妊娠検査薬の適切な時期は?偽陽性のことはありますか?産婦人科医220人に聞きました

妊娠検査薬
妊娠検査薬の使用は4週以降が推奨ですが、受診は胎嚢が確認できるようになる5-6週以降が良いようです。偽陽性となる場合もあるようで、産婦人科で妊娠の確定がつくまでは、一喜一憂しないことも大事そうです。
妊娠初期(〜15週目)
イシコメ運営事務局

「妊娠したかも?」

そう思って、妊娠検査薬を購入される方も多いのではないでしょうか?

妊娠検査薬は、ドラックストアに置いてありますし、使い方もそんなに難しくないのですが、適切な時期に使用しないと正しい結果が得られない場合があります。

早すぎる時期の検査を「フライング検査」とも言うようです。

今回は、そんな妊娠検査薬の適切な時期や偽陽性について産婦人科医にアンケート調査を行いました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年6月13日〜6月15日にかけて行われ、産婦人科医223名から回答を頂きました。

まずは、市販の妊娠検査薬を使う最も適切なタイミングについて聞きました。

図1

妊娠検査薬の使用は4週以降が推奨、受診は5-6週以降に

  • 60代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    単に体内で妊娠性の変化が生じているかを診断するのであれば、早くて4週以降です。但し、一般的に妊娠している本人が、他覚所見(本人以外の第三者が客観的に判断できる症状のこと)なく妊娠を感じるようになるのは、少なくとも6週以降です。
  • 40代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    妊娠判明したらすぐに受診してくださいと指示していますが、妊娠4週台で受診するとエコーでは胎嚢が確認できないこともあるので、βHCG採血や異所性妊娠の可能性についての説明等をせざるを得ず、患者さんにとってはこんなことなら早く来なければよかったと思われてしまうこともあります。
  • 60代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    妊娠反応の性能が良すぎて、妊娠を他の方法(超音波検査)で確認できない時期に来院されると、説明に苦慮することがあります。妊娠に関連した種々の可能性について話さねばならないです。
  • 50代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    最近は月経予定日2〜3日後に妊娠反応陽性で受診される方も少なくありませんが、胎嚢が確認できないケースが多く、異所性妊娠疑いとして説明が必要となり不安を持たせることになります。せめて1週間遅れてから(妊娠5週)の検査、受診が望ましいと考えます。
  • 50代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    妊娠4週未満では妊娠していても陰性の可能性があるので、検査は妊娠4週以降ですすめます。ただし、妊娠4週で受診されても、超音波で妊娠の確認はできないことがあるので、受診は妊娠5週以降が適切です。
  • 40代男性 産婦人科「妊娠4週以降」
    3週で反応が出ることもないわけではないでしょうが、通常は無月経4週以降で妊娠検査をするのが普通です。はやすぎる自己診断は異所性妊娠の除外など不要な診察・処置が増えることになります。

8割以上の医師が、妊娠検査薬の使用は妊娠4週以降が適切と答えました。
気になって早い時期に検査したくなってしまいそうですが、あまり早すぎるのは、得策ではなさそうです。

さらに受診の時期は、妊娠検査薬が陽性でも妊娠3週や4週で受診してしまうと超音波検査で妊娠の確認ができないことがあるため、妊娠5-6週以降が望ましいといったことを読み取ることが出来ました。

「妊娠を他の方法(超音波検査)で確認できない時期に来院されると、説明に苦慮することがあります」というコメントもあり、妊婦さん側もこうした状況に配慮した受診も大事そうです。

 

さて、最近は精度が上がっていると言われる妊娠検査薬が陽性だと必ず妊娠しているのでしょうか?

医師の方々が、実際の診療現場で、妊娠検査薬が陽性に出ても実際は妊娠していなかったというケースに遭遇したことがあるのか、お聞きしました。

図2

妊娠検査薬で陽性でも妊娠していなかったケースを医師の半数が経験

  • 50代男性 産婦人科
    患者さんが市販妊娠反応陽性で受診、超音波で妊娠の徴候なく、妊娠反応再検して陰性という例はたまにあります。
  • 40代男性 産婦人科
    院内で検査して陰性だったが、患者が自分で検査して陽性だったと連絡があり、後日再検査したら陽性だったということがありました。
  • 50代女性 産婦人科
    使用方法が間違っていたり、薄すぎてわからなかったりすることはあります。
  • 60代男性 産婦人科
    遅れて陽性になることもあるので、一概には言えません。つまり、偽陰性もあるので、どちらにせよ、あまり、早いと一週間後来るようにいうことが多いです。
  • 60代女性 産婦人科
    いわゆる「化学的流産」か月経が遅れただけだったか判断できませんが、どっちにしても経過観察だけでよいので、あまり意義はありません。
  • 50代男性 産婦人科
    ±(プラスマイナス)というやつです。その後、遅れて月経がきたと言ってましたが、初期の流産、いわゆる化学流産と診断しました。

妊娠検査薬で陽性でも妊娠していなかったケースを医師の半数が経験していました。
使用方法が間違っていたり、患者さんの自己申告と病院での検査が異なったりするケースもあるようですが、さらに化学流産という流産のケースもあるようです。

化学流産については、以下の日本産科婦人科学会の説明を参考にしてみてください。

「生化学的妊娠(生化学的流産)」: biochemical pregnancy (preclinical spontaneous abortion/miscarriage)の訳語です。わが国ではChemical abortion(化学的流産)と呼ばれることも多いようです。尿を用いた妊娠反応は出たものの、超音波で妊娠が確認できる前に流産してしまった状態 を言います。妊娠反応試薬が薬局等で販売され、広く一般につかわれるようになったためにクローズアップされてきた病態です。妊娠 反応を行わなければ妊娠と気付かず、月経と考えて過ごしてしまっていることが多いと考えられます。経過を観察します。

引用:流産・切迫流産ー日本産科婦人科学会

このように妊娠検査薬には、様々な要因が絡んでくるようです。

妊娠したい、または妊娠してしまったかも?と焦ってしまう気持ちもあるかと思いますが、産婦人科で妊娠の確定がつくまでは、一喜一憂しないことも大事そうです。

また、妊娠検査薬の正しい使用方法について気になる方は、以下のサイトが参考になるので一読いただければと思います。

参照:妊娠検査薬 | ロート製薬: 商品情報サイト

妊娠検査薬は、適切な時期に使用することが大事

本調査によると、妊娠検査薬の使用は4週以降が推奨ですが、受診は胎嚢が確認できるようになる5-6週以降が良いようです。

また、妊娠検査薬は偽陽性となる場合もあるようで、産婦人科を受診して妊娠の確定がつくまでは一喜一憂しないことも大事そうです。

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