薬と相性の悪い飲み物ってあるの? 医師500人に聞いてみました!

薬とコップ
今回行った調査では、1番飲み合わせが悪いとされる飲み物はアルコールでした。一方、3割程度の医師が薬との飲み合わせが悪い飲み物は「特にない」とし、飲み合わせはそんなに気にしないとする回答もありました。アルコール飲料以外はそんなに神経質になる必要はないかもしれませんが、やはり基本は水か白湯で服用するようにしましょう。
医療の現場
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皆さんは薬を服用する際、何と一緒に飲むでしょうか?
おそらく多くの人は水と答えるかと思います。
もちろん水で飲むに越したことはないのでしょうが、例えば外出先で薬を服用する際にお茶やコーヒーしか持っていないということもあるかもしれません。
そんな時、水を新しく買う方がいいのか、それとも手持ちの飲み物で飲んでも大丈夫なのか・・・。

今回は、この日常の不安を解消すべく、医師500人に対して調査を実施!病院に行くと名前を聞くことも多いであろういくつかの薬をピックアップし、薬と飲み物との飲み合わせついて聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年6月20日から同年6月21日にかけて行われ、546名から回答をいただきました。

薬と相性の悪い飲み物

まずは下のグラフをご覧ください。このグラフは、各お薬それぞれについて、相性の悪い飲み物は何かを医師に対しアンケートをとり、それを集計したものです。(複数回答可)

【図1】抗生物質と一緒に飲んではいけない飲み物【図2】解熱鎮痛剤と一緒に飲んではいけない飲み物【図3】総合感冒薬と一緒に飲んではいけない飲み物【図4】睡眠薬と一緒に飲んではいけない飲み物

今回はこの中で、医師からある程度の支持を得た「薬を服用する際に一緒に飲まないほうが良い飲み物」を紹介していきます。

抗生物質×牛乳

  • 50代男性 一般内科
    一部の抗生物質は、牛乳と一緒に飲んでしまうと、牛乳の成分に含まれるカルシウムと薬の成分が結合し、薬の吸収が低下し効果が弱まってしまいます。
  • 40代男性 循環器内科
    牛乳はついつい胃粘膜保護に飲んでしまいそうですが、避けて頂くよう注意します。基本的には、薬は水で内服と指導しています。

牛乳と聞くと、なんだか胃や腸内環境を整えるために良さそうなイメージがあるかもしれませんが、薬効を弱めてしまう危険性があるそうです。
薬の服用中は一緒に飲まないようにしましょう。

睡眠薬×お酒、カフェイン飲料

  • 40代男性 一般内科医
    飲酒後にハルシオンを飲んで暴れた先輩を見たことがあるので、絶対やめて下さいと患者さんに説明します。
  • 40代女性 一般内科
    コーヒーの場合、カフェイン入りのものは作用に相反することが多いので、あまり一緒に飲むことをお勧めしないです。お酒は、過度に薬が効きすぎる場合があるので、やはりお勧めしないです。
  • 50代男性 消化器内科
    カフェイン飲料は寝る前に飲んだらだめです。アルコールと一緒に飲むと、不穏、記憶のないままの異常行動等の危険があります。

 

睡眠薬との飲み合わせでは、お酒と一緒に飲むと睡眠薬の薬効が過度になり、逆にコーヒーなどのカフェイン飲料と一緒に飲むと薬効が阻害されるということでした。
確かに、よく考えればお酒を飲めば眠くなる人もいますし、逆にコーヒーなんかは眠気覚ましに飲まれたりもしますね。
納得です。

また、お酒と薬剤の併用については

  • 60代男性 神経内科
    アルコールは基本的に医薬品との併用は好ましくありません。
  • 50代男性 消化器内科
    飲み合わせというより感冒時に飲酒はいかがかと。特に抗アレルギー剤との併用は考えるべきでしょう。

など薬剤全般との相性が悪いという回答や、そもそも風邪を引いているときにお酒は飲むべきでないという回答もいただきました。
グラフもすべてのお薬について、併用してはならない飲み物ナンバーワンはお酒でした。
くれぐれも風邪を引いているときにお酒は飲まないように、気を付けましょう。

食後のコーヒーとかって、飲んでも良いの?

さて、ここまでお薬を服用する際に飲まないほうが良い飲み物を紹介してきましたが、こんな疑問を持たれた方もいるかもしれません。

「お薬を服用した後に食後のコーヒーとか果物って、摂取してもいいの?」

これも医師に聞いてみました。
結果がこちら。

【図5】薬を服用後、何時間後であればデザートを食べていいか

「服用直後でも問題ない」「服用後時間を空けるべき」で大体半数ずつに分かれる結果となりました。

まずは、「服用直後でも問題ない」とする医師の見解からご紹介します。

  • 40代男性 一般内科
    一般的にカルシウム拮抗薬(降圧剤)に関してはグレープフルーツを回避したほうがいいという記載がありますが、実際腸管での活性自体はそれほど影響がないことが報告されており、無理に規制する必要はありません。
  • 50代男性 消化器内科
    胃内には前の食事が残っていることも多いので気にしても仕方ないと思います
  • 60代女性 一般内科
    私自身は直ぐ食後のお茶やコーヒーで飲んでしまします。患者さんには単に食後と言って渡しています。

「気にしても仕方ない」や、「自分自身も食べてしまう」という意見が多かったですね。

一方、「服用後時間を空けるべき」とした意見はこちらです。

  • 60代男性 循環器内科
    カフェインが薬の成分を消してしまったり、あるいは助長してしまったりと、正常な効果を妨げる可能性が考えられるので、避けたほうがよいです。
  • 50代男性 消化器内科
    自分はあまり気にしていませんが、一般の人ならやめていた方が安全です。(医療関係者で薬の事をよく理解しているならいいですが。)
  • 50代女性 一般内科
    カルシウム拮抗剤であればグレープフルーツの摂取は時間を置いた方が良いかと考えます。

など、薬剤によっては悪影響を及ぼすという意見も見られました。

基本は問題ないようですが、もし自分の服用している薬剤が大丈夫か気になる場合は担当の医師・薬剤師に確認してみるのがいいでしょう。

飲み合わせは、そんなに気にしなくても良い!?

  • 30代男性 一般内科
    特別な薬でなければ、飲み合わせはそれほど気にしなくてもいいと思います。
  • 50代男性 呼吸器内科
    最近の薬は飲料の種類はほとんど問題ないでしょう
  • 30代男性 一般内科
    薬物学関連を基礎とする人に聞かれたら間違いなく叱られますが、何で飲んでも、大概問題ないって、個人的には思っています。

実は【図1】から【図4】のグラフでも飲み合わせの悪い飲み物は「特にない」とする回答が約3割でした。
また、飲み合わせの悪い薬があると回答した医師も、

  • 20代男性 神経内科
    お茶のタンニンの影響など、一般でも有名なものがありますが、実際はよほど多量に摂取しないとあまり影響しないなど、誇張されて有名になっているものも多いと思います。
  • 50代男性 消化器内科
    基本は水・白湯等で飲みましょう。添加物(自然の添加物や合成のものもあり)や砂糖やアルコ-ルが混ざっていると、吸収率などに変化があり、お勧めできません。しかし、ぶっちゃけて言えば、毎回水以外のもので飲むのでなければ、たとえば今回一回だけジュースしか飲み物がその場になくて、薬飲まないとみたいな場面では、単発的にはしょうがないと思います。

このように、「あまり気にしすぎる必要はない」「毎回でなければ問題ない」との意見が目立ちました。
しかし、飲み合わせが影響してしまうお薬もあるので、心配な場合は医師・薬剤師に確認するようにしてください。

基本は水で服用を

薬と飲み物の飲み合わせについては、アルコール飲料以外は神経質になりすぎる必要はないようですが、影響の出てしまうお薬もあるので、処方された場合は必ず医師・薬剤師に確認するようにしてください。

また、やはり基本的に薬は水または白湯で服用することがベストです。
もしもお薬を服用しているときに出かける際は、常に水を手元に用意しておくのが安心ですね。

医師のコメント

  • 伊藤 涼
    防衛省 総合診療
    飲めるなら白湯や水で飲んでいただきたいですが、匂い等々で飲みづらいお薬を飲んでくれないよりは、ということでお茶やジュースでもokしてます。
    肝臓における初回通過効果が~っていう話ですが、小腸にもCYP3A4が存在するため、内服ではなく経静脈投与であればカバーされるのでは?しかし入院中に好んでグレープフルーツジュースを飲む人もそう多くないでしょう(笑)
    参考:Effect of concomitant treatment with a CYP3A4 inhibitor and a calcium channel blocker.
    グレープフルーツとあわせると1.53倍のリスクになるとのことです。
    投稿日時:
    なるほど

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