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切迫早産の原因と症状について産婦人科医140人に聞きました

妊婦さん
切迫早産の原因は、「絨毛膜羊膜炎」と「体質」によるものが多いという結果でした。そして最も多い受診する症状は、「お腹の張り・痛み」でしたが、人によっては無症状でも切迫早産に向かって進行していることもあり、注意が必要そうです。
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妊娠すると、切迫早産や流産にならないか心配なところですよね。
切迫早産は、日本産婦人科学会のホームページによれば、「早産になりかかっている状態、つまり早産の一歩手前の状態」とありました。

引用:早産・切迫早産 日本産婦人科学会

つまり、妊娠が継続できず予定日よりずっと早く産まれてしまう恐れのある状態ということになります。
切迫早産って、何が原因でなってしまうのでしょうか?
また、切迫早産になった時はどんな症状になるのでしょうか?
今回は、切迫早産の原因と症状について、産婦人科医にアンケート調査を行いました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年7月24日から同年7月28日にかけて行われ、149名から回答をいただきました。

まずは、切迫早産の原因について聞いてみました・

図1

切迫早産の原因は、絨毛膜羊膜炎と体質が多い

  • 50代男性 産婦人科 絨毛膜羊膜炎
    絨毛膜羊膜炎によりサイトカインなどが分泌され、子宮収縮を引き起こすと思います。
  • 60代女性 産婦人科 絨毛膜羊膜炎
    細菌性膣症・クラミジア感染症などが関与しているように思います。
  • 70代女性 産婦人科 絨毛膜羊膜炎
    クラミジア感染 淋菌感染 大腸菌感染等による絨毛膜炎が多いです
  • 40代女性 産婦人科 絨毛膜羊膜炎
    おなかが張りやすいのは体質の関係だと思いますが、入院が必要になるのは感染だと思います。
  • 40代男性 産婦人科 絨毛膜羊膜炎
    腹部の緊満感のみで早産になることは無いですが、そこに絨毛羊膜炎がかぶると予後不良です。
  • 50代男性 産婦人科 体質
    近年は、女性も働くことがあたりまえになっていて、ずっと立ち仕事や重労働も増えています。そういったものが、本人の体質と相まって切迫早産につながって行っているようです。
  • 40代男性 産婦人科 体質
    前回切迫早産だった患者さんは、それ以降も切迫早産となることが多い印象があります。
  • 50代男性 産婦人科 体質
    (切迫早産の)原因が明確なものもありますが、いわゆる原因不明の切迫早産も多いです。
  • 50代男性 産婦人科 子宮頸管無力症
    日本の産科は妊娠16週以降子宮頸管長を測定する習慣が欠如しています。正常妊娠者の少なくとも100例に1例は子宮頸管無力症である事実を忘れてはいけません。

切迫早産の原因は、「絨毛膜羊膜炎」と「体質」によるものが多いという結果になりました。
最も多い原因として挙げられていた絨毛膜羊膜炎は、日本産婦人科学会によれば、「胎児付属物である絨毛膜あるいは羊膜に感染が及んだ状態」と定義されています。

(参考:産科感染症の診断と治療 - 日本産科婦人科学会

細菌またはクラミジアが関係し、早産に導きやすい状態になるのが特徴的な病気のようです。
このため、「感染を予防すれば入院が必要な切迫早産はかなり減る」という医師のコメントもあるように、日頃から清潔を保ったり、医師に感染予防の対策についてアドバイスを受けたりすることは大事そうです。
一方で、体質に関しては、「前回切迫早産だった患者さんはそれ以降も切迫早産となることが多い印象」という医師のコメントがあり、その人によって切迫早産になりやすいかなりにくいかがあるようです。
他にも、子宮頸管無力症や膣感染症の場合もあるとした医師のコメントも見られました。

次に、切迫早産はどんな症状で産婦人科に受診されるのでしょうか?
こちらも聞いてみました!

図2

切迫早産の最も多い症状は、お腹の張り・痛み

  • 30代女性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    切迫早産の原因にもよりますが、一番診断する際に多い原因としては腹部緊満感かと思います。
  • 50代男性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    初産婦の人は何がおかしいかがわからないことが多く、症状を自覚した際には結構頸管長が短縮している事が多いと思います。
  • 50代男性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    お腹の張りや痛みで来院される方が多いですが、ひどくなると出血を認めます。
  • 30代男性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    一番は(お腹の)張りでしょうか。時折張りの自覚がない方もいらっしゃいますが。
  • 50代男性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    軽い張りのみを心配しすぎないようなアドバイスも必要です。また、医療者は実際に切迫早産で放置すれば早産になるかの判断が重要です。
  • 50代男性 産婦人科 お腹の張り、痛み
    たまにある症状か、常にある症状かによって治療が必要かどうかが決まります。
  • 40代女性 産婦人科 出血
    ある程度の週数になれば、お腹の張りは出てきます。子宮口の状態で判断するのが大切だと思いますが。

切迫早産で最も多い症状は、お腹の張り・痛みでした。
8割強の医師が選んでいたことから、お腹の張り・痛みが大半の受診する動機のようです。
「症状がないこともある」という医師のコメントもあり、人によっては無症状でも徐々に切迫早産に向けて進行している可能性があるようです。
そういった意味でも、お腹の張りや痛みといった症状を自覚した際には、切迫早産の可能性を念頭に産婦人科に相談することが大事そうです。
「たまにある症状か、常にある症状かによって(切迫早産の)治療が必要かどうか決まる」という医師のコメントも、受診の際の参考にしてみてください。

切迫早産は、感染と体質が主な原因。お腹の張り・痛みで気づくもの

本調査によれば、切迫早産の原因は、「絨毛膜羊膜炎」と「体質」によるものが多いという結果でした。
体質に関しては、「前回切迫早産だった患者さんはそれ以降も切迫早産となることが多い印象」という医師のコメントがあり、その人によって切迫早産になりやすいかなりにくいかがあるようです
また、切迫早産の最も多い受診する症状は、「お腹の張り・痛み」でしたが、人によっては無症状でも切迫早産に向かって進行していることもあり、注意が必要そうです。

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