【エイプリルフール特別企画】これってウソ・ホント? 健康に関する噂14選~医師1,000名のアンケート結果(第2回)~

健康に関する噂について医師に聞いてみた
健康に関する噂はたくさん聞きますが、本当のところどこまで事実なのでしょうか。健康に関する噂の真偽を、医療の専門家である医師1,000名に聞いてみました。3回に分けて健康に関する噂のウソ・ホントをご紹介します。
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前回は「風邪の時は入浴してはいけない」、「おしっこを我慢すると膀胱炎になる」、「漢方薬に副作用はない」について医師に聞いてみました。

【エイプリルフール特別企画】これってウソ・ホント? 健康に関する噂14選~医師1,000名のアンケート結果(第1回)~

今回は次の噂について、医師にきいてみた結果をご紹介します!

  • 暗い部屋で本やテレビを見ると目が悪くなる
  • 興奮すると鼻血が出る
  • チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る
  • あくびはうつる
  • コーラを飲むと歯や骨が溶ける
  • しじみ汁は二日酔いに効果がある

※ 本アンケートは医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年3月28日~29日に実施し、1,044名の医師から回答をいただきました。

※医師の個人的な意見であり、医学的な検証に伴った回答ではないのでご注意ください。

「暗い部屋で本やテレビを見ると目が悪くなる」はホントと考える医師が多い

ホント(どちらかというとホントを含む)と考えている医師が約6割でした(図1)。
主診療科が眼科の医師(n=32)では、ウソ・ホントの回答がほぼ同数でした(図2)。

図1図2

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 眼科 :ウソ
    調節で目が疲れるだけでしょう。
  • 50代男性 眼科 :どちらかというとウソ
    近視は進む可能性があるが、網膜の傷害はあまり起こりません。
  • 40代男性 眼科 :どちらかというとホント
    眼精疲労や調節障害はでやすいでしょう。
  • 40代男性 精神科 :どちらかというとウソ
    目の疲れにつながり仮性近視を招きやすいと思うが、暗い場所自体が視力を下げるわけではないと思います。
  • 40代男性 脳神経外科 :どちらかというとホント
    暗いところでの読書やパソコン作業は、目を本やパソコンの画面にかなり近づけないと良く見えません。近くのものを見続けることで目に負担が掛かり、眼精疲労を起こし、視力低下につながると考えられています。
    読書には300ルクス以上の明るさが必要ですが、明る過ぎても目は疲れやすくなります。目の疲れや不快を感じにくい適度な明るさにしましょう。光が直接、目に入らないように光源を手元に向ける配慮も必要です。
    部屋が暗くて、パソコンやテレビの画面だけが明るい場合も目の疲れは増しますので、周囲の明るさとの差を少なくしましょう。明るさだけでなく、目と本やパソコンの画面との距離にも気をつけ、本なら30センチ、テレビは2メ-トル、パソコンの画面は50センチ以上離すことが理想です。
  • 50代男性 整形外科・スポーツ医学 :どちらかというとホント
    目がより光を取り入れようとするため調節機能障害をきたし、視力が悪くなる可能性はあります。
  • 40代男性 一般内科 :どちらかというとホント
    実験室レベルで検証すれば、「暗い環境」と「視力の低下」は優位な差は出ないかもしれませんが、「暗い環境」で本を読むことは、姿勢やその他の状況で目に負担がかかることが想定されます。目には負担がかかり、視力低下(目が悪くなる)ということもなくはないかもしれません。

視力が低下するというデータはないというコメントがある一方で、眼精疲労から間接的に影響するというコメントがありました。
暗い環境では本やテレビを見ることは避けたほうがよさそうですね。

「興奮すると鼻血が出る」はウソ・ホントが半数ずつ

ウソ・ホントがほぼ半数ずつに分かれました(図3)。

図3

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 循環器内科 :どちらかというとウソ
    興奮すると血圧が上昇します。一般に鼻出血が起きた時は血圧が高くなっていますが、それだけでは鼻出血は起こりません。出血しやすい組織(鼻茸やキーゼルバッハ部位の脆弱性等)が鼻の中に元々ある方が、血圧が高くなる何らかのエピソードに遭遇すると鼻出血を起こすという印象です。従って元々鼻の中に出血しやすい組織をお持ちの方が興奮した時に鼻出血が起こることがあり、その交絡因子を無視して興奮と鼻出血を結びつけているだけだと考えています。
  • 50代男性 脳神経外科 :どちらかというとウソ
    鼻粘膜は血管が露出しやすいので出血のリスクが高く興奮して血圧が上昇したり、静脈厚保が上がったりすると血管が破綻して出血することはあると思います。ただ、それだけで出血するわけではなく、もともと出血しやすい血管が露出しているなどの条件が重なる症例で生じる現象で、全ての人にあてはまるわけではないと思います。
  • 30代女性 麻酔科 :ウソ
    興奮すると交感神経活動が活発(血圧や脈拍の上昇)になる。鼻血はキーゼルバッハ部位の静脈の出血によるものです。血圧の上昇と関係があるのは動脈なので、興奮して血圧が上昇したからといって静脈怒張する訳ではありません。
  • 40代男性 一般内科 :どちらかというとホント
    血圧が軽度あがることや、鼻息が荒くなって鼻粘膜を刺激することから、もともとキーゼルバッハ部位が脆弱な人は鼻血が出やすくなるかもしれない、というくらいでしょう。
  • 50代男性 腎臓内科・透析 :どちらかというとホント
    興奮すると交感神経が刺激されて血圧が上がり、心拍出量が増加すると思われます。一方末梢の細小血管は収縮すると思われますので、その時に血管壁が損傷すれば出血の可能性は通常より高くなるかもしれません。
  • 60代男性 循環器内科 :ホント
    興奮すると血圧上昇し、心拍数増加して血液の循環が増す為、鼻出血しやすくなるのではないかと思っています。

もともと鼻の中に出血しやすい組織を持っている方がいるのですね。
そのような方にとっては、興奮が血圧を上げることになり、出血の可能性があがるようですね。

「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る」はウソと考える医師が多い

多くの医師がウソ(どちらかというとウソを含む)と考えています(図4)。

図4

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 耳鼻咽喉科 :ウソ
    耳鼻科診療を30年近くしていますが、こういった話は1度も聞いたことがありません。
  • 20代女性 耳鼻咽喉科 :どちらかというとウソ
    実際にこの理由で鼻出血を起こし、来院された人はいません。
  • 50代男性 脳神経外科 :ウソ
    チョコレートに含まれているテオブロミンは、カフェインと構造が似ていますが、これが出血を惹起するといったことは私の知る限りありません。もしテオブロミンで出血するなら、珈琲を飲んだだけでも出血すると言うことになると思います。
  • 50代男性 一般内科 :どちらかというとウソ
    私はチョコレートが大好きですが、未だかつて食べ過ぎて鼻血を出したことはありません。多分、昔の親御さんが子供にチョコレートをたくさん食べさせないためそういう噂を作ったのでしょう。
  • 50代男性 総合診療 :ウソ
    欧州の人は日本人の何倍もチョコレートを食べていますが、鼻血が日本人よりよく出るという話は聞いたことがありません。
  • 40代女性 一般内科 :どちらかというとホント
    なんとなく、子供のころにそのような体験があるから(どちらかというとホントだと思います)。医学的にはうまく説明できません。

チョコレートと鼻血は関係なさそうですね。これで気にせずにチョコレートを食べられます。体重の心配が・・・。

「あくびはうつる」はホントと考える医師が多い

約6割の医師がホント(どちらかというとホントを含む)と考えています(図5)。

図5

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 40代男性 麻酔科 :ホント
    おそらく閉鎖空間(車内)の場合はCO2濃度が高まり、換気応答による深呼吸があくびとなって認められると思っています。ですので同じ環境にいる人は同じ反応がおこっても不思議ではありません。
    他にもあくびをしている人を見ると気が抜けてしまい、緊張が解けるので(緊張時には息を止めていることもあるため)換気応答が始まるのでは・・・と思っています。
  • 40代女性 神経内科 :どちらかというとホント
    自分が相手に対して何の感情も持たぬ赤の他人があくびをしていてもうつらないそうですが、何らかの親近感や同族意識等を持つ相手に注視したり、意識を向けている時にあくびされるとうつるという見解を読んだことがあります。
  • 50代男性 脳神経外科 :どちらかというとウソ
    「うつる」ものではありません。同等環境で出やすくなる、ということはあります。もちろんミラーリングの影響で出る人もいるでしょうけれど、それなら「精神疾患もうつる」という表現になってしまい、危険です。
  • 50代男性 病理 :どちらかというとウソ
    心理的な要因、環境的な要因から、同じ場所に居合わせた複数の人が近い時間のうちにあくびすることはあり得るだろうと思います。ただ、それを「うつる」と表現するのは正確ではありません
  • 40代男性 呼吸器内科 :どちらかというとホント
    あくびがでる同じ環境にいるという事であくびが出やすいバイアスがあるので何ともいえませんが、でやすいといえば出やすいということだと思います。

「うつる」と言う表現が適切ではないというコメントがありますが、同環境であくびが出やすくなるというご意見が多くありました。

「コーラを飲むと歯や骨が溶ける」はウソと考える医師が多い

約7割の医師がウソ(どちらかというとウソを含む)と考えています(図6)。

図6

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 一般内科 :ホント
    単糖類や蔗糖などを摂れば、口腔内では歯が溶けだすことはわかっていますし、精製糖を摂ることによってビタミンB1などとともにカルシウムも消費されますから、骨からカルシウムが動員される(骨が溶ける)ことになります。コーラに限らず、糖分の多いものを摂取すれば、ミクロレベルでは起きていることです。
  • 40代女性 その他 :どちらかというとウソ
    酸性条件下に長時間暴露されたら、歯は溶けると思います。ただし、一日数分程度で飲み終わる程度の量であれば、それほどの影響はないと思います。ふつうのコーラであれば、歯や骨が溶けるのを心配するよりも、肥満や糖尿病に対するリスクを考慮すべきでしょうね。
  • 50代男性 整形外科・スポーツ医学 :どちらかというとホント
    糖分をとりすぎると血中カルシウムが消費されるので多量摂取では骨脆弱化が起きないとは言い切れない。歯は酸がエナメル質にある程度影響すると思われるが再石灰化が起きるのでさほど問題ないのでは。
  • 30代男性 放射線科 :ウソ
    コーラは強酸性ですが、口腔内の通過時間はほんの一瞬の為です。ソースや酢などの調味料も酸性なのに、コーラばかり責められるのはなぜでしょうか?
  • 40代男性 精神科 :どちらかというとウソ
    知人が抜けた歯をコーラに漬けたら実際に溶けたとの話はしていましたが、常識的な飲み方をしていてその様なことは無いと思います。

科学的には歯は溶けるようですが、常識的な飲み方だと問題はないようです。「歯や骨が溶けるのを心配するよりも、肥満や糖尿病に対するリスクを考慮すべき」のご指摘はごもっともですね。

「しじみ汁は二日酔いに効果がある」はウソ・ホントが半数ずつ

ウソ・ホントがほぼ半数ずつに分かれました(図7)。

図7

医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 総合診療 :ウソ
    医学的根拠はないでしょう。アンモニア代謝関連でオルニチンの効果がいいたいのか、タウリン関連での効果を言いたいのか・・・。信じてしじみ汁を飲むことに心理的効果を期待しているだけだと思います。
  • 50代男性 一般内科 :どちらかというとウソ
    オルニチンなどが肝臓の働きを助けてくれるのでしょうが、二日酔いするほど飲んでしまえばあまり効果ないように思います。ウコンでは効いたという話はよく聞きましたが、飲酒量にもよると思います。
  • 50代男性 腎臓内科・透析 :ホント
    これは私も実感しております。しじみ中のタウリン等の成分が肝臓の働きを高めアセトアルデヒドの分解を促進するためと確信しております。
  • 50代男性 循環器内科 :どちらかというとホント
    シジミは亜鉛やタウリンなどが豊富で、肝臓の解毒作用を増進して、アルコール代謝を促進してくれるので効果はあると考えております。
  • 50代男性 脳神経外科 :どちらかというとホント
    しじみ汁で効果があるだけのオルニチンを取れるとは思いませんが・・・
  • 50代男性 整形外科・スポーツ医学 :ウソ
    オルニチンは肝保護作用があると言われているが二日酔いとは別問題。

回答が分かれていました。
いずれにせよ二日酔いになるほどの飲みすぎは健康によくありませんね。

健康に関する噂の結果、ウソ2件、ホント2件、半々2件!

最後までお読みいただきありがとうございます。
さて、最終回では取り上げる噂は以下の5つです。
お楽しみに。

  • バターはマーガリンより健康にいい
  • 胃に”膜”が出来るので飲酒前に牛乳を飲むとよい
  • 肥満は遺伝する
  • 酢を飲むと体が柔らかくなる
  • 脂が多い食事にウーロン茶は効果がある

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