妊娠すると風邪を引きやすくなるって本当?産婦人科医150人に聞いてみた

額に手を当てる妊婦
妊娠は風邪の引きやすさに「影響する」とした答えと、「影響しない」とした答えが半分に分かれる結果となりました。全体を通して、医師が共通して挙げていたのは、妊娠中に風邪や感染症にかかると重症化するというリスクでした。妊娠したら風邪の予防は普段以上に意識し、それでも風邪を引いてしまった場合はすぐに主治医に相談するのがよさそうです。
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皆さんは、「妊娠中は風邪を引きやすい」なんて噂、聞いたことありませんか?
確かに妊娠中は、母体の体力の消耗も激しそうだし、免疫力も低下しそうだし、なんとなく引きやすそうな気はしますよね。
・・・でもそれって素人の予想だし、本当はどっちなのか知りたくありませんか?
そこで、普段から妊婦さんを診察している産婦人科医に噂の真相を聞いてみました!
※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年8月25日〜9月1日にかけて行われ、産婦人科医159名から回答を頂きました。

医師の中でも意見が分かれる結果に

図1

今回の調査では「影響はある」という回答と、「影響しない」という回答で、ほぼ半分に分かれる結果となりました。
どうやら医師によって見解が異なるようです。

それでは、コメントを見ていきましょう。

妊娠は風邪に影響しない

  • 50代男性 産婦人科 妊娠は風邪に影響しない
    以前、妊婦が新型インフルエンザワクチンの優先対象となったことを思い出しますが、風邪をひきやすいというイメージはありません。ただし、悪化や胎児に影響を与えるという点では重要かもしれませんね。
  • 60代男性 産婦人科 妊娠は風邪に影響しない
    多くの妊婦さんを分娩後まで見ていますが、妊娠だけでなくほかの要因も複雑に関係していますが、感触としては変わりません。
  • 60代男性 産婦人科 妊娠は風邪に影響しない
    今まで妊娠中に風邪をひきやすくなった人を見たことがありません。かえってあちこち出かけなくなるのでひきにくくなると思います。
  • 20代女性 産婦人科 妊娠は風邪に影響しない
    受診することが増えるので、風邪と診断されることも増えるのではないでしょうか。
  • 30代女性 産婦人科 妊娠は風邪に影響しない
    妊娠と風邪の引きやすさに相関はないと思いますが、風邪にかかると治りにくいとは思います。

このように、患者を診てきた経験上、妊娠したからといってあまり風邪を引きやすくなるように思えないという意見が多く見られました。
医師のコメントでは、むしろ妊娠したら出かける回数が減るため風邪を引きにくくなるという意見や、病院受診が増えるため風邪と診断される機会が増えるのではないかという意見もみられました。

一方で、感染症にかかってしまうと治りにくいというコメントも見られました。

どちらかといえば風邪を引きやすい

  • 60代女性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    免疫力が低下するからでしょう。ただし最近の妊婦は妊娠すると手洗いマスクなどの予防に努めているので、必ずしも「風邪を引きやすい」といえなくなっているかも知れません。
  • 50代女性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    風邪をひいたときに咳が長引いたり、こじらせたりしやすいように思います。また、今まであまり風邪を引いたことがなかったのに風邪を引いたといわれることがあります。
  • 60代女性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    粘膜は浮腫上になり、細胞性免疫は抑制傾向になるので、ウイルス感染症はかかりやすくなるように思います。
  • 40代男性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    どちらかというと引きやすいと思いますが、妊婦さんは気をつけますので実人数としては多くはないです。
  • 50代男性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    やはり、免疫力の低下はあると思いますが、節制により、風邪をひく率が目立って上がってはいないように感じます。
  • 50代男性 産婦人科 どちらかといえば風邪を引きやすい
    免疫力は低下するので、感染症は重症化しやすいといわれています。

この選択肢を選んだ医師の意見で最も多かったのが、免疫力は低下するが妊婦さんも一層風邪予防に努めるので、実際に風邪をひく人はそんなに増加しない、というものでした。
また、こちらでも風邪や感染症に一度罹患すると治りにくい、重症化しやすいとする意見も多く見られました。
妊娠中は、風邪や感染症に一層気を付けたほうが良いみたいですね。

風邪は引きやすい

  • 40代男性 産婦人科 風邪は引きやすい
    科学的にも、Th1 Th2バランスの関係でウイルス感染には弱いし、重症化しやすいので注意が必要ですね。
    (※参考 Th1細胞とTh2細胞 -公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
  • 50代男性 産婦人科 風邪は引きやすい
    特に周囲に感冒に罹患している方がいればなおさらだと感じています。
  • 60代男性 産婦人科 風邪は引きやすい
    易感染性、風邪以外にもさまざま感染を起こしやすくなります。

こちらの選択肢を選んだ医師は、免疫力が低下しており、感染症に注意すべきという意見がほとんどでした。

まとめ

ここまでいろんな意見を見てきましたが、医師が共通して挙げていたのは、妊娠中に風邪や感染症にかかると重症化するというリスクです。
妊娠中は免疫が低下し、ひとたび感染症に罹患すると、長引いたり重症化してしまったりするようでした。
手洗い・うがい、マスク着用などをしっかり行うことで予防できるものがあることから、妊娠中は風邪予防への意識を一段と高めていくのが大事そうですね!

風邪や感染症で重症化することもあり、しっかりと予防を

本調査では、風邪や感染症にかかると重症化する可能性があるものの、妊婦さんも注意するため一概に風邪にかかりやすいとは言えない、という結果になりました。
もちろん、どれだけ心掛けても風邪を引いてしまうことはあるでしょう。
そんな時は重症化する恐れもあるため、軽く考えず、早めに主治医に相談するのがよさそうです。

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