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糖尿病の原因は甘い物だけではない?原因や症状、予防法をご紹介

糖尿病にならないためには毎日の体重管理が大切
日本は世界第6位の糖尿病大国です。糖尿病は進行するとさまざまな合併症を引き起こす非常に怖い病気です。原因は甘いもの以外にもあるので、正しい知識を身に着けて普段の生活習慣を改善することで、将来の糖尿病リスクに備えましょう。
医療の現場
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世界第6位の糖尿病大国と言われている今の日本。今や5人に1人が糖尿病患者もしくは糖尿病予備軍と言われています。日本食はカロリーも低くてヘルシーなものが多く、比較的スリムな人が多い日本人の体型を考えると、なんだか6位というのが信じられませんよね。それは、糖尿病の原因が甘い物の食べ過ぎや肥満によるものだと思っているからかもしれません。もちろん、これらも糖尿病の原因になりうる要素ではありますが、糖尿病の原因はこれだけではなかったのです。今回は、多くの日本人が気になるであろう糖尿病について、その原因や症状、予防法などについてご紹介いたします。

そもそも糖尿病ってどんな病気?

糖尿病は、一度発症すると完治しないと言われています。そもそも糖尿病とは、血液に含まれる糖分が、一定の基準よりも高くなってしまう病気のことを言います。本来すい臓で作り出され、血糖値を正常に保つ働きをしてくれるインスリンの生成や使い方に問題が生じ、正常なエネルギー代謝ができなくなってしまうのです。一般的に、人の血糖値は空腹時は80~110mg/dlと言われており、食事をした際には140mg/dlほどまで上昇しますが、その後すぐに下がります。これはインスリンの作用によって、血糖値が急激に上がるのを防いでいるのですが、糖尿病患者の場合はしばらく経っても下がることなく、それどころか140mg/dlの数値を示してしまう場合があるのだそうです。血糖値が高い状態が続くと、こわいのが合併症です。合併症によって神経障害や網膜症、脳卒中などを引き起こす原因ともなるため、糖尿病は早期の治療が大切なのです。

糖尿病になったらどんな症状が出るの?

糖尿病には、大きく分けて1型と2型があります。1型糖尿病は、そもそも体内でインスリンを作ることができないインスリン欠乏によるもの、2型はインスリンを作り出すことは可能だが、その量が十分でないインスリン分泌不全によるものです。このうち、2型の方が一般的な糖尿病と言われており、糖尿病患者が10人いればおよそ9人は2型なのだそうです。2型糖尿病の症状としては、疲労感や皮膚の乾燥・かゆみ、手足の感覚低下、頻尿、目のかすみ、空腹感や喉の渇きなどが挙げられます。ですが、2型糖尿病の場合は初期段階では症状がない場合が多く、また、症状が表れても非常にゆっくりのため、初期段階で発見することはなかなか難しそうですね。

これに対し、1型糖尿病の症状は極度の疲労感や頻尿、喉の渇き、急激な体重減少が挙げられます。症状としては1型も2型もさほど大きな違いはありませんが、症状の表れがゆっくりな2型と異なり、1型は突然表れるのだそうですよ。

甘い物だけじゃない!糖尿病の原因

糖尿病の症状についてご紹介しました。症状だけを見たところ、なかなか初期段階では発見しにくそうな糖尿病ですが、そもそも糖尿病の原因とは何なのでしょうか。

甘い物や高カロリーな物、そしてそれらの食べ過ぎによる肥満が原因と思われがちな糖尿病ですが、実はそれだけではありません。まず、糖尿病患者の大半を占める2型糖尿病の原因としては、肥満、運動不足、病気やケガなどによるストレス、遺伝などが挙げられます。また、出産経験のある女性の場合は、妊娠中に糖尿病にかかっていた、4000g以上の大きな赤ちゃんを出産したなども糖尿病になりやすい原因になるそうですよ。一方、1型糖尿病の原因としては、もともとの体質やすい臓の病気などが挙げられます。食べ過ぎやそれによる肥満ももちろん糖尿病の原因にはなりますが、それ以外にもストレスなど、メンタル部分での要因もあったのですね。そんな糖尿病ですが、普段から気をつけていてもなってしまった場合はどのような治療が行われるのでしょうか。

糖尿病の治療は食事、運動、薬!

糖尿病は一度発症すると完治しないということは先ほどお伝えしましたが、きちんとした治療を受ければ上手にコントロールしていくことが可能な病気です。糖尿病の治療は、高血糖状態が引き起こす様々な合併症を予防し、できる限り血糖値を正常に近付けることを目的としています。

① 食事のポイント

糖尿病治療の食事の基本は、1日30品目以上、朝昼晩と規則正しく食べることです。

「おにぎりだけ」「パンだけ」など、忙しさのあまり食生活が乱れ、そのわりにはカロリーオーバーになりがちな現代人。不規則な食事は肥満や免疫力の低下だけでなく、血糖値の変動をも大きくさせてしまうのだそうです。主食1:野菜2:肉や魚2の割合でバランスの良い食事で血糖値をコントロールしていきます。また、量だけでなく、塩分や糖分にも注意が必要です。

② 運動のポイント

糖尿病治療には、食事同様運動も大切なポイントです。適度な運動は、糖尿病だけでなく、動脈硬化や心筋梗塞などその他の生活習慣病予防にも良いとされています。運動量については、その人の体力やもともとのライフスタイル、糖尿病の症状などによって「異なりますが、1日20分以上、まずはジョギングなどの軽いものからはじめることが推奨されています。いずれにしても、無理はせず、毎日続けられる程度の運動かどうかということが重要です。

③ 薬のポイント

食事や運動療法だけでは不十分な場合、当然ですが薬物療法も必要となってきます。糖尿病の薬と聞くと、患者が自身で行うインスリン注射を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ですが、糖尿病の薬はそれだけではありません。糖尿病の薬物療法には、大きく分けて飲み薬とインスリン注射、インスリン以外の注射があります。従来の糖尿病治療では、最初に飲み薬を試し、効果が見られない場合はインスリン注射というように段階を踏んでいましたが、最近では早期改善のために、初めからインスリン注射を導入したり、飲み薬と併用する場合もあるそうですよ。

早期発見のために!糖尿病の血液検査とは

糖尿病の治療についてご紹介しました。糖尿病は自覚症状がないことと、肥満でなくてもストレスや遺伝によってかかってしまう可能性もあることから、なんだか不安になってきたという方も多いのではないでしょうか。そんな方には、定期的に血液検査を受けることをおすすめします。この血液検査は、メタボリックシンドロームの判断基準にもなる「特定健康診査」のほか、職場などで行われている健康診断にも含まれています。これらの検査で測る体脂肪や血糖値などから糖尿病予備軍であるかどうかを判断することができるのだそうですよ。

糖尿病の血液検査にかかる費用

検査の料金については幅が広く、職場の健康診断として実施される無料のものから、糖尿病以外の病気のリスクも潜んでいないか、細かい調査が必要なものの場合は8000円近くするものもあるのだそうです。まずは、無料の健康診断で受けてみるのも良いですが、職場の健康診断などは年齢によって検査項目が異なり、35歳以下の場合は血液検査が実施されない場合もあります。その場合は、オプション検査として申し込むなどし、ご自身が最も安心できる手段を取りましょう。

まずは食事からはじめよう!糖尿病予防対策

医療は年々進化し、きちんと治療を行えば死に至る病気ではない糖尿病。ですが一度かかると完治しないということを考えると、できれば日頃から食事や運動を心がけ、糖尿病とは無縁の生活を送りたいですよね。そんな時はまず食事療法から始めてみてはいかがでしょうか。先ほども治療法のところで少しご紹介しましたが、炭水化物、野菜、肉、魚などのバランスが取れた食事を心がけ、味付けも薄味を徹底しましょう。また、糖尿病予防の食事で気を付けなければならない糖質=甘いものだけではありません。ごはんやパン、うどんなどの炭水化物はもちろん、じゃがいもやさつまいもなども糖質が高い野菜です。さらに、一見糖質とは関係なさそうなお酒も、種類によって糖質量に大きな差がありますので、気をつけながら飲みましょう。

生活習慣を見直して、糖尿病とは無縁のからだ作りを心がけましょう

糖尿病の原因と症状や予防法について、いかがでしたか。ヘルシーな食事に定評がある一方で、世界6位の糖尿病大国と言われている日本。日頃からバランスの取れた食事や適度な運動はもちろんですが、自分なりにストレスをためない方法を見つけ、糖尿病とは無縁の生活を送りたいですよね。まずは、無理なく、できることから始め、糖尿病とは無縁の健康なからだ作りに励みましょう。

医師のコメント

  • 眞鍋 歩
    糖尿病の治療の基本は食事と運動です。いきなり薬を飲みましょうとなることは少なく、この2つだけでかなりの改善が可能かと思います。普段からこういったことを心がけることが大切ですね。また通常糖尿病の診断は、健康診断などの単発の血糖値ではなく、HbA1cという過去2ヶ月分の血糖値の推移を測ったものなどで診断されます。とはいえ、健診で血糖値の上昇を指摘された方は放置せず、お近くの内科の先生に相談されてみてください。
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