床ずれでお世話になる科は病院次第?医師3000人にアンケート調査

もしも褥瘡になってしまったら
本調査で床ずれを担当するのが一番多かったのは、皮膚科でした。 しかし病院の事情によって、形成外科、外科、整形外科、内科が担当することもあるようで、ケースバイケースと考えた方がよさそうです。
医療の現場
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親御さんの介護をされている方は、周りにいらっしゃいますか?

高齢の方を介護していく中で、「床ずれ」が問題になってくることがあります。
寝たきりの方はとくに要注意です。

床ずれとは、医学用語で褥瘡(じょくそう)と言われます。
長時間同じ部位に体重がかかり続けることで血流が悪くなり、その部分の皮膚がただれたりしてしまう病気です。
主に尾てい骨や踵(かかと)などにできやすいとされているほか、栄養状態が悪くなると起こりやすいのが特徴です。

予防のためには、栄養を増やすよう食事の工夫をすること、皮膚の状態確認、マットレスやクッションの使用、ポジショニングと呼ばれる快適な体の位置を調整することなどが大切です。

しかし予防に努めていても、いざ床ずれができてしまったら、どこの診療科に相談すればよいのでしょうか?医師の方々に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2013年11月4日から同年11月10日にかけて行われ、3044名から回答をいただきました。

半数近くの医師が「皮膚科」と回答

本調査では、「勤務先の病院で、褥瘡の診察を皮膚科と形成外科のどちらに依頼しているか」について、医師の方々ご自身の実際の状況と近いものを、以下の選択肢から選んでもらい、その理由をコメント欄に記載してもらいました。

1. 皮膚科
2. 形成外科
3. 症例・患者ごとに判断
4. その他

結果が以下の図になります。

図1 褥瘡が出来てしまったら皮膚科?形成外科?
  • 40代男性 一般内科
    皮膚科が全面的に診てくださります。
  • 50代男性 腎臓内科・透析
    まずは皮膚科に紹介して、必要があればそこから形成外科に紹介されています。
  • 30代男性 一般内科
    非常勤の皮膚科医が居られるので、院内の方針として先ずは皮膚科医の診察を仰ぐ形になっています。
  • 60代男性 精神科医
    当方は精神科病院で週に1度皮膚科の先生が来られるので皮膚科疾患とともに褥瘡の回診をお願いしています、日常的には院内に内科医や看護師、栄養士による褥瘡対策チームがあり、対応しています。

本調査で一番多かったのは、皮膚科でした。
確かに床ずれと言えば、皮膚に起きる病気ですし、イメージしやすいですよね。

病院によっては、褥瘡委員会があったり、褥瘡を専門とする看護師さんがいたり、院内全体の褥瘡を統括する役割を持つ方がいたりするようです。

形成外科が病院にないことも多い

  • 40代男性 精神科
    可能ならば形成外科と思います。なかなか形成外科医に巡り合いにくいですが。
  • 50代男性 一般内科
    形成外科は、地域にほとんどいません。
  • 50代男性 一般内科
    本来は形成外科が適任かと思いますが、出身大学や病院の歴史で対応が様々なのだと思います。形成外科医は皮膚科医よりも希少な面もあります。しかし、当院には皮膚科も形成外科もありません。

形成外科は、あざ、やけど、傷をきれいにすることを目的とした診療科ですが、どうも大きな病院など一部の機関でしかおられないようです。

コメントにも形成外科は希少と書かれていました。

そういえばわたしの近所でも形成外科を見かけたことは少ない気がします。

病院によっては外科、整形外科、内科が担当していることも

  • 40代男性 一般内科
    当院皮膚科は非常勤医週1回のため、普段は外科対応です。
  • 30代女性 緩和ケア科
    私の病院では、整形外科の先生が担当してくださっています。
  • 60代男性 一般内科
    もともと外科と皮膚科の常駐医はいませんが、特殊なケースを除き、内科医と看護、ケアスタッフで十分対応可能です。要点は皮膚の観察、体圧のかかりかたなどを把握し、早期介入することです。
  • 50代男性 家庭医療
    山間へき地の診療所ですので、自分で診察しています。
  • 40代男性 在宅医療
    在宅だと、往診医が専門に関係なく治療にあたります。

皮膚科や形成外科がない病院の場合は、他の科の先生が担当されているようです。また在宅、へき地、小さい病院になってくると、担当の先生自らが対応されている様子もコメントから伺えました。
「(褥瘡は)基本在宅医の守備範囲」というコメントもあり、家から出られない方を介護している方にとって、在宅医療は心強い存在ですね。

病院の体制によって、どの診療科が担当するか変わってくる

  • 50代男性 一般内科
    当院では皮膚科常勤がいますが、褥瘡の診察は大学から外来診察に来るだけの形成外科に依頼する決まりになっています。以前に勤務していた病院でも病院ごとに決まりがあり、バラバラでした。
  • 60代男性 消化器内科
    以前、勤務していた病院では皮膚科でしたが、今の病院では形成外科です。
  • 50代男性 皮膚科
    田舎には形成外科はありません。また当方皮膚科が一人医長であり、だいぶ深いときは整形外科、全身管理がいるときは外科というような流れになっています。

このように病院の事情や体制によっても変わるようです。
褥瘡を担当する際のルールを設けている病院もあるようでした。

本調査をまとめると、褥瘡の治療は皮膚科が担当しているケースがやや多いものの、病院によって形成外科、外科、整形外科、内科が担当することもあり、ケースバイケースと考えた方がよさそうです。

もし床ずれができてしまったら?

もし往診医にお世話になっているなら、まずはその先生に相談しましょう。
それ以外では、皮膚科、形成外科あれば形成外科を受診することから始めると良いと思います。

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