医師の6割は「サプリは飲まない」!? サプリメントについて医師4000名にアンケート調査

サプリメントで栄養補給を補助することもある程度はできそう
医師の6割はサプリを使用していないことが分かりました。また、使用の有無によらず、9割の医師は患者さんにサプリを勧めることもしません。ただし一定の効果を期待することはできるようですので、あくまで食事による栄養補給を重視しつつ、自己責任で補助的に使用する分には問題なさそうです。万が一体調不良などが出たらすぐに使用を中止し、医療機関を受診してください。
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糖質制限に関する記事でご紹介したとおり、わたしは現在ダイエット中です。

ダイエット中の食生活について、管理栄養士さんに相談するとやっぱり「栄養バランスに気を配ることが大切」って言われます。

  • 主食(炭水化物、ご飯とか):握りこぶし1個分
  • 主菜(タンパク質、お肉とか):手のひらの大きさ&厚みくらい
  • 副菜(ビタミン・ミネラル、お野菜とか):生野菜 → 両手いっぱい、加熱済 → 片方の手のひらに乗るくらい

このくらいの食事を取ってればいいそうです。

参考:忙しい人必見!“食事量”を簡単に調整できる『手ばかりダイエット』 | ダイエットプラス

でもやってみればわかると思いますが、毎日3食、これに従ってしっかり食事をとるのってかなり大変です。

ですから、不足しがちな部分をサプリとかで補えればいいのかなって思ったんです。
そうすれば毎日サラダつくったり、お魚焼いたりとかしなくていいじゃないですか。

ただ気になるのが「サプリって本当に効果あるの?」ってこと。
そこで、以前メドピアで医師4000人に「サプリメントを摂取していますか」とアンケート調査をしたことがありましたので、その結果をご紹介しながら、サプリに本当に効果があるのか考えてみたいと思います!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2015年7月29日から同年8月4日にかけて行われ、4004名から回答をいただきました。

医師の6割強「サプリは飲まない」

この調査は、

1. 定期的に摂取、患者さんにも積極的に勧める
2. 定期的に摂取、患者さんに勧めることもある
3. 定期的に摂取、患者さんには勧めない
4. たまに摂取、患者さんにも積極的に勧める
5. たまに摂取、患者さんに勧めることもある
6. たまに摂取、患者さんには勧めない
7. 摂取しない、患者さんには積極的に勧める
8. 摂取しない、患者さんに勧めることはある
9. 摂取しない、患者さんにも勧めない

これらの選択肢の中から、自分の考えに最も近いものを選んで頂く形で行われました。
その結果が下記の図1です。

図1 サプリメントを摂取していますか?

はい、わかりにくいですね。
ちょっとデータを整理してみましょう。

下記の図2は、患者さんに勧めるかどうかに関係なく、サプリを摂取する頻度についてのみに関して整理した図です。

図2 サプリを摂取する頻度は?

ここから、医師の65%がサプリメントを摂取しないことがわかりました。

  • 30代男性 アレルギー科医
    自分の勉強不足の部分も有りますが、「サプリメントは効果がはっきりしない上に、値段が高い。場合によっては、健康を害する事もある」という思いがあります。医師として「サプリメントの効果」に興味が有りますので、論文の上で「効果」についての判定をして欲しいです。
  • 50代男性 呼吸器外科医
    (患者さんに)聞かれなければ勧めません。鉄欠乏性貧血の方の場合に、治療薬を勧めても希望されない場合は、鉄分のサプリであれば勧めています。ビタミン系は食事指導しますが、対応不可能な方にはサプリを勧めます。しかしながら、ともに患者さんの顔色をうかがいながら「薬の処方を拒否された場合ならしかたがない」と思い、いやいや勧めています。
  • 60代男性 一般内科医
    よほど特殊な人(プロのスポーツ選手や極端な偏食家など)でない限り不要です。医薬品のように、効果についての厳密な精査が行われていませんし、発売後の調査もされていない物を医療者が勧めるのは、良心がとがめるところです。時に健康被害も起こしています。
  • 50代女性 循環器内科医
    十何種類もサプリを飲んでいる患者さんがたまにいます。サプリメントに含まれている有効成分は1%ぐらいでしょう。残りの99%を占める余分な成分を何種類も服用したら、有効成分で得られるメリットを踏まえても、何だか体に悪そうな気がします。
  • 60代女性 アレルギー科医
    副作用が心配ですので、絶対接種しませんし、患者さんにも勧めません。食事の内容について説明します。小児であっても、親に何種類ものサプリメントを飲まされている子どもをよく見ます。食事で摂りなさい、と伝えますが、なかなかご理解いただけません。

これらのように、サプリメントを飲まないとする医師のコメントの多くが「(薬剤と違って)エビデンスがない」というコメントをしています。
しかしサプリメントの効用について一部認めるようなコメントもありました。

「患者には勧められない」と考える医師が9割弱

また、自分でサプリメントを飲んでいるかにかかわらず、患者さんに勧めることができるかについて整理し、まとめたのが下記の図3です。

図3 患者さんにサプリメントを勧めるか?

この図からわかるように、医師の86%が「患者さんにサプリメントを勧めることはない」と回答しました。
また、下記の図4からわかるように、自分でサプリメントを服用している医師のみに絞っても、8割の医師が患者さんには勧めないとしています。

図4 サプリを使用している医師の回答
  • 50代男性 麻酔科医
    私は現在、糖質制限ダイエットをしています。従ってどうしてもビタミンや微量元素不足になりがちなので、毎日(それらを補うサプリを)服用しています。ただ、色々な会社から製品が出されており、玉石混交なので、あくまでも自己責任で、患者に特定の製品を推奨したりはしません。
  • 30代男性 整形外科医
    マルチビタミン&ミネラルの1種のみ摂取し、実際に頻発していた口内炎がピタッと止まりました。しかしこれは個人的に合っていただけで、それを根拠に患者にサプリの類を勧めるつもりは毛頭ありません。良い物かを尋ねられても「害は無いと思う」程度に答えるようにしています。
  • 40代女性 健診・予防医学
    ダイエット中などにはたまに摂取します。しかし効果がはっきりしていないため、患者さんには勧めていません。(患者さんに)聞かれたら「医学的には効果がはっきりしていないものが多いので、経済的に余裕があるなら試すのは別に悪くないのでは」程度に話しています。

自身はサプリを飲んでいても、患者には勧めない、とする医師のコメントは上記のようなものが中心です。
サプリメントについてある程度の効果を認めつつも、エビデンスが無いことを理由に患者には勧められないとする医師がほとんどでした。

「患者に勧めることがある」とする医師のコメント

逆に、患者さんにも勧められるとする医師のコメントは下記のとおりです。

  • 40代男性 産婦人科医
    特にエビデンスはありませんが、多忙で栄養バランスがあまり良くないので、ときどきサプリメントに頼っています。
  • 40代男性 精神科医
    もう20年近く使っています。ミネラル不足などは処方では難しいので、サプリメントを紹介しています。
  • 50代男性 一般内科医
    栄養学上有益なものに関して、通常の食生活で摂取しづらければサプリメントで補うようにしています。

エビデンスの無さを認めつつも、自身で効果を実感していて、それを元におすすめする医師が多いようでした。
ただし、可能なら食事で摂ることを基本とし、サプリメントはそれを補うためのもの、と考えているようです。

過去の調査でも半数の医師が「サプリメントは有用ではない」

最後に、2012年に行った、似たようなアンケートの調査結果をご紹介します。

こちらのアンケートは、2012年1月11日から17日にかけて、

1.サプリメントは有用なものがあり、積極的に勧めている。
2.サプリメントは有用かもしれないので、話題として提供する。
3.サプリメントは有用と思うが、費用の問題があり、勧めていない。
4.サプリメントは有用と思わないので勧めていない。
5.その他

の中から自身の考えに最も合うものを選んでいただく形で行われ、2431名の医師が回答しました。

図5 サプリメントは有用だと思いますか?

こちらの調査においても、約半数に当たる、47%の医師が「サプリは有用とは思わない」と回答しています。

サプリの使用は補助程度に、何かあれば医師に相談

サプリは薬剤と違い、その効果や副作用について厳密な検査がされておらず、エビデンスもありません。
従って、サプリを使用する医師については少数派なようです。
同じ理由で、患者さんにサプリメントを勧める医師もあまりいません。

ですが使用している医師もいますし、使用しない医師の中にも、サプリメントの効果について認める方もいます。

従って、絶対とは言えませんが、ある程度サプリメントに効果を期待することはできるようです。

ただし医師のコメントを見る限り、あくまで補助的な使用にとどめるべきで、可能な限り食事で栄養を接種したほうが良いみたいですね。

また、稀に健康被害を起こす悪質なサプリメントもありますし、副作用についての検討もされていませんので、サプリメントを飲んで何かしらの不調が現れるようであれば、すぐに使用を中止してください。

その場合は早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。
また、その際は飲んだサプリメントをパッケージごと持ち込むと、医師も判断しやすくなるかもしれません。

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