9割の医師が「医薬部外品の安全性」に疑問? 医師3200名にアンケート調査

医薬部外品も医薬品も、100%安全とは言い切れない
9割の医師が医薬部外品の安全性について、問題がある、もしくは問題がある場合があると考えていることが分かりました。ただし健康上問題のあるものはごく一部であると考えられます。厚生労働省の認可を受けているのは確かです。使用に際して異変を感じたらすぐに中止し、医療機関を受診するようにしましょう。
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みなさま、普段はどんな化粧品を使われていますか?

一般的にスキンケア用品は

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 化粧品

のいずれかに分類されます。
みなさまも、普段化粧品を選ぶ際に目にすることが多い言葉ではないでしょうか?

効能・効果の高さで言えば
化粧品 < 医薬部外品 < 医薬品
であると多くのサイトで解説されていますね。

でも、医薬部外品ってどのくらい信用できるのでしょうか?

医薬品は医師の処方が必要なこともあり、安全性がある程度保証されています。
医薬部外品と聞くと「医薬品に近い化粧品じゃないの?」と安全なものに思ってしまいますが、実際のところはどうなんでしょう?

というわけで、今回は3200名の医師が協力してくれた「医薬部外品の安全性について」のアンケート調査の結果をご紹介します。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2013年8月9日から同年8月15日にかけて行われ、3196名から回答をいただきました。

9割の医師が「安全性は不確か」

この調査は「医薬部外品の安全性についてどう思いますか?」と質問し、

1. 安全性に問題はない
2. 安全性に問題を抱える場合がある
3. 安全性に問題がある
4. その他

の中から自身の考えに近いものを選択してもらう形式で行われました。
その結果をまとめたのが下記の図1です。

図1 医薬部外品の安全性について

「安全性に問題がある」「安全性に問題を抱える場合がある」とする回答を合わせると、全体の9割以上の医師が医薬部外品の安全性に不確かな部分があると考えていることが分かりました。

安全性に問題があるとする医師は「処方薬だって100%安全じゃない」

  • 60代男性 一般内科医
    我々医師が使用している薬でさえ、安全性に問題なしとは言えない状態です。それを考えれば、医薬部外品の問題は山ほどありうるでしょう。「問題ない」などと断言できるのは神様にもいないのでは?
  • 50代男性 一般内科医
    医薬品ですら副作用の問題があります。医薬部外品となれば、なおさら安全性には規制をしておく必要があるでしょう。健康食品を飲んで肝炎、高脂血症などを引き起こしている例が散見されます。
  • 60代女性 一般内科医
    「薬剤」として評価されている物でも副作用が出現するのに、医薬部外品ならなおさらです。サプリメントを含め、医薬部外品の安全評価は私の中では低いです。

医薬部外品が安全ではないとした医師に多くみられたのが、「医薬品であっても副作用が出ることもある」とするコメントです。

スキンケア用品だけでなく、医薬品や薬剤とよばれるものは全て何かしらの効果・効能を得るための成分(有効成分)が含まれています。
有効成分がある程度入っていれば、当然副作用が起こることもあるわけです。

従って、何かしらの副作用が出る可能性を踏まえ、「安全性に問題がある」と考えている医師が多くいました。

「ものによっては安全」とする医師も

全体の8割を占めた「安全性に問題を抱える場合がある」と回答した医師の中には、「安全性をある程度信頼できるものもあるが、そうでないものが多い」とするコメントが多くみられました。

  • 50代男性 一般内科医
    医薬部外品の中には医薬品から移行したものも含まれます。そういったものであれば、ある程度安全性の担保はありますが、全くの新製品であれば慎重な審査が必要ではないかと考えます。
  • 70代男性 一般内科医
    医薬品と異なり、医薬部外品は厳重な臨床検査は行われていません。従って常に安全性に問題を生ずる場合があることを念頭に置くことが重要です。医薬部外品を使用している患者はかなり存在し、消化器症状、頭痛、筋肉痛を訴える場合があります。不審な症状を持つ患者には市販の健康薬品(医薬部外品)を服用していないか尋ねるようにしています。
  • 50代男性 病理医
    「安全性に問題はない」と断言することはできません。医薬品でもそれは同じですし、医薬部外品でも使用する人との相性があります。「異常を感じた場合に使用を中止する」ことを一層徹底させるべきです。

医薬品から移行されたものはある程度安全とする医師がいる一方、多くは「問題がある」と断言した医師と同様、副作用のリスクや臨床検査が行われていない点を指摘しました。

「問題ない」とする医師は「厚労相が認可しているから」

「安全性に問題はない」とした3%の医師はどのように考えているのでしょうか。

  • 40代男性 整形外科医
    多くの製品が厚生労働省によって認可されており、その中で問題が生じるのはごく一部です。それを考えると、安全性については概ね容認できうるものと考えます。
  • 40代男性 アレルギー科医
    (何かしらの問題が生じると)針小棒大に報道されがちでが、重篤な副作用がおこる製品はごく少数です。従ってより重要な問題となるのは製品の安全性よりも、問題が生じた際の対応が会社によってバラバラなこと、そして行政機関による強制指導ができない点です。
  • 50代男性 一般外科医
    一般の方が自分の判断で内服するものであることを前提に、厚生労働省が認可をしています。ですので安全に問題があるものが医薬部外品になることはないのではないでしょうか。

医薬品と比べ、医薬部外品には臨床試験等はありません。
しかし、厚生労働省による認可が降りていることを理由に、商品の安全性は概ね問題ないであろうと考える医師が多いようでした。

「何かあったらすぐ中止」が大切

今回のアンケート調査の中で、回答によらず全体を通して

  • 厚生労働省の認可を受けており、比較的安全なものもある
  • ただしどんな成分が入っているか不透明なものも多い
  • 医薬品であっても副作用があり、100%安全といえるものは存在しない

といった意見が非常に多く届きました。

基本的には厚生労働省による認可のある製品ですので、概ね使用しても問題ないでしょう。
しかし、副作用の大きさ等は個人差もありますので、何かしらの異変を感じたらすぐに使用を中止するのが原則です。

そのうえで、医療機関を受診し、その際は使用している製品とその箱や説明書等を持参すると良いかもしれません。

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