【エイプリルフール特別企画】これってウソ・ホント? 健康に関する噂14選~医師1,000名のアンケート結果(第1回)~

嘘かホントかチェックしていく医師
健康に関する噂ってたくさん聞きますよね。その噂に本当のところはどうなのでしょうか? 健康に関する噂がホントなのか、ウソなのか、医療の専門家である医師1,000名に聞いてみました。3回に分けて健康に関する噂のウソ・ホントをご紹介します。
医療の現場
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ちょっと最近せきが出て、風邪気味かなと思っています。出社すると同僚から「風邪の時は入浴しないほうがいいよ」ってアドバイスされました。
同僚とのお昼は中華料理でした。料理を食べていると「中華料理にはやっぱりウーロン茶だよね。脂の吸収を防ぐって聞いたことあるわよ」、「えーホント!?」って話が盛り上がりました。

健康に関して他にはどんな噂があるのか興味が出てきたので少し調べてみたところ、たくさんの健康に関する噂がありました。

  • 興奮すると鼻血が出る
  • チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る
  • あくびはうつる
  • バターはマーガリンより健康にいい
  • 胃に”膜”が出来るので飲酒前に牛乳を飲むとよい
  • コーラを飲むと歯や骨が溶ける
  • 風邪の時は入浴してはいけない
  • 漢方薬に副作用はない
  • 肥満は遺伝する
  • 暗い部屋で本やテレビを見ると目が悪くなる
  • 酢を飲むと体が柔らかくなる
  • おしっこを我慢すると膀胱炎になる
  • 脂が多い食事にウーロン茶は効果がある
  • しじみ汁は二日酔いに効果がある

これらの噂はホントなのでしょうか。今回はこれらの噂について、1,000名の医師にアンケートしてみましたので結果をご紹介します。

※ 本アンケートは医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年3月28日~29日に実施し、1,044名の医師から回答をいただきました。

健康に関する噂について実際に相談・質問されることがある

14つの噂に対して「先生が実際に聞いたことがある噂、診療において患者さんから相談・質問されたことがある噂についてお教えください。」(複数選択)と質問したところ、いずれかの噂を聞いたことがあると回答した医師が77.4%(図1)、いずれかの噂で患者さんから相談・質問をされたことがあると回答した医師が58.6%(図2)でした。

図1 噂の認知度図2 患者さんからの相談・質問経験

「風邪の時は入浴してはいけない」、「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」、「漢方薬に副作用はない」は関心が高い

聞いたことがある噂で多かったのが「風邪の時は入浴してはいけない」、「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」、「漢方薬に副作用はない」でした(図3)。

一方、患者さんから相談・質問されたことがある噂も「風邪の時は入浴してはいけない」、「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」、「漢方薬に副作用はない」が多く、それ以外の噂と比べると高い比率でした(図3)。患者さんにとっても感心が高い噂といえるのではないでしょうか。

図3 きいたことがある噂

健康に関する噂のウソ・ホント

それでは各噂についてウソ・ホントについて、3回に分けて医師の考えを見ていきたいと思います。
※医師の個人的な意見であり、医学的な検証に伴った回答ではないのでご注意ください。

第1回目は聞いたことがある噂TOP3の「風邪の時は入浴してはいけない」、「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」、「漢方薬に副作用はない」についてです。

「風邪の時は入浴してはいけない」はウソと考える医師が多い

ウソ(どちらかというとウソを含む)と考えている医師が約9割でした(図4)。これで安心して入浴できますね。

図4 風邪のときの入浴

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 呼吸器外科 :ウソ
    欧米では熱が出たら水風呂に入れて冷やすというのを聞いたことがある
  • 50代男性 総合診療 :ウソ
    全身状態が問題なければ、入浴は禁止してません。但し、湯冷めしないように浴室、脱衣室、寝室の温度管理には注意させています。
  • 40代女性 小児科 :どちらかというとウソ
    熱がなければ発汗して汚くなった体を清潔にする為に軽く入浴した方が良いと思う。が、体力を消耗するので全身状態が悪ければやめた方がいいと思う。
  • 40代男性 一般内科 :どちらかというとウソ
    どういう入浴の仕方がいいか、というのがポイントですね。
    脱衣所、浴室が冷え切った日本の建物では、入浴前後に体が冷えてしまうことや、入浴に寄る体温の上昇・下降による負担が大きく望ましいとはいえません。
    国によっては入浴をして風邪を治す、ということを推奨しているところもあります。
  • 50代男性 循環器内科 :ウソ
    これは日本では江戸時代火事が社会問題で、民家にお風呂は設置できず、銭湯に通わなければなりませんでした。風邪は冬に多く、銭湯で入浴すると帰りに"湯冷め"して風邪が悪化するため、入浴してはいけないといわれるようになりました。一方元々内湯で、家全体を暖房する"外断熱"家屋の欧米では、浴室が寒いということもなく入浴後に湯冷めする心配はないので、風邪の時はむしろ衛生面からも入浴は推奨されるくらいです。
  • 40代男性 整形外科 :どちらかというとホント
    入るのも辛いくらいの発熱などの状態の時は、避けるべき

そのほかにも体温が上がることで免疫機能を強めるといったコメントもございました。風邪の状態にもよりますが、湯冷め対策をしっかりすれば入ってもよさそうですね。

「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」はホントと考える医師が多い

8割弱の医師がホント(どちらかというとホントを含む)と考えています(図5)。おしっこは我慢しないようにしましょう。

図5 おしっこの我慢

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 40代男性 一般内科 :どちらかというとホント
    患者さんで、デパ-トの販売員で、尿を我慢して、膀胱炎になっている患者がいました。
  • 50代女性 腎臓内科・透析 :ホント
    尿貯留・逆流→水尿管・水腎のリスクもある
  • 50代男性 泌尿器科 :どちらかというとホント
    女性は、5-6時間以上の尿貯留にて尿中細菌の増加が著明となります
  • 40代女性 感染症科 :ホント
    特に女性は尿道が短いので、尿意を我慢すると、そこで、尿の停滞が起こり、膀胱炎の発症リスクになると思います。
  • 50代男性 泌尿器科 :ウソ
    あくまでも細菌感染です。侵入した細菌が長時間居座るので誘因にはなりますが、それだけで膀胱炎にはなりません。
  • 60代男性 緩和医療 :ウソ
    交感神経が刺激されて血圧は上昇すると思います。健康なら尿は無菌の筈で、膀胱炎になるわけでは無いと考えます。膀胱炎に罹患した際には尿量を増やして洗い流す意味が拡大解釈されていると思います。

「特に尿道が短い女性で多い」というようなコメントがいくつか見られましたので、私もおしっこを我慢するのはやめようと思いました。

「漢方薬に副作用はない」はウソと考える医師が圧倒的に多い

ほとんどの医師がウソ(どちらかというとウソを含む)と考えています(図6)。

医療用医薬品として漢方薬も添付文書(警告や使用上の注意、品目仕様、その他の重要事項を記載した、医薬品の使用者や医師、薬剤師向けの製品情報を記載した書面)に副作用が書かれています。

図6 漢方の副作用

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 一般内科 :ウソ
    間質性肺炎や肝機能障害など
  • 50代男性 一般内科 :ウソ
    漢方薬の副作用で痛い目にあっている医師は多いのでは。いろんな成分が入っているので、漢方薬は副作用多いのでは
  • 40代男性 一般内科 :ウソ
    漢方専門医なので、複数の副作用を多数見てきました。
  • 50代男性 一般内科 :ウソ
    天然の食品でさえアレルギ-反応が出る人がいます。実際漢方薬の副作用が多数報告されており、死亡者も出ています。
  • 50代男性 呼吸器外科 :ウソ
    証が合わない、量が多いなどによりのぼせ、下痢、間質性肺炎などの副作用はよくあります。
  • 60代男性 循環器内科 :ウソ
    これは明確にウソ。漢方といえども体に対して何らかの作用を及ぼすわけで、その成分は膨大な数に及びますから、「漢方薬」という大きな枠組みの中で一つも副作用がないなんてことはあり得ないでしょう。「医食同源」といっても食べ物にアレルギ-がある人はいっぱいいるわけですから、草木から作った薬とはいえ、「絶対安全」はないと思います。

漢方のほうが副作用は多いというコメントもありました。この噂は患者さんからの相談・質問が多い噂です。私たちも適切な知識をつけることが大事だと思いました。

健康に関する噂の結果、ウソ2件、ホント1件!

最後までお読みいただきありがとうございます。

いかがでしたか。ちょっと意外に思えるような内容も合ったのではないでしょうか。

さて、次回(第2回目)は2017年4月10日(月)予定です。取り上げる噂は以下の6つです。お楽しみに。

  • 暗い部屋で本やテレビを見ると目が悪くなる
  • 興奮すると鼻血が出る
  • チョコレートを食べ過ぎると鼻自が出る
  • あくびはうつる
  • コーラを飲むと歯や骨が溶ける
  • しじみ汁は二日酔いに効果がある
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