視力の矯正、医師はどうしてる?

眼鏡をかけたおじいさん医師
視力の矯正が必要な医師は8割以上、眼鏡の使用が多い結果となりました。
医療の現場
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矯正が必要な医師は8割以上、「メガネ派」が多数

 2013年度の文部科学省学校保健統計調査によると、裸眼視力1.0未満の高校生の割合は65.8%でした。成人では同様の調査は行われていませんが、視力が悪い人は多いのではないでしょうか。では医師はどうなのか、また視力が悪い人はどのような方法で矯正しているのか、MedPeerでは会員医師を対象にアンケートを行いました。

医者全体と眼科医のみ場合の視力矯正方法調査

 寄せられた4141件の回答のうち、「裸眼でも支障はない」と答えた人は16.8%(697人)で、残りの8割以上は矯正が必要でした。このうち遠視の1%(78人)を除いた人たちの矯正方法は「眼鏡(メガネ)」が圧倒的に多く、64.6%(2675人)を占めました。コンタクトレンズは13.4%、レーシックはわずか2.2%でした(図1-1)。

 メガネを使う理由として「使い慣れているから」「着脱が簡単」「勤務が長時間になりがちなので眼鏡が一番安全」「現在老眼が進行中なので、眼鏡のほうが調整しやすい」といったコメントのほか、「感染防止」という医師という職業ならではのメリットを挙げた人も少なくありませんでした。「コンタクトがメインだけれど、当直時は眼鏡」という使い分け派も見られました。

眼科医もメガネが多く、コンタクト使用者は少なめ

図2 全体の年齢別回答

医者全体の年齢別視力矯正方法調査

 年代別で見ると、コンタクトレンズの使用者やレーシック経験者は若い世代が多く、世代が上がるにつれ減っていきます(図2)。特にコンタクトレンズ使用者は20代・30代では20%を超えていますが、50代・60代になると7%前後までガクンと落ちています。レーシックは20代では6.9%、30代は4.3%が経験している一方で40代は2.5%、50代は1.1%でした。また、「40歳を過ぎてからレーシックを受けた」というコメントもいくつか見られました。ただし「眼科医がレーシックを受けたという話を聞いたことがないので怖い」という声もありました。

 今回のアンケートで回答を寄せた医師のうち眼科医は127人ですが、眼科医もメガネ派が64.6%(82人)を占め、眼科医以外の回答と同じ傾向でした。コンタクトレンズは12.6%で若干少なめになっています(図1-2)。

 またコメント欄を見ると、「スマホやパソコンは最小限にしている」「パソコン作業の途中で休憩を取る」「目を閉じて休めたり、遠くを見たりするようにしている」「眼科の定期受診を欠かさない」といったさまざまな視力悪化予防策を実行しているようです。

 調査は会員からの回答をもとに2016年1月27日から2月2日までの1週間行いました。主なコメントは以下の通りです。

【眼科医以外のコメント】

  • スマホを使い始め、電子カルテとなり、さらに目が悪くなりました。(40代、精神科)
  • 眼鏡は有効性と安全性が最も高い。高齢者にも使用でき、経済効率も有効、老眼が新たに出てきた場合の調整もしやすい。(50代、循環器内科)
  • 耳鼻科医にとって眼鏡は感染防御の一つです。(50代、耳鼻咽喉科)
  • ドライアイのため、当直明けの手術でコンタクトレンズがはずれて「あわや術野に」という状況を経験し、レーシックを受けました(30代、循環器外科)
  • 眼鏡がないと仕事になりません。さらに抜糸の際はルーペを使用します。(50代、整形外科)
  • 長い間、コンタクトレンズでしたが、老眼となり、遠近両用の眼鏡に変えました。それでも、見えづらく、職業的限界を感じます。(60代、放射線科)
  • コンタクトレンズにしたいのですが、睡眠不足なのでコンタクトは目が痛くなります。(40代、産婦人科)
  • 近視で老眼ですが、口腔内を見るなど、診察時には上目遣いの近距離でピントが合わないといけないため、遠近両用は役に立ちません。診察中は老眼鏡使用です。(50代、小児科)
  • 50代後半なので、老眼も進んできていますが、手術野は明るい無影灯が照らしてくれると、ほぼ不自由はありません。むしろ、外来での抜糸等で苦労します。眼鏡にして、はずすと良いのでしょうが、コンタクトに慣れてしまうと離せなくなってしまいます。案外、目の利くうちが花で、これが引退時期を決めるのでしょうか?(50代、一般外科)
  • 元々強度近視でしたが白内障の手術を受けて度の軽いメガネで済むようになり、快調です。(50代、産業医)

【眼科医のコメント】

  • 若い時から近視で眼鏡を使用しており、40代後半から累進多焦点メガネを使用しています。(50代)
  • 近視は便利な状況で悲観する必要はまったくない。遠視の方が年取ったときよっぽど悲惨です。(60代)
  • 日常生活で視力低下を防ぐ方法があれば教えていただきたいくらいです。(30代)
  • 仕事以外の時間は、星空や景色など極力遠くを見るか、目をつぶって休むようにしています。(40代)
  • レーシックを3年前に受けました。快適です。(50代)
  • 本当は裸眼に憧れていますが、レーシックは老眼になりやすいと言われ、そうなると患者さんの手術をする際に不自由なので、眼鏡で我慢しています。(30代)
  • 仕事柄、眼鏡は中近用のほうが明らかに便利です。近距離、中距離の幅が大きく、楽に見ることができます。手術は顕微鏡を裸眼で見ています。(50代)
  • 現在視力には問題がありませんが、ブルーライトをカットする眼鏡やサングラスを着用し、ときどき遠方視するなど視力の維持に努めています。(30代)
  • 今は電子カルテが必須になっているので、40歳越えたら老眼に対応する必要があります。裸眼にこだわりすぎると疲れるだけ、それどころか遠見裸眼視力が低下する危険もあります。(50代)

参考サイト

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