医師の親族には医師が多い?

医師の親族には医師が多い?
医療の現場
イシコメ運営事務局

「親族に医師はいない」が半数超え

「医師の家系」医師の親族には医師が多い――そんなイメージをもたれることが多いようです。

本当にそうなのか、あるいは思い込みなのか、MedPeerでは会員医師に「一親等・二親等の親族の中に医師は何人いますか?」というアンケートを行いました。

一親等は本人および配偶者の両親と子供、二親等は本人および配偶者から二世隔てた関係にある祖父母や兄弟姉妹、孫が該当します)。

寄せられた4151件のうち、「親族に医師はゼロ」という回答が50.9%(2113件)で、半数を超えていました。

残りの回答も「1人」が17.6%(730件)、「3~5人」が15%(632件)、「2人」が10.3%(426件)と、少ない人数が続きます(図1)。「10人以上」と回答した人はわずか2.1%(87件)、「6~9人」も4.2%(173件)でした。

 

図1

 

開業医のほうが、親族に医師が多い

コメントには、「開業医は後継ぎが必要なのでは」とのコメントが目立ちました。

実際、開業医・勤務医別(図2、3)に見ると、親族の医師数が「2人」「3~5人」「6~9人」「10人以上」で全て開業医のほうが多く、逆に「親族に医師はいない」とする回答した開業医は42.9%で、勤務医の52.7%よりも10ポイントほど少なくなっていました。

 

図2

 

  また年代別(図4)では、20代では親族の医師数は少なく、年代が上がるにつれてだんだん増える傾向が見られました。

 

図4

 

調査は会員からの回答をもとに、2016年6月29日から7月5日までの1週間行いました。

 

主なコメント

・私と家内だけです。自らの経験で言えば、周囲に医者がいない状況で医者を目指すのは大変だと思います。(50代、一般内科)

・叔父が2人、医師でした。自分が医大に入ると報告した際、1人はよくやったといい、1人にはかわいそうにと言われました。今ではどちらの気持ちもよくわかります。(50代、皮膚科)

・医師は私1人ですが、医学部通学中が1人。ただ親族は皆歯科医か薬剤師です。それが不満だったので子供には医者になってほしかったようです。(50代、眼科)

・某私立大学医学部を受験した時、同じことを面接で聞かれました。(50代、一般内科)

・子どもが医師を目指すのは、医師という職業に親が誇りに思っていることが伝わるためでしょう。また、私自身は勤務医ですが、開業していたら、次に継がせたいと気持ちは強いと思います。(20代、一般内科)

・一族ほぼ全員が開業医です。継がせたいのでしょうね。(50代、皮膚科)

・5人ほどいます。家族の影響は大きかったですが、皆国立大出身ですので、私大の2世、3世とは異なる境遇です。(30代、泌尿器科)

・一般家庭に生まれ、大学まですべて公立、大学時代は奨学金で生活していました。大学の同級生の8割は親族に医者関係がいて 言い方は悪いですが、ボンボン、お嬢ちゃんばかりでした。(40代、消化器外科)

・東北地方はまだ親の職業を子供が継ぐのが当然との考えが根強いので、家系に医師は多いですね。(40代、精神科)

・5人います。代々医師の家系が続くと、医師になれという空気が醸成され、それに従ってしまうからかもしれません。(40代、眼科)

・親が医者ならいろいろと相談できたでしょうが、うちは違います。世襲制は利点欠点あると思います。(40代、消化器外科)

・私と妹は医師になりましたが、親戚には教員が多いですね。入学してわかったことですが、国公立大医学科の保護者は意外に教員が多いです。(50代、精神科)

・私の家系はゼロですが、(勤務先の)精神科病院は2世、3世の世代となり、経営者は必死に医学部に入学させようとしています。(40代、精神科)

・兄と息子2名の計3名です。息子たちはやはり親の後ろ姿を見て、自然に医師という職業に興味を持つようになるのでしょう。息子たちには医師になれと言ったことはありませんが、自然に医師を目指しました。(50代、整形外科・スポーツ医学)

・結局、親が子どもを医者にさせているのではないですか。(30代、整形外科・スポーツ医学)

・医師になれと育てられてきました。自分の子どもには絶対にそう言わなかったので、好きな道を歩んでいます。(50代、皮膚科)

 

医師のコメント

  • 田中 公孝
    私も親族に医師はいません。アンケート結果は医学部にいた時の肌感覚と一致する印象ですが、確かに世間一般のイメージはもっと多いのかなと思います。 あと個人的には、私立医学部は親族医師の比率が高い印象なのですが、続報を期待したいです!(完全に読者目線の要望です 笑)
    投稿日時:
  • 石見 陽
    これは面白い統計。 ちなみに私は祖父、伯父、従兄弟、兄、と医師の多い家系に生まれました。亡くなった祖父を除き勤務医ですので跡継ぎ、という意図は無いように思います。それよりは小さい頃から常に伯父には診てもらっていたので、医師が身近な存在であった事は間違いないです。
    投稿日時:
  • 川村 優希
    私も親族に医者はいません。 医療系以外の人と知り合うと「お父さんもお医者さん?」とよく聞かれ、違うと答えるとすごく驚かれます。初対面の人に親の職業は通常あまり聞かないと思うのですが、その質問を躊躇させないほど「医者の親も医者」という認識を世間一般に持たれているのだと実感します。 このアンケート結果は意外に思う人も多いのではないでしょうか。
    投稿日時:
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