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妊娠中の痔の対処と予防について産婦人科医150人に聞きました

座薬
本調査では、「妊娠中の痔は便秘と深く関係している」という結果になりました。痔の対処方法としては、「非ステロイドもしくはステロイド系の座薬や軟膏」の使用が多く挙げられていました。また、予防として便秘の改善に努めるべきという医師のコメントも見られましたことから、妊娠中に痔で苦しまないためにも、まずは生活習慣の改善による便秘の予防から始めてみるのがよさそうです。
妊娠・出産・不妊の悩み
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痔は、肛門に負担がかかることで起きてしまう病気です。

友人も一度痔になってしまったことがあるらしく、痛みが辛くて大変だったと言ってました。

さて、前回は妊娠中は痔になりやすい!?産婦人科医150人に聞きましたの記事で、妊娠と痔の関係についてご紹介しましたが、妊娠中に痔になってしまった場合の対処方法は?どうすれば予防できるの?などなど不安は尽きないと思います。

そこで今回は、「妊娠中の痔の対処方法と予防方法」に焦点をあてて産婦人科医にアンケート調査を実施しました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年8月4日〜8月8日にかけて行われ、産婦人科医157人から回答を頂きました。

 

まずは、妊娠中に痔になってしまった場合の対処方法についてアンケート調査を実施しました。

痔の薬は、非ステロイドまたはステロイド系の座薬・軟膏の使用が一般的

図1
  • 60代 男性 非ステロイドもしくはステロイド系の座薬・軟膏
    座薬を処方し、便秘がひどい場合は緩下剤も処方します。
  • 60代 男性 非ステロイドもしくはステロイド系の座薬・軟膏
    大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン(商品名:強力ポステリザン軟膏)を処方するようにしています。
  • 40代 男性 非ステロイドもしくはステロイド系の座薬・軟膏
    ジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン痔疾用軟膏(商品名:ネリプロクト軟膏)などでしょうか。
  • 50代 男性 非ステロイドもしくはステロイド系の座薬・軟膏
    非ステロイド系座薬・軟膏を使用し、効果がなければステロイド系のものを処方します。
  • 50代 男性 非ステロイド系の座薬・軟膏、内服薬
    便秘解消薬、座薬、多くは肛門周囲にも炎症があることがあり、軟膏を投与するようにしています。
  • 50代 男性 非ステロイド系の座薬・軟膏
    以前はオロナインやメンソレ-タムを勧めていました。
  • 60代 男性 非ステロイド系の座薬・軟膏
    大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン(商品名:強力ポステリザン軟膏)、ヒドロコルチゾン, フラジオマイシン硫酸塩, ジブカイン塩酸塩, エスクロシド(商品名:プロクトセディル座薬)を使います。
  • 50代 男性 ステロイド系の座薬・軟膏
    上記に局所麻酔が入っているものを処方しています。自分でも使っていますが、即効性があります。
  • 50代 女性 非ステロイドもしくはステロイド系の座薬・軟膏
    薬を使うことも大事ですが、便秘下痢を繰り返さないことも大切です。

妊娠中の痔の処方薬として、「非ステロイド系」または「ステロイド系」の座薬・軟膏を使用すると答えた医師がほとんどでした。

医師のコメントにあった具体的な座薬・軟膏は、

  • 大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン(商品名:強力ポステリザン軟膏)
  • ヒドロコルチゾン, フラジオマイシン硫酸塩, ジブカイン塩酸塩, エスクロシド(商品名:プロクトセディル座薬)
  • ジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン痔疾用軟膏(商品名:ネリプロクト軟膏)

などが挙げられていましたが、これらはすべて医療機関から処方されるみたいです。

局所麻酔が入っていると痛みに即効性があるとコメントした医師もおられましたので、試して見たい方は、受診のときに医師に相談してみましょう。

また、もしかしたらステロイド系の薬を使うことに関して、胎児への影響など心配に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の現場では多くの産婦人科医がステロイド系の薬を処方しており、比較的安心して使用してもらいやすい薬のようでした。

一方で、便秘が原因の痔の場合は、座薬や軟膏に頼るだけではなく、便秘解消のための努力をすることも大切という医師の意見も多くみられました。

 

さて、そうはいっても妊娠中に痔にならないのが一番ですよね。

つぎは「妊娠中の痔の予防策」について、産婦人科医157名に聞いてみました。

妊娠中の痔を防ぐために、まずは便秘の予防を

図2
  • 60代 男性 産婦人科医 食物繊維、水分のこまめな摂取
    とにかく便秘をしないように生活習慣に気を付けるべきだと思います。
  • 50代 男性 産婦人科医 食物繊維、水分のこまめな摂取
    便秘の解消に努めることと、うっ血を放置しないことが大切です。
  • 80代 男性 産婦人科医 食物繊維、水分のこまめな摂取
    便秘を防止すべく、繊維の多い食事、水分、軽度な運動、そして、入浴、局所を清潔に維持することが重要だと思います。
  • 40代 女性 産婦人科医 食物繊維、水分のこまめな摂取
    排便間隔をあけないようにすること、かたい便を防ぐことが大事だと思います。
  • 60代 男性 産婦人科医 食物繊維、水分のこまめな摂取・入浴、半身浴で温める
    粘膜の保護をして、血流を良くすることが重要です。
  • 50代 男性 産婦人科医 適度な運動・入浴、半身浴で温める
    できるだけ骨盤底の血流がよくなるような指導をします。

アンケートの結果、最も多かったのが「食物繊維・水分のこまめな摂取」でした。

多くの医師が便秘をしないようにするための生活指導を心掛けていると回答していましたが、まとめると以下の通りになります。

<便秘をしないための生活習慣>

  • 繊維の多い食事をとる
  • 水分摂取
  • 軽い運動
  • 入浴、局所を清潔に保つ
  • 排便間隔をあけないようにする

痔を防ぐためには便秘にならないことが大事!上記の項目を意識した生活を送ることをおすすめします。

さらに、マッサージをするなど血流をよくするための対策も痔の予防に効果的という医師のコメントもありましたが、一方で、妊娠中に痔になってしまうのは仕方がないという意見もあり、妊娠中の痔の予防の難しさがうかがえました。

生活習慣の改善が痔の予防への第一歩

本調査では、妊娠中の痔の対処方法として、「非ステロイドもしくはステロイドの座薬・軟膏」の使用が一般的であるという結果になりました。
また、妊娠中の痔の予防については、たくさんの医師が「便秘の予防」をあげていたように、妊娠中の痔と便秘には強い関係があります。
妊娠中の便秘の予防方法については、『妊娠中に便秘になったら?産婦人科170人に聞きました』の記事をご一読ください。
妊婦さんを悩ませている痔ですが、日頃の生活習慣の見直しをすることが、快適な生活をおくるための近道なのかもしれませんね。

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