薬の副作用の相談は医師?薬剤師? 医師4000人アンケート調査

薬を飲んで、もし具合が悪くなってしまったら
薬の副作用の説明は、医師が頻度の高い副作用、重大な副作用に絞って説明しているというコメントが多く見られました。しかし患者さん全員にすべてを説明することは時間的にも難しいため、さらに詳しく聞きたい場合は薬剤師に聞くというスタンスがよさそうです。
医療の現場
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病院で薬をもらう時、副作用が気になる方もおられるのではないでしょうか?

たとえば「空腹で薬を飲んでも大丈夫かな?」「他の薬(サプリ)との飲み合わせって大丈夫?」といった疑問は、わたしが薬を飲む際にふと思うことです。

病院には医師、看護師、薬剤師と専門の方々は多くいますが、薬の副作用に関する相談はどなたにするのが適切なのでしょうか?

薬の副作用の説明に関して、医師約4000人のアンケート調査がありましたので、こちらを参考に考えていきたいと思います。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2016年3月23日から同年3月29日にかけて行われ、4009名から回答をいただきました。

この調査では、「薬剤の副作用についてどこまで説明していますか?」と質問し、以下の選択肢から選んでもらう形で行いました。

1. 医師が説明
2. 薬剤師が説明(院内処方)
3. 薬剤師が説明(院外処方)
4. 看護師が説明
5. 省いてしまうことが多い
6. その他

結果をまとめたものが、下の図です。

図1

6割以上の医師が自分で説明しているという結果でした。

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

医師が頻度の高い副作用、重大な副作用に絞って説明する

  • 60代男性 家庭医療
    新規処方では、「副作用がありえる」と一般論を述べた上で、有名というか、頻度が高い、あるいは起きたら重篤なものをいくつか説明します。勿論それ以外も起こりえることも説明します。そして質問があれば答えます。通常1分程度ですみますね。その後調剤薬局でもいろいろ説明されています。
  • 50代男性 一般内科
    特に気をつけて欲しいことは、診察時にお話ししますが、稀なものまで説明することは時間的にも難しいですね。
  • 40代男性 精神科
    頻度の多い副作用、稀だけど重大な副作用、のみ説明しています。そしてそのことも伝えています。

このように副作用の説明は、処方する医師が自ら頻度の高い、または重大な副作用に絞って説明しているというコメントが多く見受けられました。

ちなみに「添付文書」と呼ばれる薬の説明書を読んでみると、副作用の症状があまりにも膨大なことに驚きます。でも「0.1%未満」「0.1〜5%未満」といった起きる確立が非常に少ない副作用も書かれていますし、これを全部覚えるのも無理な話です。

お医者さんから、よくある副作用と重篤な副作用に絞ってもらえると、説明を聞くわたし達も助かりますね。

図2

また勤務医と開業医で分けてみたところ、わずかに開業医の方が副作用の説明をする傾向にありました。勤務医の副作用に関する説明が少なくなる分、薬剤師の説明機会が多くなるようでした。

今回の調査を見る限り、看護師が説明しているケースは、あまりなさそうです。

医師も説明し、あとで薬剤師からも説明してもらう

  • 30代男性 総合診療
    医師が重大な副作用につき説明した上で、薬の受け取り時に薬剤師から説明してもらっています
  • 40代男性 膠原病・リウマチ科
    (副作用が)出る確率の高いものは必ず説明しますが、院外処方のため、薬剤師の説明も聞いていただくようにしています。
  • 60代男性 一般内科
    やはり処方する医師がまずすべきです。補足として薬剤師にも協力してもらっています。

医師が診察の際に説明し、さらに薬を受け取る時に薬剤師からも説明してもらうというコメントも多く見られました。

わたしたちも普段副作用の説明を聞き慣れておらず、診察時間の一瞬で覚えるのも難しそうですし、2回も説明の機会があると助かりそうです。

お医者さんに聞き忘れてしまった時も、あとで薬剤師さんに確認することができるかもしれませんね。

詳しい説明は薬剤師にお願いしている

  • 50代男性 循環器内科
    重要なものは医師が説明するべきだとは思いますが、十分な時間も取れない上に、役割分担ということも考えると、院外薬局の薬剤師の先生にお願いしている感じです。
  • 50代男性 消化器内科
    医師も簡単には説明するが、基本的には薬剤師にお願いしています。
  • 40代男性 一般外科
    医者は代表的、重大な副作用のみ説明。くわしくは薬剤師に。そのために薬剤師がいると思います。

薬の専門である薬剤師に、役割を担ってほしいというコメントも見られました。
医薬分業として、薬剤師さんのリーダーシップに期待したいといったところでしょうか。

副作用の説明は、患者さんの不安も考えながら

  • 50代男性 一般内科
    特異な副作用は医師が説明するが、稀有なものは省きます(多すぎ、説明していると、不安を助長するのみ)
  • 50代男性 神経内科
    頻度の高い副作用は説明しますが、言い始めると不安になる患者さんもいます。
  • 60代男性 代謝・内分泌内科
    重篤な副作用については極力説明するようにしていますが、すべて説明すると患者様は不安がるのでしていません

副作用を説明する際は、患者さんの不安とのバランスを考えているという医師のコメントもありました。

良くなると思ってもらう薬のはずなのに、「眠気が出ることもあれば、肝臓にダメージを与えることもあれば、吐き気が出ることも…」とたくさん副作用を説明されると不安になりそうですので、たしかにその通りだと思います。

薬の副作用は、まず医師に聞き、詳しくは薬剤師に聞くのがよさそうです

本調査では、医師が代表的な副作用の説明をするものの、さらに詳しい説明は薬剤師にお願いしたいというコメントが多かったように思います。

つまり、病院で薬の副作用について確認する時は、まず医師に聞き、詳しくは薬剤師に聞くというスタンスがよさそうです。参考にしてみてください。

医師のコメント

  • 石見 陽
    メドピア株式会社 一般内科
    たまに患者さん側の意見として、「先生には話しかけにくくて…」という話を聞きます。

    今回の調査のように、多忙な医師は頻度が高い、もしくは重篤度の高い症状について説明することが多いと思います。

    でも、この薬を飲み始めてからどうも調子が悪い、という場合は「些細な症状だし違うかもしれない」と思っても、主治医にはしっかり伝えるようにしましょう。医師にとって、実際に内服している患者さんからのフィードバックはとても貴重なのです。

    そして、フィードバックを受けた医師の皆様は是非MedPeer内の「薬剤評価掲示板」で評価を共有するようにお願いします(^-^)

    https://medpeer.jp/
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    なるほど

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