高血圧の症状とその対策について、医師521人に聞いてみました

血圧測定器
高血圧の症状について医師に聞いたところ、「頭痛」が約8割と最も支持を集め、次に「めまい」や「肩凝り」が続く結果となりました。コメントによれば、このような症状は脳血流のうっ血によって引き起こされてしまうほか、急な血圧上昇によっても現れることがあるそうです。一方、高血圧が原因で症状が現れるのではなく、頭痛、めまいなどの症状が原因で血圧が上昇してしまうという意見もありました。また、高血圧の対策としては、「塩分を抑える」ことを挙げた医師が約8割と最多で、次に「禁煙」や「肥満予防」が続きました。医師のコメントではほかにも、睡眠不足や運動不足、ストレスによる自律神経の乱れや、寒暖差による血圧上昇に気をつけることなどが挙げられていました。
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動脈硬化や心筋梗塞など、様々な病気の要因となりうる高血圧。
なんとなくからだに良くないということは分かっていても、実際のところ高血圧になると何がどういけないのか、何か症状が現れるのか?そもそも高血圧にどんな対処をするとよいのか?など疑問の方もおられるのではないでしょうか。

そこで、今回は一般内科・循環器内科の医師に調査を実施!高血圧の症状や、効果的な対処法について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月18日〜4月19日にかけて行われ、一般内科・循環器内科医521名から回答を頂きました。

そもそもどこからが高血圧なの?

高血圧という言葉はよく聞きますが、実際どこからが高血圧症と呼ばれるのでしょうか。
WHOのホームページでは、以下のように紹介されていました。

成人の正常血圧は、収縮期血圧(血圧上)120 mmHg、拡張期血圧(血圧下)80 mm Hg とされています。しかし、より低い値(収縮期血圧105 mm Hg、拡張期血圧60 mm Hg の範囲まで)のほうが心血管系に対するプラス効果が期待できます。収縮期血圧が140 mm Hg 以上、または拡張期血圧が90 mm Hg 以上の場合、高血圧症と診断されます。(中略)世界的にみると、成人3人に1人以上が高血圧症を患っています。高血圧が原因となっている心臓疾患や脳卒中による死亡は、全体の半分程度を占めます。2004年の統計では、750万人(世界の全死者数の13%)が高血圧が原因の疾患によって死亡しています。

引用:WHO|高血圧 Q&As

つまり、

収縮期血圧:140mmHg以上

拡張期血圧:90mmHg以上

の場合に、高血圧症というようです。

もちろん、これ以上数値が高くなればなるほど危険度は増します。
また、WHOによると成人の3人に1人以上が高血圧症を患っており、高血圧が原因となっている心疾患や脳卒中による死亡は、全体のなんと半分を占めるそうです。

このデータを聞くだけでも、高血圧症は放っておくと危険な病気に繋がる可能性があるということがわかります。

高血圧になるとどんな症状が現れるの?

では、高血圧になってしまうとどのような症状が見られるのでしょうか。
今回は、高血圧での診療で医師がよく見る症状を、以下の選択肢から複数回答で選んでいただき、コメントも併せていただきましました。

  • 頭痛
  • めまい
  • 肩凝り
  • 吐き気
  • 動悸
  • 耳鳴り
  • 手足のしびれ
  • 意識消失
  • その他

調査結果は、以下のようになりました。

  • 60代男性 一般内科
    脳血流のうっ血が原因で生じると考えます。すべてみられると思いますが、経験から、入院に至った症状である頭痛・めまい・吐き気・耳鳴りを選びました。頭痛は特に後頚部痛が多い印象です。
  • 50代男性 一般内科
    急激な血圧上昇時は頭痛・めまい・耳鳴り・嘔気が多いように思います。
  • 50代男性 一般内科
    頭痛眩暈を経験的に認めることが多いですが、直接高血圧がこれらの症状を引き起こす訳でなく眩暈、頭痛が先で血圧上昇の可能性が高いです。
  • 30代男性 一般内科
    高血圧緊急症とまでいかなくとも、多少の普段より高い血圧に加え頭痛などが随伴していることは良く経験します。
  • 50代男性 一般内科
    何らかの疾患によって自覚症状(痛み、めまい、吐き気などなど)があり、それがつらいがために血圧が上がります。収縮期が230を超えるくらいだと頭痛、吐き気をきたす場合もありますが(決して必ずではない)、180-200程度なら基本的に症状をきたしません。あくまで他の疾患によって症状があるのが先で、それがつらい結果として血圧が上がるのです。
  • 50代男性 一般内科
    血圧の上昇で見られるというより、肩こり・頭痛・めまいなどが原因で血圧が上がることの方が多いです。
  • 40代男性 一般内科
    血圧が上がった結果の症状なのか、その症状のために血圧が上がったのか判断がつきにくいものが多いです。

高血圧の症状として、よく見られるものは「頭痛」とする回答が8割を超え、最多となりました。他にも、「めまい」、「肩凝り」、「吐き気」などが、よく見られる症状として支持を得ました。

医師のコメントによると、これらの諸症状は、脳血流のうっ血が原因で引き起こされることがあるそうです。
「頭痛は特に後頚部痛が多い印象」というように高血圧を伴う頭痛の場合は、特定の部位に起こりやすいとした医師もおられました。
また、頭痛やめまいなどの症状により、血圧が上昇してしまうというコメントもありました。
一方で、「血圧が上がった結果の症状なのか、その症状のために血圧が上がったのか判断がつきにくいものが多い」というコメントもあり、頭痛などの症状が先なのか、高血圧が先の頭痛やめまいなのかは、医師の立場でも判断が難しいこともあるようでした。

高血圧の有効な対策はあるの?

続いては、高血圧での診療で医師が勧める対策を、以下の選択肢から複数回答で選んでいただき、コメントも併せていただきましました。

  • 禁煙
  • 塩分を抑える
  • 飲酒を控える
  • 肥満予防
  • 寒暖の差に注意する
  • ストレス解消
  • 十分な睡眠をとる
  • 適度な運動
  • その他

調査結果は以下のようになりました。

  • 50代男性 一般内科
    いちばんは塩分摂取量を控えること、次に睡眠障害がないことだと思います。それでも血圧が高ければ、降圧薬の服用でしょうか。
  • 40代男性 一般内科
    体を動かし、塩分を控えめにするのが良いと感じています。
  • 50代女性 一般内科
    塩分制限は必ず言います。その他は睡眠やストレスを溜めないなどでしょうか。
  • 60代男性 一般内科
    運動と言うほどではなくても、ウォーキングは効果があると思います。
  • 40代男性 一般内科
    要因は複合的ですが、ストレス過多は血圧上昇の原因として大きいように思います。
  • 50代男性 一般内科
    自律神経が最も高血圧に影響を与えるので、十分な睡眠が大前提と思います。
  • 60代男性 循環器内科
    急な上昇ということでは、「冬の寒空に薄着で出ない」といったことを注意します。高血圧の指導としては、減塩を推奨しています。
  • 50代男性 一般内科
    脳卒中などで運ばれてくるひとはお風呂やトイレなので、寒暖の差に自律神経が付いていけないことが一つの誘因ではないかと思います。
  • 60代男性 一般内科
    この辺は寒冷地なので温度差には注意が必要です。特に入浴時の脱衣場と風呂場の温度差に注意するように指導しています。

高血圧の対策として効果的なものは「塩分を控える」ことであると回答した医師が8割を超え、最多となりました。
次に「禁煙」や「肥満予防」が続きましたが、すべての選択肢が一定の支持を得る結果となりました。

コメントを見る限り、塩分制限は、高血圧の対策を行う上で大前提として考えている方が多く、たくさんの医師から言及されていました。
また、運動や睡眠など、基本的な生活習慣の改善について指摘する意見も目立ちました。睡眠不足や運動不足、ストレスによる自律神経の乱れが、血圧上昇を引き起こすと考えている医師もいるようです。
一方、寒冷地に勤める医師からは、寒暖差に注意が必要という指摘もありました。
寒暖差に自律神経がついていけず、急な高血圧を引き起こしてしまうことがあるようです。特に、冬場のお風呂上りやトイレなどは注意が必要みたいです。

ちなみに、冬季の入浴中の事故は毎年発生しており、国や自治体が注意喚起をしています。
以下に、消費者庁と東京都健康長寿医療センターが公表している注意喚起をご紹介しておきますので、気になる方はぜひこちらも参考にしてください。

<参考>
冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!|消費者庁
ヒートショックを防止しましょう|地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

高血圧の症状は頭痛が多い。対策は塩分制限を中心に、できることから始めましょう

今回の調査では、高血圧の症状として「頭痛」を挙げる医師が約8割と最も多く、次に「めまい」や「肩凝り」が続く結果となりました。
医師によると、このような症状は脳血流のうっ血によって引き起こされてしまうほか、急な血圧上昇によっても現れることがあるそうです。
一方、高血圧が原因でこれらの症状が現れるのではなく、頭痛、めまいなどの症状が原因で血圧が上昇してしまうという意見もありました。
また、高血圧の対策としては、「塩分を抑える」ことを挙げた医師が約8割と最多で、次に「禁煙」や「肥満予防」が続きました。
医師のコメントではほかにも、睡眠不足や運動不足、ストレスによる自律神経の乱れや、寒暖差による血圧上昇に気をつけることなどが挙げられていました。
今回ご紹介しただけでも、高血圧の対策はたくさんあるようです。
この記事を参考に、できるものから高血圧対策をしていきましょう!

医師のコメント

  • 眞鍋 歩
    高血圧は生活習慣病の代表的な病気で、日本人の高血圧人口も約4,000万人と言われています。様々な全身の合併症を引き起こしますので、もし血圧が高い方は意識して下げるようにしましょう。 高血圧は生活習慣(食事や運動など)の改善が特に重要であり、ツボに関しては医学的根拠は低いかと思いますが、それ以外の内容に関しては一定の効果があるかと思います。 また近年では家庭血圧が重視されており、是非みなさんもご自宅で定期的に血圧を測られてみてください。その際、血圧が平均して135/85mmHgを超えるようであれば一度医療機関を受診するようにしましょう。
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