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出産の痛みと緩和方法について産婦人科医140人に聞いてみました

妊婦のお腹
本調査では、出産の痛みの緩和方法として「呼吸法」が支持されていました。産婦人科医の実体験を見ても、人によって痛みも状況も異なってくるようで、本記事を参考にしてもらい、自分なりの痛みとの向き合い方を見つけていくのが良さそうです。
妊娠・出産・不妊の悩み
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「鼻からスイカを出すような痛み」や「男性が体験したら失神してしまう」なんて言われる出産の痛み。
人生で一番痛かったという声も聞きます。
これから出産を控える妊婦さんの中には、少しでも痛みがないようにしたいと思っている方もおられると思います。
そこで今回は、陣痛・出産の痛みを緩和する方法を産婦人科医140人に聞いてみました。
また出産経験のある医師の体験談もありましたので、そちらもぜひ参考にしてみてください!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年7月24日〜7月28日にかけて行われ、産婦人科医149名から回答を頂きました。

薬剤を用いない痛みの緩和方法

まずは巷でよく言われている陣痛の緩和方法について、本当に効果があるのか聞いてみました。(複数回答可)

図1
  • 40代女性 産婦人科
    生まれるまでは仕方ありませんが、自己暗示的ソフロロジーなど、母親学級教育していると、痛みを乗り越えやすいようです。
  • 50代男性 産婦人科
    呼吸法を勧めることがほとんどですが、痛みが軽減すると言うより気を紛らわす感じです。
  • 30代男性 産婦人科
    ソフロロジーを積極的に取り入れると良いと思います。
  • 70代男性 産婦人科医
    痛みを、呼吸などでまぎらわす効果はあると思います。
  • 30代女性 産婦人科
    楽な姿勢をとらせます。陣痛が強くなってきたら、お茶を飲んでいる余裕はないでしょう。

 

出産の痛みの緩和は、「呼吸法の指導」が最も医師の支持を得る結果になりました。
なかでもラマーズ法とは、ドラマでもよく見る「ヒッ・ヒッ・フー」という呼吸法ですが、こうした呼吸法は、痛みを緩和するというよりは痛みを紛らわせる程度、という医師の意見も見られました。
また、ソフロロジーが効果的とする医師のコメントも見られました。
ソフロロジーとは、妊娠中の段階からイメージトレーニングや音楽を聴くことでリラックスする練習を行い、本番でもリラックスして出産に臨もうとする方法で、これにより痛みが緩和するという見解もあるようです。

(参照:日本ソフロロジー法研究会

一方で、「特にない」を選択した医師のコメントには、「本当に痛みを避けたいのであれば無痛分娩を行うしかない」というものもありました。
無痛分娩は、リスクなどの点から医師の中でも賛否が分かれる方法です。
その詳細については、別の記事でご説明したいと思います。

会陰切開は必要なの?

続いて、出産の痛みを語るときに話題になるのが、会陰切開です。
会陰切開とは、出産時に児の大きさゆえ会陰が裂けてしまうことを防ぐため、あらかじめ会陰を切開しておくことです。

(参照:会陰切開の方法

出産の最中は、出産の痛みが勝るため、会陰切開自体の痛みはあまり感じない方もいるようですが、産後のことを考えると切開するかどうかは気になるところですよね。
そこで、会陰切開はどのくらい行われるものなのか聞いてみました。

図2
  • 40代女性 産婦人科
    ほぼ行いました。拒否される方はそういません。切開しなくとも裂傷により縫合が必要となります。
  • 40代女性 産婦人科
    切開したいわけではないのですが、最終段階は母児ともに最も辛いところであり、切開して分娩を助ける方が、利益が大きいことが少なくありません。
  • 40代男性 産婦人科
    切開しないで裂けて3度裂傷とかになるより、きれいに直るので積極的に切開すべきだと思っています。
  • 40代女性 産婦人科
    児へのストレスを最小限に分娩させるという目的においては、ほとんどの初産婦に必要です。

会陰切開については、「ほとんど全員に実施 または 半数以上に実施」が医師の6割以上を占めました。
やはり医師のコメントでも、赤ちゃんや母体の状況から必要な時は会陰切開すべきという意見が多くみられました。
もし切開せずに無理に経膣分娩をしてしまうと、会陰裂傷になってしまったり、生まれてくる赤ちゃんにも負担にもなってしまったりする可能性があったりして危険とのことです。
初産の方は、会陰切開はあるものとして考えておいても良いかもしれません。
しかし、必ず会陰切開を行うというわけではなく、妊婦さん個人の状態によるので、不安があればかならず主治医に確認しましょう。

産婦人科医の体験談&アドバイス

最後に、産婦人科医の方の体験談と、これから出産を控える妊婦さんへのアドバイスをいただきました。

  • 30代女性 産婦人科
    破水→陣痛の順で、痛みをしのいで頑張ったにもかかわらず、心音がおちて緊急帝王切開になりました。お産は何があるか分かりませんが、どんな形でのお産になっても、赤ちゃんが元気に産まれることが一番です。
  • 50代女性 産婦人科
    2回出産しましたが、1回目は一晩陣痛に耐えました。2回目は破水で始まり、オキシトシン点滴を行なって間も無く陣痛になり、すんなりと分娩に至ることができました。
  • 40代女性 産婦人科
    3人目は逆子、破水でしたが、ベテラン医師のもとに救急搬送の上、経腟分娩を行いました。陣痛は怖くなく、3人目は最後のお産と思っていたこともあり、陣痛がいとおしいくらいでした。陣痛は気持ちの持ちようだと思います。
  • 40代男性 産婦人科
    基本的にお母さん一人で頑張るものなので、父親はなにもできないです。ただ、できれば立ち合い出産してほしいと思います。騒いでごめんなさいというお母さんが多いですが、全然気にしないので、痛かったら騒いでください。
  • 80代男性 産婦人科
    安産させるためには、赤ちゃんを大きくしないこと、お母さんが太らないことが大事だと思います。
  • 50代男性 産婦人科
    妻の出産のときのことですが、やはりそばにいて、腰でもさすってあげるのがいいです。

このように女性医師も出産のときには様々な思いや症状を経験されていました。
また、男性医師から世の男性に向けたアドバイスもありましたので、ぜひ参考にしてみてください。

出産の痛みも緩和方法も人それぞれ

本調査では、出産の痛みの緩和に「呼吸法の指導」が医師の支持を最も得ていました。しかし、緩和するというよりは紛らわすレベル、というような医師のコメントもみられました。
また会陰切開に関しては、「ほとんど全員に実施 または 半数以上に実施」と答えた医師が6割以上を占めました。やはり赤ちゃんや母体の状況から必要な時は会陰切開すべきのようです。
産婦人科医の実体験を見ても、人によって痛みも状況も異なってくるようで、本記事を参考にしてもらい、自分なりの痛みとの向き合い方を見つけていくのが良さそうです。

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