続きました。
意見が分かれる結果となりましたが、「推奨できる」あるいは「推奨できない」と回答した、双方の主張が気になります。

それでは医師のコメントを見ていきましょう。
 

小松菜やほうれん草などはカルシウムの含有量が多い

  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    栄養学的には十分可能だと思います。
  • 40代男性 一般内科 「推奨できる」
    カルシウムを野菜から摂取することは推奨できます。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    サプリメントで摂るよりは良いのではないでしょうか。
  • 40代男性 一般内科 「推奨できる」
    食品から自然な形で摂取することは推奨されます。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    野菜は栄養の宝庫です。
  • 50代女性 一般内科 「推奨できる」
    野菜に含まれる他の栄養素も一緒に摂取できて良いと思います。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    野菜には他の働きもあるため、推奨できると思います。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    野菜を摂ること自体が大切だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    患者さんにもすすめています。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    野菜類にも少量ながらカルシウム等の元素が含まれているため有用です。
  • 60代女性 一般内科 「推奨できる」
    新鮮な野菜が良いと思います。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    小松菜などが推奨できます。
  • 30代女性 一般内科 「推奨できる」
    小松菜などは、カルシウムが多いと聞いたことがあります。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    牛乳よりもカロリーが少ないので良いかも知れません。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    毎日摂ることにより効果がでます。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    動物性よりは吸収率が低いとは聞いています。
  • 60代女性 一般内科 「推奨できる」
    吸収は悪いですが、他のメリットもあり、デメリットが少ないからです。
  • 40代女性 一般内科 「推奨できる」
    食材の組み合わせで吸収率は上がります。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    大量に食べる必要があります。
  • 50代女性 一般内科 「推奨できる」
    ただし、シュウ酸を摂取し過ぎることにもなります。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    シュウ酸に注意して、野菜を摂りましょう。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    ほうれん草などには、カルシウムが沢山入っていますね。しかし、それで尿路結石ができました。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    過剰ではなくバランスを考えて摂取しましょう。
  • 50代男性 一般内科 「推奨できる」
    野菜だけで十分に摂取できるとは思いませんが、推奨はできます。
  • 40代男性 一般内科 「推奨できる」
    結局はバランスかとも思います。
  • 60代男性 一般内科 「推奨できる」
    要は、バランスよく食事をすればいいのです。極端な栄養事情は、今のこの国では考えにくいでしょう。
     

まず、新しく出てきた言葉の概要をおさえてから、医師のコメントに触れていきましょう。

シュウ酸とは

シュウ酸はいわゆるアクの成分で、シュウ酸を多く含むホウレンソウ、タケノコ、紅茶、チョコレートなどのとりすぎには注意しましょう。また、動物性タンパク質、砂糖、塩分のとりすぎは尿中のカルシウム濃度を高め、脂っこいものも尿中のシュウ酸濃度を高めるので注意します。
引用:シュウ酸|日本医師会

尿路結石とは

尿路結石とは、腎臓で作られた尿の成分が固まって結石となるものです。そのうち尿管結石は、腎臓と膀胱をつなぐ尿管に結石が詰まり、尿の流れが悪くなることで、七転八倒の苦しみで、起き上がれないほどの痛みを伴うことがあります。
引用:尿路結石|一般社団法人 江戸川区医師会


一番多く回答を集めたのは、「推奨できる」との意見でした。
医師のコメントによると、新鮮な野菜からカルシウムを摂取することは栄養学的に可能であり、医師からも推奨できるとのことです。
カルシウムをサプリメントからではなく、食品から自然な形で摂取することが推奨されていて、豊富な栄養素を含む野菜は他の働きも持っていることから、野菜を摂ること自体が大切なことだと言われています。野菜類には、少量ながらカルシウムが含まれていて、中でも小松菜ほうれん草は比較的カルシウムの含有量が多いようです。
また、牛乳よりもカロリーが少ないことから、カロリー制限やダイエットをしている人でも取り入れやすいというメリットもあるかもしれません。

一方で、カルシウムを野菜から摂取するデメリットが2点挙げられていました。
1つ目は、動物性よりも吸収率が低いということ。しかし、このデメリットは、食材の組み合わせ次第でクリアできるそうです。
2つ目は、含有量が少ないことで大量に摂取する必要があるということ。もし、大量に摂取することができても、野菜によってはシュウ酸の摂取量が問題となるようです。シュウ酸を摂取しすぎると尿路結石の原因となり得るため、野菜を大量に摂ることはリスクがあるかもしれません。

以上を踏まえると野菜だけでカルシウムを摂取しようと考えるのは大変なようなので、乳製品も視野にバランスの良い食生活を送ることを心がけたほうが良いのかもしれませんね。
 

野菜からカルシウムを摂るという発想がない

  • 60代男性 一般内科 「わからない」
    どのような野菜にカルシウムが含まれているか分かりません。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    詳しいことは分かりません。
  • 40代男性 一般内科 「わからない」
    野菜の成分を十分に検討したことがないので分かりません。
  • 40代男性 一般内科 「わからない」
    カルシウムを野菜から摂る、という発想はありません。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    野菜の種類によると思われます。
  • 50代男性 代謝・内分泌科 「わからない」
    野菜にそれほど多くのカルシウムが含まれるとは思えません。
  • 60代男性 一般内科 「わからない」
    野菜に含まれるカルシウムは、ほとんど微量ではありませんか。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    相当たくさん食べないといけません。
  • 40代男性 一般内科 「わからない」
    野菜だけでは難しいと思います。
  • 40代女性 一般内科 「わからない」
    カルシウムの吸収効率を高めることは可能だと思います。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    神経質になる必要はないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    バランスを考えて食事をすべきです。
     

次に回答で多かったのは、「わからない」との意見でした。
医師のコメントを見ると、回答を「わからない」とした理由として、以下のような理由が挙げられました。

  • どのような野菜にカルシウムが含まれているか分からない
  • 詳しいことは分からない
  • 野菜の成分を十分に検討したことがない
  • カルシウムを野菜から摂るという発想がない

また、野菜の種類にもよりますが、野菜には微量のカルシウムしか含まれておらず、カルシウムを野菜から摂取するには、相当な量を食べなければならないようです。

野菜からカルシウムを摂取することを意識するよりも、野菜を含めたバランスの良い食事をすることを意識したほうがうまくカルシウムを摂取することにつながるのかもしれませんね。
 

野菜だけでカルシウム源とするのは難しい

  • 60代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    あまり推奨できません。
  • 50代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    野菜の種類によると思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    ある程度期待できるとは思います。
  • 40代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    含有量は少ないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    大量摂取が必要なので推奨できません。
  • 50代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    吸収率がかなり悪いので推奨できません。
  • 40代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    吸収効率は低いですが、摂らないよりはマシでしょう。
  • 50代女性 一般内科 「あまり推奨できない」
    食生活が和食中心であれば、毎日少しずつの摂取が可能です。しかし、吸収率を考えると、あまり推奨できません。
  • 60代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    野菜から十分カルシウムを摂取できないと思います。
  • 60代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    野菜から摂取するのは難しいです。
  • 40代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    野菜を摂ること自体はいいことですが、カルシウム源とするのは難しいです。
  • 40代男性 一般内科 「あまり推奨できない」
    カルシウム摂取という観点からは、野菜より牛乳をすすめます。
     

次に回答で多かったのは、「あまり推奨できない」との意見でした。
医師のコメントでは、野菜の種類にもよる、ある程度は期待できる、との意見が挙がった一方、そもそも野菜はカルシウムの含有量が少ないとされていました。カルシウムを野菜から摂取するには大量摂取が必要であるため、医師からは推奨できないとのことです。吸収率がかなり低いという欠点もあることから、効率的にカルシウムを摂取することは難しいのかもしれませんね。

食生活が和食中心であれば、毎日少しずつカルシウムを摂取することは可能とのコメントもみられましたが、含有量や吸収率などから総合的に考えると、カルシウムを野菜で摂るだけでなく、牛乳などでも摂った方が、効率よく摂取できるのかもしれません。
 

野菜からカルシウムは摂れるが含有量が少ない

本調査では、カルシウムを野菜から摂取することは推奨できるのかという質問をしたところ、「推奨できる」との回答の割合が一番高く、次に「わからない」、「あまり推奨できない」が続きました。

野菜には少量のカルシウムが含まれていて、中でも小松菜やほうれん草は、比較的カルシウムの含有量が多いとのことです。また、野菜には、カルシウム以外にも豊富な栄養素が含まれていることから、野菜を積極的に摂取すること自体は推奨されていました。

しかし、野菜は吸収率が低いことから、野菜をカルシウム源とするには効率が悪いと考えられています。もし、野菜をカルシウム源とするには、大量に摂取しなければならず、大量に摂取した場合、野菜によってはシュウ酸による結石のリスクも高まるようです。

本調査を参考に、カルシウムの適切な摂取方法を考えてみてはいかがでしょうか。

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