マダニが媒介する恐ろしい感染症とは!?

ダニ
医療の現場
イシコメ運営事務局

身近なようであまり意識されないダニですが、人間にも寄生するとても危険な生物です。

特にマダニは様々な病気を媒介しますので、野外での行動が多い方や、ペットを飼っている方は、十分に注意しましょう。

マダニが媒介する感染症

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

2011年に発見された比較的新しく、また致死率も高い病気です。

国内では、2016年7月現在で48名死亡報告されています。

  • 病原体:ブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルス
  • 症状:発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)、頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状など
  • 潜伏期間:6日〜2週間
  • 参考:NIID 国立感染症研究所

 

ダニ媒介性脳炎

日本脳炎と同じフラビウイルス属ですが、蚊に媒介される日本脳炎と異なり、マダニによって媒介されます。

  • 病原体:フラビウイルス
  • 症状:インフルエンザのような発熱・頭痛・筋肉痛が1週間程度続き、解熱後2〜3日間は症状が消え、その後第二期にはいり痙攣・眩暈・知覚異常などの中枢神経系の症状
  • 潜伏期間:7~14日
  • 参考:国立感染症研究所

 

ライム病

歌手のアヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne)さんが発症したことで話題となりました。

5ヶ月ほぼ寝たきり状態だったそうです。症状がインフルエンザに似ているため、原因判明に時間がかかったようですね。

  • 病原体:ボレリア(Borrelia)
  • 症状:インフルエンザのような筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感など
  • 参考:NIID 国立感染症研究所

 

日本紅斑熱

  • 病原体:リケッチアの一種 リケッチア・ジャポニカ(Rickettsia japonica )
  • 症状:頭痛、発熱、倦怠感を伴う症状
  • 潜伏期間:2~8日
  • 参考:国立感染症研究所

 

Q熱

  • 病原体:リケッチアの一種 コクシエラバーネティー(Coxiella burnetii )
  • 症状:インフルエンザのような発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、呼吸器症状など
  • 潜伏期間:一般的には2~3週間
  • 参考:国立感染症研究所

 

マダニとは?

日本には47種類の生息が確認されており、春から秋(3〜11月)に活動が活発になります。

鹿・猪・兎などの野生動物がいる環境に多く生息していますが、散歩中の犬・猫などのペット経由や、野外活動の際に人間に寄生してきます。

マダニはハーラー器官という感覚器官で動物の体温、振動、二酸化炭素、匂いなどを感知し動物に寄生します。

その後、ギザギザの歯を皮膚に差し込み、噛み付き部分を特殊な唾液で固めて吸血します。

 

刺された場合

大前提

皮膚科を受診してください

病院では薬剤でマダニを取り除くこともできますので、気持ち悪くてもそのまま皮膚科に向かいましょう。

 

無理に取らない

自分の身体にダニが付いていたら恐ろしいですが、無理に引き剥がすと、マダニの口先が皮膚内に残ってしまい、皮膚の切開手術が必要になります。

自力で取るには、マダニが自ら外れるようにする必要があります。方法としては、

◎殺虫剤を使用する

ティッシュや布等をマダニにかけ、その上から殺虫剤や虫よけを染み込ませて逃します。

◎線香等の火を近づける

タバコや線香等の火をマダニのお尻部分に近づけて、逃げさせます。焼き殺さないように注意しましょう。

 

マダニが取れた後は、必ず皮膚科に行き相談しましょう。

 

予防方法

野外では、腕・足・首などの肌の露出を少なくし、服の上からも虫除け剤を使うようにしましょう。

また、ペットとのふれあいの際も、ダニが付いていないか注意深く確認しましょう。

国立感染症研究所からマダニ対策の図解もされています。ぜひご確認ください。

マダニ対策、今できること
 

医師のコメント

  • 石川 陽平
    SFTSは、現在のところ西日本でしか報告されいませんが、致死率の高い怖い病気です。 夏になると増える傾向があるのですが、頻度は高くないこともあり診断が難しい病気の一つです。
    投稿日時:
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