35週以降がオススメ!母乳マッサージの開始時期と効果について産婦人科医126名に聞きました

赤ちゃん
本調査では、母乳マッサージの開始は妊娠35週以降が望ましいという結果が得られました。マッサージの効果については、「乳管詰まりの改善」や「乳腺炎などの授乳中のトラブルの予防」の2点が医師の支持を得ました。一方で、むやみに母乳マッサージをすると切迫流産・早産の危険性が高まる、という医師のコメントも見られ、お腹の張りを感じる等の異常があれば控えた方がよさそうです。
妊娠・出産・不妊の悩み
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

大変な出産を乗り越えて、いざ母乳育児を開始してみると、
「思うように母乳がでない」
「胸がパンパンに張ってしまう」
「乳腺炎になってしまった」
など母乳にまつわる悩みがでてきませんか?
今回は、そんな母乳の分泌を促す母乳マッサージ(乳房マッサージ)の方法やメリットについて、産婦人科医126名にアンケート調査を実施しました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年8月23日から同年8月28日にかけて行われ、126名から回答をいただきました。

まず始めに、母乳育児の開始時期について聞いてみました!
母乳マッサージは、妊娠中から行えばいいのか、それとも出産後でも間に合うのか、産婦人科医の見解とは?

母乳マッサージは妊娠35週以降に開始すべき

図1
  • 40代男性 産婦人科 妊娠35週以降
    母乳マッサージを早すぎる時期に開始してしまうと、お腹が張ってしまうため基本的に36週以降から開始を許可しています。
  • 40代女性 産婦人科 妊娠35週以降
    臨月が近づいたら、お手入れ程度から開始するといいと思います。
  • 40代男性 産婦人科 妊娠35週以降
    あまり早くから母乳マッサージを開始してしまうと、子宮が収縮してしまうので、注意が必要です。
  • 80代男性 産婦人科 妊娠35週以降
    妊娠中の乳房マッサージは、流産の危険性を秘めているので、特に推奨したことはありません。分娩前でしたら患者さんの希望があれば推奨するかもしれません。
  • 50代男性 産婦人科 妊娠30~35週頃 
    切迫早産の兆候がないようなら開始を検討してもいいと思います。
  • 50代男性 産婦人科 妊娠30~35週頃
    身体の軽い早いうちから、母乳マッサージのやり方だけは知っておくべきだと思います。実際に行うのは35週以降が望ましいです。

本調査では、母乳マッサージの開始時期は、妊娠35週以降を支持する回答が全体の60%を占めました。
医師のコメントのなかには、妊娠の早い段階で母乳マッサージを開始することによる切迫早産や早産の危険性を指摘する声が目立ちました。
このため母乳マッサージの開始は早すぎないように意識し、医師の許可が出てから行うことが大事そうです。

一方で、母乳マッサージを行う利点とは何なのでしょうか?
こちらについても聞いてみました!

母乳マッサージは「乳管の詰まりの改善」「乳腺炎の予防」に効果

図2
  • 60代男性 産婦人科 乳管が開通し授乳しやすくなる・乳腺炎などのトラブルを防げる
    乳腺が刺激されることで、母乳が分泌されやすくなります。
  • 60代女性 産婦人科 乳腺炎などのトラブルを防げる
    分娩が近づけば、母乳マッサージにより頸管熟化も期待できます。
  • 80代男性 産婦人科 乳管が開通して授乳がしやすくなる・血行促進効果がある
    以前に、産後乳房が張り、母乳の出方が悪いときにマッサージをしたことがあります。
  • 50代女性 産婦人科 乳腺炎などのトラブルを防げる・乳首が傷つきにくくなる
    助産師によるマッサージは乳管の詰まりを改善する働きがあります。
  • 40代女性 産婦人科 その他 乳頭が柔らかくなり、授乳時に伸びやすくなる
    自身も出産を経験したことで、乳頭がのびると赤ちゃんが母乳を吸いやすいということがわかりました。一般的に、母乳マッサージが推奨されている意味が出産を通してわかりました。
  • 30代女性 産婦人科 その他 
    陥没乳頭などの場合のみ乳房ケアが必要だと思います。

母乳マッサージの利点として、「乳管が開通して授乳しやすくなること」「乳腺炎などの授乳中のトラブルを防げること」を支持する医師の回答が目立ちました。
医師のコメントの中には、ご自身の乳頭をマッサージしたことで赤ちゃんが吸いやすくなり、母乳の出もよくなったという経験談もありました。
さらに、母乳マッサージには母乳の分泌促進だけではなく、乳腺炎などの授乳中のトラブルを防ぐはたらきもあるようです。

最後に、母乳マッサージを行う際の注意点について聞いてみました!

切迫早産やお腹が張っているときは母乳マッサージを控えるべき

図3

 

  • 50代男性 産婦人科 切迫流産、早産などの状態の際は控える
    乳首が刺激されると、子宮収縮、つまりお腹が張ってしまうので、乳首を刺激しないように乳房の基底部を中心にマッサージをするのがよいのではないでしょうか。
  • 40代女性 産婦人科 切迫流産、早産などの状態の際は控える
    マッサージをするときには必ず医師に確認してから行うようにしてください。
  • 50代女性 産婦人科 お腹が張るときは中止する・切迫流産、早産などの状態の際は控える
    通常は、入浴後にオリーブオイルやスキンクリームを用いて行うように指導しています。
  • 40代女性 産婦人科 お腹が張るときは中止する、切迫流産・早産などの状態の際は控える
    妊婦さんには、事前にマッサージ時に少しお腹が張った感じがあることも説明するようにしています。
  • 80代男性 産婦人科 むやみにマッサージしない・お腹が張るときは中止するなど
    お腹が張るとき、切迫流産、切迫早産のときは絶対にしないことが大切です。
  • 40代男性 乳房を蒸しタオルなどで温めながらマッサージをする
    炎症を起こしているときは冷やした方がいいと思います。

母乳マッサージの注意点として、「切迫流産、早産などの状態の際には控えること」「お腹が張るときは中止すること」をあげる医師の回答が目立ちました。
コメントにもあるように、むやみなマッサージは早産の危険を招くなど逆効果になりかねないようです。
また、母乳マッサージの方法としては、乳房を蒸しタオルなどで温めながらマッサージをする、入浴後にオリーブオイルやスキンクリームを用いて行うと効果的というコメントも見られました。
なかには、母乳育児にこだわりすぎることにより、過度の母乳マッサージをしてしまう方もいらっしゃるようです。
母乳マッサージをする際は、開始時期に気をつけ、医師に確認してから行うようにしましょう。

母乳マッサージは、注意事項を守って適度に

本調査では、母乳マッサージの開始は妊娠35週以降が望ましいという結果が得られました。
また、母乳マッサージの効果については、「乳管詰まりの改善」や「乳腺炎などの授乳中のトラブルの予防」の2点を多くの医師が指摘していました。
一方、むやみに母乳マッサージをしてしまうと切迫流産・早産の危険性が高まる、という医師のコメントもありました。
特に、お腹の張り等を感じたら母乳マッサージは控えた方がよさそうです。

医師のコメント

ツイート
この記事の著者

関連する記事