子供が保育園でまた怪我してきた! 考えられる理由を保育士が解説

怪我なんてなんのその! 走り回る保育園児
子どもが成長過程で怪我をしてしまうのは経験としてよくあることです。しかし、信頼して子どもを預けている保育園で怪我が多いのはママとしては不信感を抱く原因になってしまいます。 どうして怪我が多くなるのか要因を考え、冷静に保育園に伝えていくことが大切になっていきます。
医療の現場
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

保育園に通う中でたまに子どもが怪我をするのは仕方がないことですよね。
それも成長!と見守ることができます。

一般的に保育園など集団生活で怪我がおきる原因は「保育園や幼稚園での子どもが怪我!怪我が起きる要因とは」の記事でご紹介しました。

しかし、連日怪我をしてくるようなことがあったらちょっと
「あれ? うちの子、怪我多くない?」
と不信感が募ってしまいますね。

保育士さんに理由を聞いても
「転んじゃって」
「お友達に押されて」
「おもちゃがぶつかって」
などなど、よくある光景での理由を聞かされるかもしれません。

「私たちの不注意で申し訳ありません!」と保育士さんは言うでしょうね?

でも
「なんでうちの子だけ怪我が多いの~?」
「保育園には聞きにくいし・・・」
そう思って、我が子の怪我の多さにモヤモヤしているママも多いかもしれません。

怪我が多い子の理由を考えてみました。

怪我が多い子の理由は

連日にわたって怪我をするというのは、怪我をしてしまう状況が続いているということが考えられます。

つまずく物があって転んでしまう、といった理由であれば、その物をどけるだけで怪我を避けられます。

簡単には状況を変えられない理由があるとき、子どもたちの怪我は続いてしまいます。

怪我が続く2つの要因

子どもの怪我が続いてしまう原因は、大きく分けて2つあります。

「子どもの問題」

「保育園の運営の問題」
です。

こういった要因はすぐに解決できないことがあります。
具体的にみていきましょう!

単一的な問題でなく、これらの問題が複合的に絡み合っていることもあります。
お子さんに怪我が多い理由を注意深く探ってみてください。

子どもの問題

子ども自身に問題があり、怪我が多くなることがあります。

① 自分で怪我をしちゃう子

以下のような気質の子どもは怪我が多くなりがちです。

① 衝動性・無鉄砲にパっと行動する。
② 動揺性・お天気屋で、気分が変わりやすい。
③ 攻撃性・反抗的で、よくケンカをする。
④ 遅鈍性・動作がのろい。
⑤ 幼稚性・年下の者がするようなことを平気でする。
⑥ 依存性・他人に頼りすぎ、自ら積極的に行動しない。

引用 日名子太郎 監修 細野一郎 菊池秀範 石井邦男 飯田和也(1990)『保育内容・健康』学芸図書株式会社 p99、102

発達障害のある子も特有の行動で怪我が多くなる場合があります。
詳しくは「保育園や幼稚園での子どもが怪我!怪我が起きる要因とは」の記事を参考にしてください。

こういう気質のある子は元気いっぱいで行動的です。
走り回って転んだり、保育士の話を聞かず危険なことをしてしまったりして怪我が多くなります。

また、逆にぼーっとしてる子は注意が散漫で物にぶつかったりしがちです。

② 怪我を負わされちゃう子

「お友達に引っかかれた」
「お友達にぶつかった」
など、ほかの子に怪我を負わされることが多い子もいます。

こういったことが起きる理由は

  • 発達がほかの子よりゆっくりでクラスの動きについていけない
  • クラスに動きが乱暴な子、けんかっ早い子がいて巻き込まれる
  • お友達の嫌がることをしてしまう
  • 仲のよい子がいてケンカがおきる

こういう子は比較的おっとりしています。
そのためクラスでも勝気な子に巻き込まれやすく、怪我が多くなります。

保育園時期の子どもたちは同じ月齢のクラスであっても個人差が大きく発達に開きがあります
クラスの活動についていけず、お友達にぶつかられてしまったりして怪我が多くなることがあります。

また、お友達が「やだ」ということをやってしまって、逆に怪我を負わされるケースもあります。

興味深いのが、特定の仲のいい子がいると怪我が多くなることがあるのです。

それは仲がいいゆえに、ケンカになったり焼きもちをやかれたりすることが多くなり、トラブルが増え、怪我が多くなります。

保育園の運営の問題

保育園側の運営に問題がある場合があります。
こんなことが考えられます。

① 保育士不足

保育園業界は待機児童や保育士不足の問題が騒がれていることはご存じの方も多いでしょう。
これらの影響を受けていることも、子どもの怪我が多くなる原因になりえます。

保育園は月齢によって保育士の配置人数が国の規定により決まっています。
たとえば3歳児クラスなら20人に保育士1人という人数です。

ですが実際はこの保育士の人数では回らないのが現状です。
保育士を増やして配置している保育園が殆どです。

ですが、園によっては「保育士不足問題」で十分な数の保育士を確保できていない可能性があります。

それが原因でクラス全体に保育士の目が行き届かず、怪我が多くなっていることがあるかもしれません。

② 園の方針

保育園は「園の方針」を持って運営しています。
園によって怪我に対しての許容範囲が違うこともあります。

ちいさな傷一つでもさせないと考えている園もあれば、多少の怪我をしてでも元気にからだを動かすことを重視している園もあります。

子どものケンカに対しても考えは様々です。
ケンカをどんどんさせる園もあります。
極端な例ですと、子どもたちが取っ組み合いになっても、保育士が仲裁に入らず周りで子どもたちとケンカしている二人を応援するなんて園もあります。

こういった園は怪我が多くなるでしょう。

③ 保育士の質

保育士の経験の未熟さ、能力不足などで怪我を回避できないこともあるかもしれません。

対処方は?

お子さんに怪我が多いと、ママ自身も嫌な気持ちになったり、周りの子や保育園に対して不信感を抱いてしまうこともあるでしょう。

その気持ちのまま保育園に通わせるのは辛いものがあります。
いつか爆発してしまうかもしれません。

保育園はには2つの大きな目的があります。

  • 子ども達を健やかに成長させ、保育すること
  • 働いている保護者を支援すること

この2つです。
我慢せず、かといって保育園に文句を言うだけで終わらないよう、正確に対処しなければいけません。

冷静に怪我の原因を考えてみる

お子さんが連日怪我をすると、ママだって気分が悪くなるのは当然のことです。
その腹ただしさから、原因がしっかり見えなくなってしまうことがあります。

まずはお子さんの性格を考えて、
そもそも怪我をしやすいタイプではないか?
怪我をさせられやすいタイプではないか?
保育園の運営は健全になされているか?
これらの点がどうかを考えてみてください。

子ども同士のトラブルが原因だったりする場合も多いです。
それはむしろ健全な成長といえます。
人間関係を学習している最中で起こっている、ということを頭に入れておきましょう。

保育園側の現状も考慮してみる

  • 手のかかる子どもがいる
  • 担任の保育士が経験が浅い
  • 保育士不足
  • 園の方針である程度の怪我を容認している

このような状況が複合的に起こっている場合、保育が手薄になっているかもしれません。

だからといって怪我をさせていい理由には一切なりませんが、これらの問題は保育士だけを責めても改善しません

また、怪我自体を子どもを育てるために必要なこと、という考えもあります。
そのうえで保育をおこなっているので、保育園側が精一杯やっていてもある程度怪我が発生してしまっているのかもしれないということを考慮してみてください。

園から怪我が多い理由と改善方法を聞く

保育園にしっかり「怪我が多いことが気になる」と伝えてみましょう。
この場合は、お迎えの合間などスキマ時間で伝えるのではなく、担任の保育士さんに時間をとってもらって話したほうがいいです。

具体的にどういったときに怪我をしているか聞いてください。
同時に「どうしたら改善できそうですか?」と改善方法も聞きましょう。

今後も通う保育園であれば、むやみに「怪我をどうにかしろ!」と責めないことをおすすめします。
そのほうが、子どものためにも園や保育士さんとの信頼関係を築いていけます。

子どものことを考え、園に丸投げするのではなく、ママも保育園と一緒になって改善していこうという姿勢を持つことが大切です。

悪者探しをしないで冷静に怪我をしない方法を探してもらう

子供が保育園に楽しく帰る環境を園とママとで一緒に作ろう

子どもに怪我が多いと「うちの子が悪い」「お友達が悪い」「保育士が悪い」と責任を押し付けてしまいがちです。

ですが、それでは解決しません。
冷静になることが大事です。

保育園で起こった怪我は、どんな理由であれ、保育園側の責任といえるでしょう。
しかしママが子どものために一緒に考えることで、保育園ともよりよい信頼関係が築けるのではないかと思っています。

毎日通う保育園でお互いに気持ち良くいられる環境を作って、怪我を防いでいきましょうね。

医師のコメント

  • 眞鍋 歩
    保育園に限らず、なんでも信頼関係が全てかと思いますので、色眼鏡で見ないことも重要かと思います。 子どもは怪我をするものですので、ある程度は仕方ないかと思いますが、あまりに怪我が多いなどの場合はやはりきちんと時間を取って保育園側とも話し合うことが必要でしょう。
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