風邪でかかるのは内科?耳鼻咽喉科?医師4200人アンケート調査

風邪をひいて病院に向かう女性
風邪で受診するのは、内科でも耳鼻科でもどちらでもよいという意見が多数でしたが、気になる症状によって受診する科を選ぶことを勧める医師もいました。いずれにせよ信頼できる医師を見つけ、まずはそこで相談することが大事そうです。ただ受診の前に、風邪は通常自然治癒する病気というのも念頭に置いてから判断しましょう。
医療の現場
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風邪をひいたとき、みなさんはどう対処されますか?
市販薬で済ませる人もいれば、休養して治す人もいると思います。

ところで、もし風邪で病院に受診するとしたら何科にかかりますか?

わたしの周りでは、「吸入してもらえるから耳鼻科」「風邪といえば内科でしょ?」といった具合に、人によって内科にかかるか耳鼻科にかかるかが分かれるようです。

ちなみにわたしが幼いころ、風邪でお世話になったのは、耳鼻科でした!
よく吸入をしてもらい、粉の風邪薬を処方されていた記憶があります。

今回は、医師4200人に風邪にかかったら内科なのか耳鼻科なのか聞いて見ました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年4月11日から同年4月17日にかけて行われ、3645名から回答をいただきました。

「風邪でかかるのは内科と耳鼻咽喉科はどちらの方がよいと思われますか?」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

1. どちらでもよい
2. 内科
3. 耳鼻咽喉科
4. その他

以下の図が、結果になります。

図1

「どちらでもよい」が最多

  • 50代男性 消化器内科
    きちんと診療できるなら、どちらの医師でも構いません。
  • 60代男性 呼吸器内科
    初期治療は何科でも結構です。もっともいきなり過剰な治療が無ければですが。それでよくならなければ鼻咽喉など上気道症状なら耳鼻科、咳喀痰など下気道症状なら内科受診していただけば良いのでは。
  • 50代男性 脳神経外科
    発熱、頭痛の症状で、他の疾患が除外されて、初めて風邪という診断がつけられるわけですから、何科でも、医師にかかれば良いと思います。私は、頭痛、発熱などの症状で年に数名、白血病などの血液疾患や、脳卒中、肺癌などを見つけます。
  • 50代男性 一般内科
    症状によって使い分けは可能と考えますが、患者さんの中には、その使い分けそのものがわからない方も多くいらっしゃると思うので、最初はどちらでもいいと思います。

本調査では、内科でも耳鼻科でもどちらでもよいというコメントが最も多く、半数以上を占めました。

どっちでもよさそうな気はしていましたが、医師の半数以上もそう思っているんですね(笑)

稀に風邪と思いきや重病だったこともある、というようなコメントもみられましたし、おかしいと思う時は医師に相談する姿勢は大事そうです。

全身の症状なら内科、喉や耳の処置なら耳鼻科という声も

  • 50代女性 血液内科
    喉の痛みが強ければ耳鼻科がよいと思いますが、寒気、全身倦怠感が強ければ内科でしょう。
  • 40代男性 放射線科
    内科かなと思いますが、特別に喉の処置を希望するのであれば耳鼻科にかかるのがいいと思います。
  • 60代男性 小児科
    喉、鼻だけなら「耳鼻咽喉科」で良いと思うのですが、咳、痰、全身状態(だるさ、食欲など)の異常があれば、「内科」ではないかと思います。しかし、いずれにしろ、「医師」も自分が診て治りが悪いようなら、他の科へ受診するよう「説明」することのほうが大事かと思います。
  • 50代男性 一般内科
    風邪なら内科と耳鼻咽喉科のどちらでもいいでしょうが、実は副鼻腔炎で排膿処置が必要な病状であれば、耳鼻咽喉科がいいでしょうし、同様に気管支炎~肺炎なら内科がいいでしょう。
  • 50代男性 消化器内科
    どちらでもよいではなく、その時の辛い症状の内容によって内科なのか耳鼻咽喉科なのか判断したらよいのではないでしょうか。

このように「特に喉が辛い」「耳も痛みがある」というように局部の症状が強い場合は耳鼻科、全身症状の場合は内科という意見もありました。

例えば喉の処置を希望したいときは、耳鼻科というのも選ぶ際の目安になりそうです。

専門が内科の医師と耳鼻科の医師で意見が別れる!?

どちらでもよいと答える医師が一番多かったのですが、実は本調査を細かく見ていくと、内科の医師は「風邪は内科」と選ぶ人の割合が多く、耳鼻科の医師は「風邪は耳鼻科」と選ぶ人の割合が多いということがわかりました。

図2

「どちらでもよい」との回答が最多というのは共通しています。
しかしその次に多かったのは、それぞれ自分が専門の科を選ぶという回答です。

風邪は任せろ!」という意気込みが伝わってきそうです。

ここからは、内科派と耳鼻科派、それぞれのコメントを見てみましょう。

内科もしくは耳鼻科を選択した医師

「風邪は内科」派のコメント

  • 40代男性 放射線科
    実際に風邪なら受診しなくていいのでしょうが、患者さんにはわからないでしょうから。症状の似た別疾患を見分ける意味でも内科の方が良いのではないでしょうか。
  • 40代女性 小児科
    そもそも風邪程度では病院に行かずともよいですが、病院に行かなければと思うような重い症状があるようなら、全身をみてもらえる内科を受診するのがよいと思います。
  • 60代男性 一般内科
    風邪症状があるから言って、感冒とは限らない。他の疾患の始まりかもしれない。内科的な視野で感冒以外の可能性も除外してほしい。

「風邪は耳鼻科」派のコメント

  • 50代男性 耳鼻咽喉科
    耳鼻科の方がしっかり観察して所見がとれる。またネブライザー(吸入)治療もできる。
  • 60代男性 腎臓内科・透析
    自分が風邪にかかるとだいたいのどの痛みを伴うので、耳鼻科処置を希望して耳鼻科へ行っていました。
  • 50代男性 脳神経外科
    口腔内、鼻、上気道の炎症ですから基本的には耳鼻咽喉科の管轄だと思っています。

単純に「内科が無難」とはいえないかも?

内科派、耳鼻科派、両者ともアピールいただき、ありがとうございます!

ちなみに本調査は票数だけ見ると、「どちらでもよい」という回答の次に内科派が多く、耳鼻科派と比べると圧倒的です。

しかし、そもそも医師全体で見ると内科医と耳鼻科医では圧倒的に内科医が多いです。
内科医、耳鼻科医が自身の診療科を選択しがち、という点と併せて考慮すると、「『どちらでもよい』の次が内科だから、内科のほうがいいんだろうな」と単純に考えるのは間違いかもしれませんね。

風邪で病院にかからないという医師の声も

  • 40代男性 一般内科
    本当に「風邪」なら受診しなくていいのではないでしょうか。
  • 40代男性 アレルギー科
    風邪は市販の感冒薬(ルルAゴールドなど)を服用すれば自然に治るので、医療機関を受診する必要はありません。
  • 50代男性 麻酔科
    風邪なら家で寝ていればよいと思います。1週間たっても治らなければ、徐々に悪化するなら、内科でよいと思いますが。

その他を選んだ医師のうち、「風邪で病院にかかる必要はない」「市販薬で治す」というコメントが多く見られました。

風邪は自然治癒するのでどの科でもよいというコメントもあり、そういえばわたしも受診した時、そんな説明をお医者さんから頂いた記憶があります。

「診療科というよりも診てくれる医師による」というコメントもあり、結局は信頼できるかかりつけの医師を見つけておくのが大事かもしれません。

結局、内科と耳鼻科のどっちにかかる?

いろいろな医師のコメントを見てきましたが、結局風邪で受診するとなると、内科と耳鼻科はどちらの科がよいのでしょうか?

本調査では、内科でも耳鼻科でもどちらでもよいという意見が多数でしたが、気になる症状によって受診する科を選ぶという意見もありました。

いずれにせよ、普段から信頼できる医師を見つけて、そこにまずは相談するのが大事そうです。

ただ風邪は通常自然治癒する病気ということも念頭に置いて、受診するかどうかを判断しましょう。

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