里帰り出産は増えている?減っている?産婦人科医152名に聞いてみました

田舎の風景
妊娠・出産・不妊の悩み
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

里帰り出産とは、その名の通り妊婦さんが実家に戻り、実家の近くの病院で出産することを言います。
里帰り出産をするメリットとしては、先輩ママである実母がそばにいるため、出産後の子育てのアドバイスをもらえる、家事をやってもらえるなどが挙げられます。
逆にデメリットとしては、実母との育児方針の違いなどから揉めてしまう可能性があること、パパが育児の感覚をつかみにくいことなどが挙げられるようです。
両親や夫の理解が大事な里帰り出産ですが、昔に比べて現在はその割合は増えているのでしょうか。
現役の産婦人科医152名に聞いてみました。
※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年8月23日〜9月1日にかけて行われ、産婦人科医152名から回答を頂きました。

里帰り出産の割合、体感としては変化なし

図 

今回の調査では、「大きな変化はない」とする回答が7割を超える結果となりました。
ではそれぞれの回答に対するコメントを見てみましょう。

大きな変化はない

  • 40代男性 産婦人科 京都府
    分娩数自体が減っているので、それに伴い里帰り分娩も減りますが、割合という点では変化ないように思います。
  • 40代男性 産婦人科 長野県
    農村部でやっていますので,3,4割は里帰りです.その傾向はこの10年変わっていないかと思います.
  • 50代男性 産婦人科 山形県
    うちの病院は、田舎の総合病院にて、もともと里帰り分娩が多いため、変わらないと感じています。
  • 40代女性 産婦人科 東京都
    ある程度の数がある、という状態で、あまり変化は感じていませんでした。
  • 40代女性 産婦人科 千葉県
    妊婦さんの親御さんが手伝いに来る例も多くなっている印象です。

コメントでは、分娩数自体は減っているという意見が見られた一方で、里帰り出産をする割合自体は変化がないという意見も見られました。
また地方の病院で、もともと里帰り出産の受け入れが多かったところだとあまり変化がないと感じる医師のコメントもありました。
さらに、近年は妊婦さんが実家に戻るのではなく、親御さんが実家から出てくるというケースも増えているという意見もありました。

減少している

  • 50代女性 産婦人科 愛知県
    両親が、仕事をしていて家にいない場合や、高齢妊婦が増え、両親がすでに他界していたり、すでに老老介護状態になっている場合もあります。また田舎に帰っても産婦人科がない地域もあります。帰りたくても帰れないという相談をよく受けます。
  • 50代男性 産婦人科 茨城県
    私の知る限り、「里帰り出産は受け入れない」施設も「里帰り出産する妊婦の健診は行わない」施設も増えており、「里帰り出産」をしたくてもできない状況が進行していると思われます。
  • 60代男性 産婦人科 香川県
    公的病院でも里帰り出産を断るところが増えています。もっぱら里帰りの受け入れ先は個人病院となり、結果減少しています。
  • 40代男性 産婦人科 宮城県
    出産年齢の上昇のためか、ご両親の高齢化が理由で里帰りは無理という方が増えてきた気がします。

このように「里帰り出産をしたくてもできない」とする意見が多く見られました。
原因として、晩婚・晩産化による両親の高齢化、地方で里帰り出産を受け入れられる産婦人科医院の減少などが挙げられていました。

増加している

  • 40代男性 産婦人科 埼玉県
    自分の地域では,ニーズが増えていると思われますが,対応できるキャパシティーがありません。
  • 60代男性 産婦人科 福岡県
    共働きで、実家の母親に協力してもらうことが多いためと思っています。
  • 30代女性 産婦人科 東京都
    (里帰り出産の)希望は増えていると思います。

増加しているとした回答では、共働きの増加による影響や里帰り出産の希望は増えているという意見が多くみられました。
しかし実際には、希望があっても地域の産婦人科のキャパシティの問題ですべては対応できないという意見も見られました。

里帰り出産を検討する場合は、早めに病院探しを

今回の調査では、「里帰り出産の割合は、昔と今で大きな変化はない」とした意見が最も多いという結果でした。
コメントには、晩婚・晩産化による両親の高齢化、地方で里帰り出産を受け入れられる産婦人科医院の減少、共働きの増加による影響といった里帰り出産を取り巻く現状が触れられていました。
地域によっては、受け入れられる産婦人科医院の減少からキャパシティに限りがあるかもしれず、里帰り出産を検討されている場合は、早めに受け入れ先の病院探しをするのがよさそうです。

ツイート
この記事の著者

関連する記事