医師が最も重視するコレステロールの数値は「LDL」 医師3300人アンケート調査

コレステロール
コレステロールの検査項目のなかでも、多くの医師がLDLの数値を重視していることがわかりました。他の動脈硬化の検査もあるため、ご自身の動脈硬化の状態についてさらに詳しく知りたい場合は、医師に相談しましょう。
医療の現場
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みなさん、人間ドックや健康診断を受けていますか?

受けたはいいけど、検査結果にあれこれ数値があって、どう見たらよいか困ることってありませんか?

特にコレステロールの検査項目となれば、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪と4つもあって、どう見て解釈したらよいのか悩ましいものです。

今回は、生活習慣病を評価する上で重要なコレステロールについて、医師はどれを重視しているのか調査を行いました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2015年1月2日から同年1月8日にかけて行われ、3388名から回答をいただきました。

本調査では、「コレステロールについてどの指標に比重を置いて診察してらっしゃいますか。」という質問で、以下の選択肢から選んでもらい、コメント欄にその理由を記載してもらいました。

1. 総コレステロール
2. LDLコレステロール
3. HDLコレステロール
4. LDL/HDL比
5. その他

まず、そもそもコレステロールって何?LDLコレステロールや中性脂肪って何?と思われた読者の方に簡単にご説明しましょう。

コレステロールとは?

コレステロールとは、人間の体をつくる「脂質」という成分の1つです。

コレステロールの中にも種類があり、主に悪玉コレステロール(LDL)と呼ばれるものと、善玉コレステロール(HDL)と呼ばれるものがあります。

LDLコレステロールは、悪玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化を促進する原因と言われるものです。

一方、HDLコレステロールは、善玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化を抑制する作用があると言われています。

中性脂肪は、お腹などに溜まる脂肪と同じ成分が血液中にも出てきている状態です。中性脂肪が、あまり高すぎると動脈硬化を促進してしまい、膵炎を引き起こすリスクが高まると言われています。

これらの数値が異常値を示す時を、「脂質異常症」と言います。

数値を適正化させることは、脳梗塞、心筋梗塞といった動脈硬化が原因で起こる重大な病気を予防します。

さて、いよいよ今回の調査結果の発表です。

図

医師が重視しているのは、圧倒的にLDLでした

  • 30代男性 代謝・内分泌科
    LDLコレステロール、HDLコレステロールをそれぞれ評価しますが、薬剤介入などによる改善が期待しやすいLDLコレステロールにどちらかといえば比重を置いています。
  • 60代男性 脳神経外科
    なんといってもLDLを第一の指標としています。ガイドラインの指標もLDLを主体とするものが多いです。
  • 60代男性 一般内科
    基本的には総合判断ですが、最も基準として大きな比重を持たせているのはLDLコレステロールです。
  • 50代男性 一般内科
    まずLDLコレステロールとHDLコレステロールで脂質異常を判断します。次にLDL/HDL比を確認します。リスクの階層評価では中性脂肪を使用。指標はどれか一つではないと思いますが、あえて一つを選ぶならLDLコレステロールにしておきます。
  • 50代男性 総合診療
    幾つか指標は提示されていますが、患者さんに分かりやすい指標は、やはり悪玉コレステロールとして定着しているLDLコレステロールであると思います。
  • 30代男性 形成外科
    まず第一にLDLコレステロールが高値かどうか、次にLDL/HDL比が高値でないか。2つとも高値なら食事・運動療法は必須でそれで下がらなければ薬物療法を勧めます。LDLが高値でもHDLも高めでバランスが取れていれば食事・運動の注意を続けて様子をみることもあります。
  • 60代男性 一般内科
    LDLコレステロール値をメインにLDL/HDL比、頸動脈エコーでのIMT等を指標にしています。

グラフからも分かる通り、多くの医師が圧倒的にLDLを重視していることがわかります。コメントを大きく分けると主に3つあり、

  • 薬物治療でLDLを下げることができるから
  • 患者さんに分かりやすい指標であるため
  • ガイドラインで重視されているのがLDLだから

という理由でした。

ちなみにコメントに出てくるLDL/HDL比とは、悪玉と善玉のバランスを見ている検査項目で、数値が高いほど脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高いと言われています。

頸動脈エコーとは、首にある動脈のプラークを見る検査で、こちらも動脈硬化の参考になります。

いろいろな指標を参考に動脈硬化の程度をお医者さん達は評価されていますが、多くの医師はLDLコレステロールを重視しているみたいですね。

健康診断を聞く時は、まずLDLコレステロールを確認しましょう

本調査から、コレステロールの検査項目では、多くの医師がLDLコレステロールの数値を重視していることがわかりました。

他の数値も異常だと気になるかもしれませんが、わかりやすく、まずLDLコレステロールを確認しては、いかがでしょうか?

ご自身の動脈硬化についてさらに詳しく知りたい場合は、LDL/HDL比や頸動脈エコーなど他の動脈硬化の検査について医師に相談しましょう。

医師のコメント

  • 田中 公孝
    ぴあ訪問クリニック三鷹 家庭医療
    コレステロールの項目って多いですよね!LDLとよばれる悪玉コレステロールが下がって中性脂肪が上がっている時には説明が困ることも(笑)まずはわかりやすくLDLに注目するというのは、私も賛成です。
    投稿日時:
    なるほど

    2

    医師
    1
    一般
    1
  • 石見 陽
    メドピア株式会社 一般内科
    私が医師になった頃はLDLコレステロールの測定が保険収載されていなくて、「総コレステロール」-「HDLコレステロール」-「中性脂肪/5」で計算(推定)していました。
    投稿日時:
    なるほど

    1

    医師
    1
    一般
    0
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