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妊娠は体温の変化でどこまでわかるの?産婦人科170人に聞きました

体温計
本調査では、高温期が2週間以上続くと、妊娠の可能性があるという結果になりました。また、妊娠後は必ずしも体温を計測しなくてよく、測っても妊娠初期までというのが産婦人科医の見解のようです。全体を通して、過度な心配や期待をしないように促す産婦人科医のコメントが見られ、基礎体温はあくまで目安として活用するのが良さそうです。
妊娠・出産・不妊の悩み
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妊娠といえば、「基礎体温」という言葉をよく目にしますよね。
基礎体温の上がり下がりにはそれぞれ意味があるようですが、高温期を心待ちにする妊婦さんもいれば、体温が下がって不安になってしまう妊婦さんもおられると思います。
実際のところ、こうした妊娠の体温について、産婦人科の医師はどう考えているのでしょうか?アンケート調査を行いました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年7月4日〜7月10日にかけて行われ、産婦人科医178名から回答を頂きました。

まずは、気になる「高温期が続いたら妊娠の可能性がある?」という疑問について聞いてみました。

図3

2週間以上続く高温期は、「妊娠の可能性がある」

  • 30代女性 産婦人科 「可能性はそこそこ高い」
    基礎体温をきちんとつけてくれている場合は2週間以上高温期が続けば妊娠していることが多いです。
  • 50代男性 産婦人科 「可能性はそこそこ高い」
    14日以上ではなく、20日あれば(妊娠の可能性が)高いと思って受診しなさいと教えています。
  • 80代男性 産婦人科 「可能性はそこそこ高い」
    高温相が2週間以上続くと、妊娠の可能性が高いが100%とはいえないと思います。 プロゲステロンの作用で高温相になるので個人差もあると思いますので。
  • 30代女性 産婦人科 「可能性はそこそこ高い」
    排卵日の推定のためには有用ですが、妊娠成立の推測としては不確定なので一喜一憂するだけですから、生理がくるかこないかと妊娠反応でよいと思います。
  • 70代男性 産婦人科 「可能性は高い」
    基礎体温の二段階上昇、高温持続が妊娠のサインです。黄体存続による高温持続も もちろんありますが、例数は少ないです
  • 60代女性 産婦人科 「可能性は高い」
    市販の妊娠反応が高感度のため、その前にも陽性になるので、基礎体温で妊娠を希望している女性は、高温持続2週で確認していることが多いです。

2週間以上続く高温期は、「妊娠の可能性はそこそこ高い」「妊娠の可能性は高い」を選んだ医師で9割を占めました。
妊娠の可能性がある一方、医師のコメントでは、「2週間だと妊娠が確認できない」、「2週間ではなくて3週間続けば可能性が高い」とあり、必ずしも高温期が2週間続いた段階で妊娠成立を確定できるわけではないようです。
「一喜一憂しないように」というコメントもありましたが、排卵日以降の高温期の観察については、あくまでも目安とするのがよさそうです。

次に、妊娠したら体温はいつまで計測するのがよいのでしょうか?
こちらも聞いてみました!

図4

妊娠後は必ずしも体温を計測しなくてよい。測っても妊娠初期まで。

  • 40代女性 産婦人科 「必ずしも計測しなくていい」
    流産が心配な時期、心拍がはっきりしない時は考慮してもいいと思いますが、患者さんが心配するだけなので、必ずしも必要がないです。
  • 50代男性 産婦人科 「必ずしも計測しなくていい」
    妊娠が確認されれば、あとは中止しています。妊娠初期の流産はほとんどが染色体異常と認識しているので、あとは運命に任せます。
  • 60代男性 産婦人科 「必ずしも計測しなくていい」
    一旦妊娠成立がわかった後の妊娠継続に関してはHCG値や超音波断層法で確認できるので基礎体温計測の意義はないと考えます。
  • 40代女性 産婦人科 「必ずしも計測しなくていい」
    高温期の継続がゆっくり低下していきますので、正常妊娠と確認された後は計測を持続する意義はほとんどありません
  • 60代男性 産婦人科 「妊娠初期まで」
    胎盤がある程度発育してくれば、黄体ホルモンの分泌自体がへるので、基礎体温をつける意味がありません。妊娠12週くらいまででよいと思われます。
  • 50代男性 産婦人科 「妊娠初期まで」
    妊娠中期に基礎体温が下がったとして、大騒ぎをする方がたまにいます。もちろん胎児は元気で、問題ありませんでした。

「妊娠後の体温は必ずしも計測しなくてよい」と考える医師が半数近くを占め、次に「妊娠初期まで」が4割近くを占めました。
妊娠した後は、基礎体温をつける意義がないという意見が、医師の多数でした。
基礎体温を計らなくても、妊娠確認後はHCG値や超音波断層法で確認できるというコメントもあり、気になっても医師の指示に従う方がよさそうです。

さて、最後に妊婦さんが基礎体温で心配になる「妊娠初期の基礎体温が下がったら流産の可能性がある?」という疑問です。
こちらは実際の診療経験で、どうだったのかお聞きしました。

図1

妊娠初期に体温が下がるケースもある

  • 60代男性 産婦人科 
    妊娠6~7週頃体温が下がり、心配して患者さんが来院した事があります。超音波検査にて問題なしとわかり、これからは基礎体温を取る事を止めるよう指示しました。
  • 40代男性 産婦人科 
    基礎体温が低下し、心配で来院されました。超音波検査施行し、異常ないことを伝え、安心してもらいました。
  • 70代男性 産婦人科 
    妊娠初期に基礎体温が下降していきます。出血がある場合は流産の可能性がありますが。
  • 60代男性 産婦人科 
    時々いらっしゃいます。自律神経のバランスが崩れている方に多いです。生活リズムを整えるよう指導します。
  • 30代女性 産婦人科 
    体調不良が原因であった症例や、適切に体温を計測していなかった症例がありました。

半数の医師が、妊娠初期に妊婦の体温が下がった経験があると答えました。
基礎体温が下がると流産したのではないか?と心配する方がいたようですが、調べてみると妊娠継続していたというエピソードを複数の医師が挙げていました。
しっかり体温計測できていないことや体調不良も場合もあるようで、産婦人科医からは、妊娠初期で基礎体温が下がったとしても過剰な心配をしないようにというメッセージがありました。
しかし素人にはわからないところでもありますし、出血を伴う場合は流産の可能性もあると医師のコメントがありましたので、心配な方は必ず医師に相談しましょう。

妊娠の体温はあくまで目安として活用を

本調査によれば、高温期が2週間以上続くと、妊娠の可能性があるという結果になりました。
また、妊娠後は必ずしも体温を計測しなくてよく、測っても妊娠初期までというのが産婦人科医の見解のようです。
全体を通して、基礎体温が上昇したり、下がったりすることで過度な心配や期待をしないように促す産婦人科医のコメントが見られ、基礎体温はあくまで目安として活用するのが良さそうです。

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