五月病を徹底解剖!(症状・対処編)精神科・心療内科医200人アンケートで分かった3つの対処法

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五月病の症状は、抑うつ、無気力、不眠が多いことがわかりました。その対処としては、知人・家族に話を聞いてもらう、睡眠・休養をとることが良さそうです。五月病は、うつ病に進展することもあるため、一時的なものと安易に判断せず、早期発見・早期対処をすることが大切です。
うつ病・躁鬱
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前回の原因編に引き続き、精神科・心療内科の医師206人を対象に行った、五月病についてアンケート調査の結果を紹介します。

今回は、五月病の症状と対処について、これまでの臨床経験に基づいたコメントをいただきました。

※ 本調査は2017年4月24日〜4月27日にかけて、医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて精神科・心療内科系の医師に向け行われました。

本調査では、五月病について、原因・症状・対処といった様々な角度の質問を精神科・心療内科の医師206人に聞きました。
自由記述欄には、選択肢を選んだ理由や具体的な診療のエピソードを描いてもらいました。

医師が最もよく出会った五月病の症状に関して、結果が以下の図2になります。

五月病の原因

医師が最も多く出会った五月病の症状は、「抑うつ、無気力」

医師が最も多く出会った五月病の症状は、抑うつ、無気力でした。
それでは、コメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 精神科
    残業や、人間関係、生活リズムの狂いなどより抑うつ気分や抑うつ状態、うつ病になる人もいます。
  • 70代女性 心療内科
    朝になっても起きられない、だるくて、食べられない、という症状の方が多いです。
  • 50代男性 精神科
    仕事にいく気力がない、仕事のことを考えると落ち込む。
  • 40代男性 心療内科
    心身ともに疲れて職場に行きたくないと訴える方が多いです。
  • 60代男性 心療内科
    休日に楽しめない。意欲が出ないという典型的なうつ症状ですが、改善はしやすいように思います。
  • 30代男性 精神科
    多いのは、朝起きると体が動かない、仕事に行きたくてもだるくて動けない、あるいは仕事に行きたくないと思う、という訴えです。

一言で抑うつ・無気力と言っても、具体的には、

  • 朝起きれない、起きても動けない
  • 職場に行きたくない
  • 休日を楽しめない
  • 食事がとれない

といった状況になり、これらが五月病のサインとなりそうです。
他にも、頭痛や下痢など体の症状を指摘した医師もいました。

  • 50代男性 精神科
    月曜の朝になると、気分が重く、頭重感がしたり、下痢をしたりする。
  • 40代男性 精神科
    意欲集中力や気分だけでなく、倦怠感を含めた自律神経症状も併発している方が多い。
  • 50代男性 精神科
    基本は気分障害。症状としては身体症状も含めていろいろなものが出現するケースが多い。
  • 40代男性 心療内科
    不眠や食欲不振は原因が生活変化にあると自分でわかってる人が多いですが、動悸や息苦しさだと、内科的疾患を心配されて受診される方が春から初夏にかけて多くなる傾向にあると思います。

コメントからは、五月病といえども症状が重くなってくると、まさに心も身体も不調を来たす病気であることがわかります。
体の症状が強いと、精神科ではなく、内科をまず受診する方が多いというコメントもありました。

また大学生が五月病になった場合、引きこもりや不登校になるようです。

  • 60代女性 精神科
    何をするために入学したのか、授業に興味も持てず、友達を作る余裕もなく周囲に違和感を感じて引きこもっていく。
  • 50代男性 心療内科
    大学に登校しなくなる。
  • 40代男性 心療内科
    朝に学校にいけないという訴えが多いです。

そういえば学生の頃、必修科目に出席していない同級生がいたという話を耳にしたことがあります。
学校に来なくなるという状況は、同級生が気づくことができる1つのサインになりそうですね。

「不眠」も五月病で多い症状

  • 30代男性 精神科
    不眠から始まることが多いです。
  • 40代男性 精神科
    人間関係等のストレスを抱え、そのことを考えることが多くなり、集中できない。疲れてはいるが、就床時に目がさえてしまう。
  • 40代男性 心療内科
    夜中に何度も目が覚めるとか、日中の眠気を伴うことが多い。
  • 40代男性 精神科
    入眠困難が多いと思います。
  • 40代男性 精神科
    連休を挟んで久しぶりに出勤となった時に、不安感で早朝覚醒が多い。
  • 30代男性 精神科
    寝付けないや中途覚醒など、不眠が最初に出現することが多い印象です。

五月病は不眠から始まるというコメントがあり、医師が挙げた不眠パターンは、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など様々でした。

それぞれについて説明すると、

  • 入眠困難・・・ベッドに入ってもなかなか寝付けない状態。
  • 中途覚醒・・・夜中に途中で起きてしまう状態。
  • 早朝覚醒・・・朝早くに目が覚めてしまう状態。

となります。

新生活がはじまってから眠れなくなった、目が覚めてしまう、日中の眠気があるというのは、五月病の1つのサインになりそうです。

さて、こうした症状に対して、医師の方々はどんな対処法を薦めているのでしょうか?その結果が、以下の図3になります。

五月病の対策

五月病の一番の対策は、知人・家族に話を聞いてもらうこと

  • 30代男性 精神科
    誰かに愚痴をこぼすだけで回復する例が半数以上です。
  • 30代男性 精神科
    人に話すことは効果的だと思います。
  • 50代男性 精神科
    相談できる社員を見つけると気分が楽になります。
  • 70代男性 心療内科
    自分一人で悩み、ようやく私(医師)に打ち明けてくれましたが、もしそれ以前に家族・同僚・上司と話していれば(私と話さずとも)改善の方向へ向かったと判断します。
  • 40代男性 精神科
    充分な休息と周囲の理解と協力のもとでの対策が必要です。
  • 60代男性 心療内科
    誰かに話を聞いてもらうと気持ちが軽くなるようです。

愚痴をこぼす、人に話すことで効果があるというコメントが多く見られました。
こういう時こそ、同期入社の仲間や友人が大事な支えになりそうですね。

他にも、大学生の五月病対策についてのコメントもありました。

  • 50代男性 心療内科
    大学に居場所があると回復しやすい。
  • 60代男性 心療内科
    休みに帰省するか、大学の保健センターで相談に乗ってもらう。

大学生の場合だと、帰省でリフレッシュする、保健センターや友人のサポートを得る、などが五月病の改善に向けて大事なようです。

睡眠を多くとり、休養をして回復を目指す

  • 70代男性 精神科
    睡眠がとれるようになれば半分回復です。
  • 30代男性 精神科
    良質な睡眠は心身の健康に重要です。
  • 50代男性 精神科
    休養が一番になるので睡眠の確保が大事。
  • 40代女性 精神科
    4月一ヶ月のスタートダッシュの疲弊は休養が一番だと思います。
  • 50代男性 精神科
    昼寝でもよいから、とにかく寝ることです。
  • 40代男性 精神科
    睡眠によってしか、脳の疲れは取れません。

次に多かったのが、睡眠、休養というコメントでした。

この辺りは、うつ病の生活指導でも挙げられていましたし、不調をきたしている時こそ疲労回復に努めることが大事そうですね。

運動、リラクゼーション、趣味によるストレス解消も1つ

  • 60代男性 精神科
    運動、趣味などを行い、気分転換を図る。
  • 30代男性 精神科
    軽い運動をさせて不眠が改善した例がある。
  • 30代男性 精神科
    出来るだけリラックスするようにする。
  • 40代男性 精神科
    アフター5や休日の過ごし方が重要です。

少数ですが、運動、リラクゼーション、趣味を薦めるコメントも見られました。

その他の選択肢のなかには、産業医との面談や学生相談機関の利用、就業時間の制限などの環境調整などもありました。

以上の結果をまとめると、五月病の対策として重視すべきは、人に話を聞いてもらい、睡眠・休養をとること。人によっては運動、リラクゼーション、趣味、相談機関の面談や環境調整などを検討することも大事そうです。

さて、五月病について色々見てきましたが、五月病からうつ病に進展してしまうことはあるのでしょうか?

こちらも医師にアンケートを行いましたが、結果は7割の医師がうつ病に進展すると回答していました。図4をご覧ください。

五月病からうつ病に?

五月病からうつ病になってしまうことがあるので注意!

それぞれ医師のコメントを見ていきましょう。

  • 40代男性 精神科
    5月病がきっかけでうつ病になることはしばしば経験する。
  • 40代男性 心療内科
    そのままうつ症状が出現してうつ病になって休職してしまった。
  • 50代男性 精神科
    人間関係がどうしようもなく、改善の余地がない場合などにうつ病にいたることがあります。
  • 50代男性 精神科
    五月病に対し、がむしゃらに頑張ってしまう→うつ病に移行。
  • 50代男性 精神科
    症状が遷延してうつ病エピソードの診断基準を満たしてしまうことがあります。
  • 20代男性 精神科
    職場の環境に適応できずに持続すると7月ごろには抑うつが強くなり、うつ病となったケースを複数経験している。
  • 40代男性 精神科
    新入社員で、不眠や倦怠感を経験後に出勤できなくなり、意欲・活動性の低下を認め、うつ病を呈した。

このように五月病をこじらせてうつ病になってしまうケースはあるとのことでした。

五月病は一時的なものという見解もあるかと思いますが、長引くとうつ病に進展してしまう可能性は念頭に置いた方がよさそうです。

五月病の原因・症状を知り、適切な対処をしましょう

五月病について「原因編」から「症状・対処編」まで、精神科・心療内科の医師の経験やコメントを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

本調査から、五月病の原因は、人間関係や日常生活の変化であることが多く、症状は、抑うつ、無気力、不眠が多いことがわかりました。

五月病の対策として重視すべきは、人に話を聞いてもらい、睡眠・休養をとること。人によっては運動、リラクゼーション、趣味、相談機関の面談や環境調整などを検討することも大事そうです。

最後に五月病は、うつ病に進展することもあるため、一時的なものだと安易に判断せず、早期発見・早期対処をすることが大切です。

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